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私家版 野遊び雑記帳

野遊びだけが愉しみで生きている男の野遊び雑記帳。ワンコ連れての野遊びや愛すべき道具たちのことをほそぼそと綴っていこう。

浅ましきゲリラキャンパー

2009-10-25 09:41:41 | Weblog
★入口に設けられたゲートの意味
 キャンプ場にゲートがあって、夜、決められて時間になると閉じられてしまう。
 ときおり、そんなキャンプ場に出かけることがある。おかしなことをするものだと思っていた時期もあったが、ある年の夏、東信州の公営オートキャンプ場でゲートの意味を知る情景を目にした。
 ただし、そのキャンプ場にゲートはない。ないからこそわかった呆れた光景だった。
 
 夕暮れとともに管理棟が閉まり、下界の役場からきていたスタッフが帰った直後、まるで湧き出でたようにクルマが次々と入ってきた。
 空いているサイトを物色すると、手早くテントを建てる。大型テントはなく、コンパクトなテントばかりである。キャンプ道具もきわめて簡素。手早く簡単な食事を終え、夜も早めに消灯していた。キャンプの原点を見るようなスタイルである。
 
 はは~ん、こいつらキャンプ場の料金を払わずにキャンプをやろうとしているな――彼らの腹はすぐにわかった。やはりうしろめたさが少しはあるのだろう、どのファミリーも硬い表情で終始おとなしくキャンプをやっていた。
 
 朝、管理人が下界から上がってくる前にさっさと撤収を終え、次々と逃げて行った。設営も撤収も鮮やかきわまりない。このゲリラども、集団でやってきたわけではないのに、まるで統制の取れた組織のようだった。
 なるほど、こういう手合いの侵入を阻止するためにキャンプ場によってはゲートを設け、出入りの門限を定めているわけだ。

★そこまでして楽しいか 
 ぼくもキャンプ場の料金を聞いて「ふざけるな!」と思うことがある。むろん、キャンプ場経営者からの反論もあるだろうが、高額の料金に見合わない施設、設備のキャンプ場が大半である。納得できる料金ならしぶしぶだけど払って利用することがある。
 しかし、キャンプ場の料金が払いたくないからと言って管理人の目をかすめてキャンプをしたり、キャンプ禁止の道の駅やサービスエリアでキャンプをやるほど落ちぶれたくはない。そんな浅ましい心根のキャンプをして楽しいとは思えないからだ。
 
 今年9月のキャンプで、夜中、それもかなり遅くなってから、キャンプ場の駐車場に入ってきた1台のクルマがライトを点けたままで停車していた。
 こちらのクルマも停めてあることだし、あるいは、何かあったのかと見に行くと、クルマのライトを頼りにさして若くもない男性が小型テントを組み立てていた。隣には女性がひとり……。
 
 クルマは東京の近県ナンバーのポルシェ。
 こんなクルマでキャンプならテントも小型でやむをえまい――とは思わなかった。直感的に、「こいつも金を払わずにキャンプをやってるクチだな」とわかった。
 もちろん、翌朝、管理棟が開く直前にポルシェがさっさと逃げて行ったのは言うまでもない。
 
 ポルシェでやってきたカップルだけにそのさもしい姿がなおさら笑えた。


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