レンキン

外国の写真と
それとは関係ないぼそぼそ

緊張

2005年12月29日 | ぼそぼそ
 先日久しぶりに面接官をした。


この前の面接は春だった。
その時トップバッターで面接に来たおっさんは
話の間中ずっと頬杖をついていた。
悪気はなくて多分癖なんだろうと思う。
話が乗ってくると両手で頬を挟み
随分ファンシーな格好で熱心にうなずいていた。

「うん、うん、分かるよそれー」(おっさん)


不合格。


今回HPを見て応募してきた短大生の女の子は
終始緊張した面持ちで背筋を伸ばしていた。
私も5年ちょっと前、こんな感じで今の会社に
面接に来たのだ。
それが今や此方側に座り、もう10年もいるような顔をして
すましている。えらく(図々しく)なったもんだ。

志望動機を聞き、勤務希望を聞いた。
私   「最初はアルバイトからだけど、
     どのくらい働きたいとか、希望はありますか?」
彼女 「でっ、出来るだけたくさんです」
私   「週何日、とか」
彼女 「何日でも!」
私   「日曜祝日は」
彼女 「全然OKです」
全般的に印象の良い子だった。
帰り際に見送っていると、緊張した彼女は急いでスリッパを片付け
靴を両手に一足づつ持ち「ありがとうございました」とお辞儀をして
外に飛び出ようとした。


どろぼうかね。


焦らなくていいからここ(玄関)で靴を履いていって、と引きとめた。
靴のかかとを踏んづけて、慌てて出て行く背中を見送りながら
また一人、おっちょこちょいが仲間入りかあと思った。