『百花繚乱』/ すずきあきら /ホビージャパン(HJ文庫)
40周年記念企画として、HJ誌とフィギュアメーカーのアルターが組んだ企画の
小説版が本作。
明治維新後も徳川家の治世が続く世界(の現代)で、柳生次期当主の少年と彼の周りに
次々と現れる剣豪美少女達による剣劇ラブコメ。
ぶっちゃけてしまえば「一○当○」の戦国武将版(こちらは学園内闘争だが…)。
柳生の御曹子は空気主役で、キーウーマンたる柳生十兵衛が実質主役。
彼女は裸で空から落ちてきて御曹子を「お兄ちゃん」と呼ぶ妹キャラで、ここぞと
いう時に本来の十兵衛としての人格、能力が目覚めるというもの。
他にツルペタロリツンデレの真田幸村、同じくツンデレなれど幼なじみ属性の千姫、
生真面目ナイスバデーの後藤又兵衛、眼鏡メイドの服部半蔵など「これでもかっっ!」
という面々が登場。
「剣豪」ってのを狭く解釈すると、いささか苦しいのも居るのだが…(苦笑)。
ラノベとしては並品。
元々は美少女フィギュアを売ろうという企画なので、キャラ、特にビジュアル的な
ものが先に来ているのと、もとよりキャラ設定にやや無理があるので、話もそれを
収めようと定番パターンに落ち着かざるを得ないようだ。
まあ、まだ1巻の段階なので今後はっちゃける可能性もあるが…さて?。
元キャラ絵、挿絵は「デモンベイン」等で著名なNiθ氏。
各々元となった剣豪・武将の特徴を生かしつつ、独自かつ質感のある筆致で魅力的な
美少女たちを描いている。
HJ誌によると既に十兵衛と幸村については原型出来。
同様の企画としては既にQBシリーズがあるが、こちら同様に人気を集めるか興味が
あるトコロ。
**********************************************
3/5(木)まで不定期更新とさせていただきます。