陳 満咲杜の「為替の真実」

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ディーラーの真実

2008年01月16日 18時14分04秒 | FXの真実
記憶が定かではないが、FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?というタイトルの本がある。作者自身がディーラー出身で、ある意味ではディーラーの真実を語っている。即ち、世間の一般的なイメージと違って、専業トレーダーらは市況を読めるというよりも、リスクコントロール及び売買手法に長けているから、最終的に儲かるのである。

だから、別にディーラーだから彼らの予測が正しいとは限らないし、ディーラーだからこそ予測をしない、相場への対応のみに集中していると言われている。もっとも、予測とはアナリストの仕事で、ディーラーが予測に精を出したら、儲からなくなるかもしれない。このためか、欧米を含め、大手投資銀行及び証券会社が出しているレポートを社内のトレーダーらはあまり読まないようである。

日本では、三井住友銀行さんが「フォレックス・ウィークリー」を出しており、その中に「ディーラーに聞きました」という面白いコラムがある。内容は同行のディーラーらの予測と実績の比較表で、実際、ディーラーらの予測がよく外れていた、ということを続けて読めばお分かりになる。

但し、ディーラーらは予測が外れても全然問題ないし、取引に勝てばよい。言い換えれば、勝つためにストラテジーなど戦略の構築よりも如何に柔軟に市況の変化に対応し、適切なリスク管理を行うことの方が遙かに重要である。また、予測などストラテジーを重視し過ぎると、かえって取引のリスクを増大させる場合もある。

さて、当方の12月シグナルのデータでは、一回の取引の最大損失が14万5千円で、最大収益は41万6千円だった。平均損失額は77964円に対し、平均利益額は179791円だった。このように、損失と利益額の比率を一定の比率に保てば、取引の回数を増やせば増やすほどトータル利益を拡大させていく仕組みとなる。これこそディーラーが取引を生業としてやっていける「掟」であり、彼らの真実である。

BULLBEAR FXシグナルの11月の成績と比べ、12月の成績は惨憺たるものだったが、それでもマイナスにならなかったのは、「ディーラーの掟」を守っただけであった。為替のみならず、投資、投機の世界に生き残りたいなら、この「掟」をきちんと守らなければならない。

ちなみに、「生き残る」との言葉は投資の世界ではかなり重い意味合いを持つ。次回はリスクコントロールとポジション操作の視点から詳しく説明したい。

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