「宇宙戦艦ヤマト 2199」③ / むらかわみちお / 角川書店(コミックスエース)
早いもので、TV放送も今週末でちょうど半分(13話)。
前回(コミック第2巻)のインプレの際には、半々で中休みアリかと思っていたが、そのまま
沖田戦法で突っ走るようだ。
いまだTV版の“あのOP(曲)”には激しい違和感を覚えるのであるけれど、劇場で観て、
BDで観て、可能な限りリアルタイムでTVで観て、と自分でも驚くくらいハマってる(苦笑)。
多少のアレはあるにせよ「安心できるリメイク」なんだな、基本的に。
さて、コミック版も3冊目。
予想通り、内容はまるまるメ2号作戦であるが、スゴイ、とにかくまるまるすごい。
まず「ぼくらの第三艦橋が、これほど大きく描かれたイラストがあったであろうか(いや、
無い)」と言うべき、斬新な表紙(絵はメカデザの玉盛氏による)が素晴らしい。
同人ならともかく商業誌では難しいと思える(実際、作者さんのブログによると編集側と
色々あった結果だそうな)が、2199版ではこの形態もアリとされているし、実際メ2号
作戦ではこの形態で戦っているから正解なのだ。
内容も、基本的に原典に準拠しつつ、要所要所で解釈、表現が異なっており、また
それらがよくよく考えられたものであるのと、全体の構成がしっかりしているので
破綻することなく終わっている。
例えば冒頭(プロローグ)の時点でアニメと時間軸が違うが、1冊分(次巻含めれば2冊)
の物語として、つまり(ややネタバレだが)シュルツ話としてはこの方がよりまとまって
いる感がある。
いやしかし、コミックなのにこの情報密度の高さは何なのであろう?
どこか、みっちりとしたハードSF小説(←死語)を読んでいるような印象を受ける。
TV版から興味を持った向きは第1巻からをおススメする。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
先日、第6章を観てきた。
これまた4話分づつペースの上映のせいで、前半2話分と後半2話分でカラーがまったく違う。
ほぼ原典を踏襲した前半に比して、後半は「2199としての話」なのでより印象に残る。
また、前半が何も言う事はない映像美・迫力なのに対し、後半は作画の乱れ、特にキャラ絵が
(いままでに比して)問題だなぁ…と。
スケジュール的なものもあるかとは思うが、一般販売分のBDでは修正されているだろうか??
さて、劇場公開も8月の第7章でオシマイ。
8月が楽しみでもあり、寂しくもあり…いや、コレ終わっちゃったら何観ればいいのよ?(苦笑)。