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私家版 野遊び雑記帳

野遊びだけが愉しみで生きている男の野遊び雑記帳。ワンコ連れての野遊びや愛すべき道具たちのことをほそぼそと綴っていこう。

キャンプのブームがまたやってきた

2017-04-11 23:10:31 | Weblog

■ キャンプがブームらしい
 これまでも何度となくキャンプのブームがきては去っていった。そのたびにメーカーは活気づいて斬新な道具が次々と出てくるし、キャンプ場が増えたり、施設が進化したりするから文句をいってはいけないはずだ。
 なによりも、「キャンプが趣味です」と公言しても変人扱いされにくくなるから歓迎すべきなのだろうが、すっかり憂鬱になっている。
 
 というのも、今回のブームはだいぶ趣を異にしているようだからである。つまり、かなりのものらしい。しかも、もしかしたら、ピークはまだ先なのかもしれない。そんな勢いを感じている。
 親しくしてもらって十数年になる人気キャンプ場のオーナーが、「お客さんの入りがすごことになってるけど、どうなったちゃったんだろう?」と笑いを噛みしめながら首を傾げているのだからやっぱりほんとうにすごいのだろう。

 キャンプ場がごった返すのは連休のときと、夏の時期に集中しているのは昔と変わらない。それでもブームだと納得したのは、一昨年から去年にかけてだった。
 まず、ゴールデンウィークをはじめとする連休の行きつけのキャンプ場の異常な混雑である。すべてのキャンプ場が今回のブームの恩恵に浴しているかどうかはわからない。インターネットの時代であらゆる情報が身近になっている。ちょっとした評判で混雑もすれば閑古鳥が鳴くのもめずらしくない。そんな時代である。



■ 店員さんも驚く賑わい
 ブームの予兆は2、3年前からあった。妙にキャンプ場が混みだしたのである。最初はそのキャンプ場だけの現象かと思っていた。だが、異常が確信となり、「これってかなりヤバくないか」と気味の悪さを実感するようになったのは去年だった。
 かれこれ20年近く通っている南大沢にあるアウトドア用品の専門店ワイルドワンの混雑は尋常じゃなかった。シーズンのころの週末ともなると、お店の駐車場の空きを待つクルマがずらりと道路に並んだ。はるばる出かけたものの、圧倒されて帰ったことが何度もあった。

 いまはなき南町田のアウトレットモール内のモンベルにしても、レジ前に長蛇の列がしじゅうできるようになった。モンベルの客の主体はキャンパーだけではないが、モールが開設したころ、アメリカから進出してきたREIだってそれほどじゃなかった。だから早々と撤退して、REIのあとにモンベルが入ったのだろうが。

 先の週末、ワイルドワン行きつけのアウトドア用品店で、買い物をしたついでに女房が店員さんに、「繁盛なさってますね」といったら、「わたしたちも驚いてるんですよ」という返事が返ってきたそうだ。
 そんな店内を子供たちが奇声をあげて走り回っている。危ないことおびただしい。だが、親たちの多くが注意する気配さえない。お店もほかの買い物客もはなはだしく迷惑である。
 ぼくの憂鬱の正体は、まさにこの現象なのだ。

■ 事故がいちばんの迷惑
 キャンプそのものが非日常なのだから、少々ハメを外して騒ぎたくなる気持ちもわかる。だが、そこは仮とはいえ、共同体である。仮とはいえ、生活の場である。騒がしさが迷惑になる他人がいることも忘れるべきではない。
 大人たちも一家そろって、あるいは集団で興奮し大騒ぎする。自分の家の子供が興奮して遊ぶとうるさいからよそでやりなさいとほかのサイトへとわが子を追いやる親もたくさんいる。そうした迷惑を何度となく経験してきた。

 たとえば、奥道志のキャンプ場で、こちらが焚火の前で夕飯をとっているというのにすぐ横でサッカーをはじめた数人の小学生がいた。注意をすると、子供をこちらへ追いやった父親のひとりが態度を豹変させた。せっかく楽しくやっているのにうるさいヤツだ、といいたいのだろう。
 迷惑なだけでなく、それが危険をはらんでいるとさえ予見できないのである。焚火台の中にボールを蹴こんでこちらがケガをしても、子供のやったことだからで通用すると思っているのだろうか。

 幸いにして実際に目撃してはいないが、子供のキャンプ場での事故の様子をいくつか聞いた。親の無自覚から生じた自損事故なら自己責任で片づくが、たとえば、サイトを移動中のクルマの前に物陰から飛び出して引っかけたというのではクルマのほうも浮かばれない。ぼく自身、キャンプ場内で運転していてヒヤリとした経験が一度ならずある。
 暗い通路を自転車やキックボードに乗り猛スピードで走り回る連中を規制していないキャンプ場のほうが多い。利用者同士のトラブルでも、これはあきらかにキャンプ場の管理責任が問われてもしかたないケースが多々ある。

■ しょせんは文化の違いかな
 子供は、成長してからは本人の自覚次第でどんな人間にでもなれると思っているが、幼いころは親のしつけで天使にもなれば悪魔にもなる。
 奥道志で出逢ったあのファミリーが数年後のいまもキャンプを続けているかどうかは知らない。せめて子供だけでも、他人の迷惑になるのがよくないことだとわかってほしいものだが、あの父親の態度を見たかぎり望みは薄い。むろん、キャンプにかぎったことではない。一事が万事である。

 これまでのハイシーズンの苦い思い出を噛みしめるたびに、まもなくやってくるゴールデンウィークとやらの大型連休のキャンプが思いやられる。
 日本では、飲んで騒いで憂さを晴らすムラの寄り合いが人間関係の基本となる未成熟の文化である。そんなところにマナーをうんぬんしてもはじまらない。過剰なまでに静謐を求める文化の欧米とはキャンパーの民度が違い過ぎるのである。これから先も日本で静かなキャンプは望むべくもないだろう。

 大勢だと宴会キャンプであり、酔って大騒ぎになるのは目に見えているからとグループでの利用を断っているキャンプ場が実際にある。さらにそこから進化させて、「大人専用」のキャンプ場、あるいはせめて静かなエリアのあるキャンプ場が登場してもいいと思うのだがこれは見果てぬ夢だろう。
 実際にキャンプが好きで、キャンプを楽しんでいるわけじゃないキャンプ場オーナーたちにはわからないだろうが、思いのほか利用者は多いかもしれない。