せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

未来都市

2007-12-31 19:14:23 | 小説
%E7%A7%81%E3%81%8C%E7%9B%AE%E8%A6%9A%E3%82%81%E3%81%9F%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AF%E3%80%81%E5%A4%AA%E9%99%BD%E7%B3%BB%E7%AC%AC%E4%B8%89%E6%83%91%E6%98%9F%E5%9C%B0%E7%90%83&......

…プラグ ON 異常 有り 自己修復 ERROR 起動…


暗かった視界が開けてくる。
続いて戻って来たのは感触だった。例えば、深い水の底に潜ってから地上に戻るような息苦しさ。例えば、暖かな手を冬の海に浸すような痺れ。例えば、僕の頬を今打っているのは雨だ。

僕が初めて目にしたのは、高く質素で灰色のビルに切り取られたように四角い空だった。同じ灰色の厚い雲が全てを覆い隠し、光を自分達だけで浴びようとするかのように広げた姿、そしてそこからは止むことなく雫が零れて来ていた。
僕の頬を打つ冷たい感覚、もしかしたら僕は泣いているのかもしれなかったけれど、目に映る雨は黒く視界を覆い隠してしまったからわからなかった。オイルのようにベタついた雨。酸素を入れたビンの中に投げ入れた火のように、一瞬にして燃え、一瞬にして消えた国。

此処はトウキョウ。繁栄に食い潰された空虚な都市。

かつては緑に溢れ、人々がせめぎ合い、必死に生きることを望んだ発展途上国の中心であった場所。けれど次第に街は物に溢れ、緑は人の私利私欲に消され、大地の色は灰色の無機物に塗り替えられ、人々はエゴを孕み、空からは有害な光が差し込むようになった。けれどそれはトウキョウだけではない。逃げる場所を失った人類は次第に減り、そして…全ての生き物達から大地を奪って、消えた。
実際は、多少なら残っている。秋になり枯れる寸前の藁にすがるようにして、人は生きている。
けれどやはり、そんな世界に人が住めるわけがない。そんな壊れた世界に、まともなものなどあるわけがない。人は突然変異の化け物"ベルゼブブ"に怯えることになった。人々は止まなくなってしまった雨に打たれながら身を寄せ合い、暖めあい、わずかな物資を奪い合いながら、他人を蹴落としながら生きている。今も、この瞬間も。

果たして僕も蹴落とされたうちに入っているのだろうか。
食べ物を見つけて帰る途中、後ろから蹴られ、前から殴られ、四方からナイフのようなもので切りつけられた。痛くも痒くもないのはわかっていたし、大人しくするつもりもなかったが、その中に居たのがプログラマーだったのが失敗だった。首の後ろのプラグにバグを差し込まれ、それを遮断する為に強制終了に遭い、ほとんどのデータは失われてしまった。わかるのは、世界と、場所と、そして声だけだ。
声。低くい、男性の声だ。体の芯まで通るような心地よい響きを持った、"パパ"というものを連想させるような声。けれどそこまで年はいっていない、少年と大人の間で止まってしまった、青年のような声だ。名前も、顔も、もう思い出すことが出来ない。
帰りを待っているだろうか。人々など捨てられた猫同然のこの世界のどこかで、僕の帰りを。

…ならば、帰らなければ。

自己修復機能のERRORによって治されることのなくなってしまった手足の傷、脇腹に当たる部分の大穴は電子音という名の悲鳴を上げた。錆びてしまったのか、動かすことが容易ではない足を、腕を叱咤して立ち上がる。まっすぐ行けば比較的人の多い広場に出るから、そうしたら僕は、"帰れる"のだろうか。


Who am I....?

――――

例のみっくみくの彼女(言ってる)の「近未来都市」を
聞いていて考え付いたお話。題名そのままとかうるさい。
職人の所業なので聞いてみるといいです、凄く好き。

今更ミクに嵌るってどういう神経よ私(笑)

聞いてた方↓
http://jp.youtube.com/watch?v=HwqWJgf-Bxg
歌詞違い↓
http://jp.youtube.com/watch?v=Jzlzau1b8AY

かがみね。

2007-12-31 10:58:44 | Weblog
リンとレン。期待したのと違った|||orz
レンの声に至っては電子音みたいで嫌だ。
ミクの方がまだマシな気がするヨ。
…ビジュアルは可愛いんだけどな…。

という題名で出だしですが主にクロアリについて。
バグが起きまくって大変なことになってましたが、
なんとかクリアしました。ビバルディは致命的な
バグが発生して問い合わせ中。…女王様…!!

クリアしたのは、クリア順にエースとエリオット、
ブラッドですが個人的にエリオットが一番好きだった。
話がね。ビジュアルは…耳さえなきゃな…(笑)
ブラッドは死ぬほどうぜえ…(笑)っていうかエロい。
選択肢に「滅びろエロ上司」ってあるってどうなの(笑)
エースは最後の文章が「殺されてもいいって思うほどにはね」
うん?勝手に死ねばいいと想うよ(ちょい)
エース怖い。ブラッドの最後の方がかなりマシだった。
今攻略しようとしてるのはナイトメア=ゴットシャルクです。
グレイとの掛け合い笑える。っていうか声が銀さんと土方だから
余計笑える。此処にユリウス(子安)が居たら最高なのに(笑)

圭ちゃんの声って保志さんだったのね。ピアスの声が圭ちゃんだ。
一番こう、なんていうか顔と声が気にならないのはボリスかな…。
全身ピンクで挙句スカートもどきだから耳気にならない(爆笑)

隠してるものの、あれって絶対15禁に決まってる(∑)
なんか放送禁止用語が凄まじく沢山出てくるんですけど。
ディーとダムはまだしもエリオットが叫んでるんですけど。
おまえら、なんさいですか(笑)

狂った時計の針

2007-12-23 20:01:20 | 小説
「ダム、よくやった。次も相手を甚振っておやり。」
「お褒めに預かり光栄です。」

甘い甘い薔薇の香りが鼻をくすぐる。僕たちは皆一律母と言う存在を知らないが、もし僕にそんな存在が居るのだとしたらこの女性がいい。この女性以外の女が僕の母だというのならその女を殺してしまったっていい、髪を伝う氷のような手が僕の世界で、今で、喜びだ。この女性以外の全ては要らない、唯一無二のペアとさえ謳われる"首刎ねレイヴン"だってRouge la Reginaに仰せ付かったからだ。そうでなければどうしてあんな"妄想男"と組まなければならないのか。そんな人生最大の屈辱さえReginaの為ならば快楽と化す。Reginaに仕えて死するのならそれで構わない。きっとReginaは褒めて下さる、こんな風に髪を頬を撫でながら。

「して、奴等の動きはどうだった?何か変わりはないか。」
「それがどうも可笑しいのですよ、Regina.グリフォンの奴等が一ターンで"同時に動い"て死しました。すれ違うようにして共倒れしましたよ、あの"聖獣もどき"等めが。汚らわしく愚かしき行為だとは思いませんか、由緒正しきアンダーボードチェス大会のルールを逸するなどと。」
「おまえの言う通りだな。…これからも監視を続けるように、これは褒美だ。」

Reginaの小さき微笑は今にも香って来そうに美しく華のように艶やかだ。顔の輪郭を伝って唇を撫でた冷たい指に目を閉じる。

「仰せのままに、Nostro la Sua Maestà la Regina.」

―――
(絶対服従関係)
それを愛だと誰が笑えよう。

題名(絶対服従関係)の下の文章はお題をお借りしました。
今耳元でダムから見たルージュのような美しき歌声で歌って
下さっているのはアリカ様。MDだけど。(笑)「赤と黒」。

短編型で行こうと思います。ちなみに造語なのであしからず。
短編だけで構成された長編でも短編でもSSでもない話の形で。

歪み軋む歯車

2007-12-23 02:43:27 | 小説
あのさ、なんでわたしたちがてきどうしになったかおぼえてる?

それは遠い遠い記憶。まだ私が私になりたての頃、リオンがリオンになった頃。ぼんやりとした視界の中で私は確かにその翼を掴んだ。ぼんやりとした感覚の中でリオンは確かにこの尻尾を掴んだ。赤子が母親の指を握るように、私は欠けた"私"を補うように真っ黒で堕天使のような翼を掴んだのだ。
気づけば私たちは常に一緒に居た。けれど何故か何もかもが間逆で、考え方も、生き様も、趣向も、もちろん、性別だって。全てが違い過ぎた所為か、気づけば血を流していた。何故って、そりゃあ。
どすどす、どくどく。何度も同じ場所に爪を突き立て合う私たちはどう見ても異質だったろう。けれど私たちは、あれ以上に楽しい遊びを知らなかった。そうして気が済んだら、自分が付けた傷口を舐め合ったのだ。だから相殺されているはずだった。私たちは、本当は。

「仲が悪くなんか、なかったのよね。」

猫のように鈴の結び付けられた尻尾を揺らしながらメアリがそうぼやく。事実だ。趣向は本当に間逆だったものの、本当はそこら辺の双子なんかよりもずっと仲が良かったはずだった。それが引き裂かれたのは第二千兆九十一億五千八百二十三万六千七百五十一回、アンダーボードチェス大会の時だった。毎回毎回メンバーは変わる、前回のチェスで死者が出た場合だけ。一度その役目に上れば二度と降りることはできない、それはアンダーボードの意思であり俺たちの意思には全く関係ない。だから嫌いだった、チェスで死者が出るのが。メアリと離れ離れになるのが。なにより、半身と殺し合うのは絶対に嫌だった。本能が告げていたから、メアリが死ねば俺も死ぬと。俺が死んでも、メアリは死ぬ。どちらが欠けても俺たちはもう生きてはいけなかった。ある意味ではとても幸福だ、ひとり残され異質な存在として、そしてこの死のゲームの勝者として崇め讃えられて生きていくなんて地獄を味わずに済むのだから。俺たちは、本当に、

「馬鹿だよな。俺、メアリのこと大好きなのに。」

そんなの私もだ。趣向も思考も違う私たち。けれど抱く感情だけは常に一緒だった。リオンの愛する人は私の愛する人、私の殺意はリオンの殺意、逆もまた然り。そうして私たちは守り守られ生きてきた。第二千兆九十一億五千八百二十三万六千七百五十一回、アンダーボードチェス大会の一ヶ月前。私たちの所に二人の女王様が現れた。一人は真っ赤なドレスを纏った、今のリオンのキング、レヌ=ルージュ。もう一人は、真っ黒なドレスを纏った、今の私のキング、レヌ=ブラン。彼女たちは声を揃えて言った、お前たちは選ばれた。次のチェス大会に参加せよ、と。
私たちは一瞬にして引き裂かれた。咄嗟に伸ばした手が相手に届かなかったことが、今の惨劇を招いた。何度謝ったって足りない。何度、怒ったって足りない。私たちはそれぞれの場所でそれぞれルークの焼印を首元に押され、その役目から逃げることはできなくなった。私はディーに会うまで口を閉ざし、リオンはダムに会うまで口を閉ざした。いつかこの手でレヌを殺すことを願いながら。だって私たち、抱く感情は一緒だものね。ああ、ほんとに、

「私だってリオンのこと大好きよ。また一緒に出掛けたい。」

だから彼女はアリスを守る。だから俺はアリスを奪う。最終ゲームでチェックされたキングは一度相手の城に連れて行かれる。その時を狙ってレヌを殺してもらえば、あるいはこの殺戮ゲームが終わるかもしれない。俺がアリスを殺してしまわなければ、の話だけれど。メアリだって同じだ。逆にレヌを殺さないかが心配で仕方がない、感情は同じでも立場は若干違ってくるのだから。彼女が遊びたいと言わないのはこのゲームが遊びの延長戦であることに気付きはじめたからだろう。傷付いて傷付けて、爪を切り落とし二人でまたお気に入りの木の上で眠るまで遊び続けるのだから。俺がメアリを傷付けたところと同じところに血が伝う。生暖かくて鉄臭い、大嫌いな大嫌いな赤。だから赤く染まったメアリなんか見たくない。けれど体は意思と関係なく彼女を傷付ける。いっそのこと喉でも掻き切って死んでやろうかと思ったこともあったけど、ダムにぶん殴られたから止めた。メアリも舌を噛み切って死んでやろうと思ったことがあったらしいけど、ディーに泣きつかれて止めたらしい。結構俺たちは友人関係と悪運に恵まれているらしい。
だからさ、ねえ。メアリ。

「今度は一緒に、逝ってあげる。」

ありがと、とメアリは笑った。

―――
(絶対均衡関係)
しんでもいっしょよ、リオン。
しんでもいっしょだ、メアリ。

Dead or Killより後。前のつもりだったんだが。
あ、リオンが公正しましたヨ(いやな公正!)
アリスの箱庭は過去に結構一物持ってる人多い。

まだ構想段階だしチェイシャとハリーとソリエ、
この三人の存在って危ういんですよねえ。
(ソリエは結構お気に入りだから消したくない)
とりあえずニセガメとハンプティダンプティを
入れるかどうかを検討中。ナイトが居ないから。

キングとクイーンは敵味方合わせて双子なんで、
両方とも味方に居る必要がないんです、よ、ね。
アリスをポーンにしてチェイシャを対に…とか。
…ありかもしれない。とりあえず役柄変更必須。

白薔薇を赤く染める

2007-12-22 23:57:55 | 小説
つつ、と切れた肌から血が伝った。これが俗に言うハリネズミのジレンマというやつだろうかとぼんやり考える。

おそらく私はアンダーボード内で最も異質な存在だろう。双子でもない。そして、敵を好いている。それは相手も同じことでないのがとても悲しいが、愛とはそういうものだ。障害があればこそ燃え上がるなどという趣向なわけでもないが、だからと言って愛が消えないのも事実。

「おやおや、これはこれは"キーキー悪魔"トゥイードル=ダムと"首刎ねレイヴン"リオン=ジャンブ。お揃いで、今日はピクニックかね。それにしては武器など持って物騒なことだ。」
「違ってことはあんたが一番わかってるんだろう?」
「私はルークだよ諸君。近付いただけではキングを取れないことを知っているだろう。」

その言葉が気に食わなかったらしい、キーキー悪魔は一歩進んだが私はそれを右に右斜め前に飛ぶことで避けた。此処ならば奴は届かないし彼女に近付ける。そして首刎ねレイヴンの行動範囲にも重ならないとてもいい場所だ。だが近付いても近付いても彼女は逃げる。それがチェスというものだ、仕方がない。けれどまだ盤は用意されていないし私以外の駒は全て盤の外に飛ばされてしまったのだから関係がない気もするのだが。どうやらこのお子様ランチには関係があったらしい、恋敵といったところか。

「ソリエ、お前の考えることはよくわからないね。俺も黒のキングのことは大好きだが彼女は敵だ。他の者の手にかかるくらいならこの手で逝かせて、その心に俺を刻み付けてやろうという結論に至っている。それがお前はどうだ。俺たちのキングを"一つの駒として"ではなく"一人の女として"見ている。こんな馬鹿げた思想はアンダーボード内をいくら探し回ったって居ないだろう。」
「それは私も重々承知の上だよ。近付いて近付いて、追いついたら私は彼女に殺されるだろうね。けれどそれでいいのさ、それは双方の心に強く強く残る。いつか消えるとしても残れるのなら本望さ。」

馬型のパイプに火を入れて煙を吐いた。馬の口から煙が昇る、昇る。これが雲となりまた彼女の上に降り注ぐと嬉しいのだがそれは途中で叶わぬ夢となる。煙はふつりと消えていった。

「まあいい。どうせもうゲームは終わったんだ。」
「それでは彼女に近付いてもいいのだね?」
「誰がそんなことを言った?」

はた、と瞬いた。吐き出した煙が消える、私の世界から。

「三秒で行くぜ、相棒」
「OK、一瞬だよMon chaton.」

ああ最期に、君の赤に染まれるのならそれも本望だ。この世はなんて美しいのだろう?

―――
(我が愛しの赤薔薇)
そしてまた目覚めた時、君は守られ遠い存在になる。

ダムはキングの目の前に座ってるからね(ポーンだし)。
っていうか思ったよりソリエが歪んだ、どうしましょ。

アリスの箱庭の駒たちは、武器の形でも、刺青、痣、
持ち物や装飾、服のどこかにでも自分の役割の柄の
模様があるんです。ソリエはパイプ。リオンは首元。
メアリはリオンと逆の位置に痣(鏡のような存在)、
ルージュとブラン(レヌ双子)は靴にそれぞれの駒、
ダムはピアス。もちろんディーもピアスなのですよ。
アリスはディーに無理矢理穴開けられてピアス(∑)
もちろん痛くて悶えました。まだディーが嫌いです。
チェイシャは、首輪(笑)にクイーンのプレートが。
ハリーは時計の裏にルークの模様が彫ってあります。


…誰か忘れてないよね?(笑)

NO TITLE(という名の題名)

2007-12-21 23:24:35 | 小説
あたしの愛する人たちに捧ぐ。

 人とはそれこそ脆いもので手首を切れば血を流す。止血をしなければ死ぬ。骨が一本折れたといって何ヶ月も休養を要したり、不治の病などというものに掛かれば余命などという言葉がでてきてしまうほどに。
 人の人生など大まかに言ってしまえば"余命100年"。その100年をどう生きるかで世界に対する人の価値など決まってしまう。自分を必要だと考えている貴方は、おそらくその他の素晴らしきものに目を向けず廃れていくだろう。自分を要らぬという貴方は、差し伸べられた手を全て振り払った後絶望を残して消えるだろう。そして今この言葉を聞いて"私は要るのだろうか"そう考えた貴方は素晴らしい。人が必要か不必要かなど実は本人には図れない。だから全て周りに任せる貴方はさぞかし好かれるとおもう、少なくとも、あたしには。

 人は、糸の切れた操り人形だとおもう。
 糸が切れて、どうしていいかうろたえる者。糸が切れたことを知らず、延々と踊り続ける者。糸の存在に気付かず、自ら踊っていると勘違いしている者。糸の存在を知りながらも、抗う術を見つけられない者。
 壊れてはならないとは言わない。寧ろ壊れてしまえと言う、これだけを聞けば人はあたしのことをなんて冷酷な人間だと言うだろう。けれどあたしは受け止められるからそう囁く。ほとんどの人間が人が成し得ないことを成っていない心で受け止める。何故ならあたしも壊れているから。突出した感情を受け入れることは容易い。それが鋭利な刃物であたしの心の隙間から中にある"なにか"をズタズタに引き裂こうというのでなければ。
 あたしは否定しない、否定されたくないから。信じられないエゴだと思う。あたしは人を傷つけるし人はあたしを傷つける。どちらも無意識の成し得る所業であるからあたしはひとりぼっちだ。誰にも好かれない。誰も好きになれない。だからみんな好き。みんな嫌い、あたしが。

ごめんなさい。みんなさようならっていう日は、たぶんこない。

さんがつとねこ。

2007-12-21 22:57:02 | ネタ張
「さみしくて しにそうだ 。はやく くろの キングとれないかな。」
「じぶんから うごけば いいのに。このねこは どうも あたまが やられているらしい。」
「おれ くろに なりたいよ。リオンきらい。」
「くろに なったところで このねこは キングに すかれると おもってるのか。ばからしい。」
「ダムも おまえも レヌも きらい。ぜんぶ きらいだ。」
「レヌとは どちらだろう。このせかいには ふたごが おおいということを わすれて いるのか ほんとうに ばかな ねこだ。」

―――
(三日月とチェシャチーズ)

だべってるだけ。しかも一方通行で。

即興で書いたら頭のおかしい二人が出来上がった。
なんだろうこれ。猫が寂しさで死に掛けてるよ。
っていうかお前の方が頭可笑しいですよ、ハリーさん。

黒になりたいとかいって仲間嫌い嫌い言ってるのが
チェシャ猫のチェイシャ=チャット。赤のクイーン。
しつこいくらいわけのわからんことを連発するのは
三月ウサギのハリー=マーチ。赤の…ルークかな?

この二人を選んだことに特に意味はない(笑)

ダウト And フェイク

2007-12-21 21:00:34 | 小説
「チェックメイト。」

その時は結構簡単に訪れた。普段おっとりとしたレヌ=ブランがやはり寝ぼけ眼のまま進路を塞ぎ、メアリが回避路を塞いで、ディーがダムを打ち破って逃れる術を塞いだ。リオンはソリエが抑えて。今まで10959戦中5478勝5477敗。つかず離れず、常にどちらかがリードしそして追い返してきた。

「…終わりだね、レヌ=ルージュ。さあ、降参したまえ」

ソリエが大分威張りくさった調子で言う。けれどこんなに簡単にいくものか。いや、そんなはずはない。ならば今までこんなに苦戦することはなかったはずだ、出は何故?

気付いた時には、もう遅かった。

「ッ、メアリ!!」
「―――ッ!?」

目の前に鮮血が舞う。咄嗟に叫んだディーの声は掠れて空を劈いた、メアリが、傾く。絶望した私の目の前に立ちはだかってレヌ=ルージュはなんと言うだろう、賭けてもいい。その艶やかな声で嬲るように言うのだ。私に赤い赤い血のついた銃を向けて。

「チェックメイト」

赤のキングは、クイーンだったのだ。

―――
(嘘と偽り)
そしてまた世界は廻る

そういえば訂正、メアリは黒のビショップでした。
ディーはポーンですが端っこまで行ったのでクイーンに。
視点はアリスですがメアリ死に過ぎ(爆笑)
まあ特攻員だからね、仕方ないさふっ…(何)

Dead or Kill

2007-12-19 17:52:27 | 小説
「あんた死ぬの、リオン」

双子であり双子じゃないこの世界で唯一異質な存在。本当はひとつだったビショップの役目が半分に割れてふたつになっただけ。だからひとつが消えたらもうひとつも消えるらしい。リオンに殺られて血を吐いたあたしと同じく、無傷のはずのリオンが血を吐いた。あらぬところから血を流して。口の端から流れる血を片手で拭って、"あたし"は「しるか」と呟いた。

「っはは、冷たいなあ…あたし等運命共同体でしょ?」
「そんなの御免だ、"俺はお前じゃない"」
「一緒に逝こうよ、"私はあんたなんだから"」
「ふざけるな」

どうも、半分に割れるとこうも仲が悪くなるものだ。全ての思考も、二等分された。私が咳き込めば、少し遅れてリオンは血を吐いた。カエルが地面に這うような音が響いて地に鮮血が広がる。私達はそういう運命だ。はじめに交わろうとした方が、取られる(殺される)。同じ白の盤の上に乗ってしまったビショップ、ああなんて哀れだとレヌの声が聞こえる気がする。

ああ、あの女。私が殺して、やれなかった。

あんなに哀れな女が居るものか。死ぬことも生きることも叶わず逃げることしかできないキング。哀れな哀れなレヌ=ルージュ。私が殺してやりたかったのに。まあそれはよしとしよう、何故なら痛手を追ったのは向こうも一緒だ。リオンももう長くない。あたしが死んだらリオンも死ぬ、皮肉なことに。そうでなくてもきっとディーはリオンを殺しに来るだろう。でもダムも生きていたんだっけか。この戦、(このままじゃこっちが負ける)

「そんなつれないこと言わずにさあ、」

感覚の消え失せた足を無理矢理立たせて爪を構えた。さあ最後の戦いと行こうじゃないか。私が死ぬのが先かリオンが死ぬのが先か(こんな間抜けで先の見えてる勝負、するなんてあたしらしくないけど)。

「連れてったげるよ、盤の外に!!」

----------------
(死か殺か)
さあ、最後の宴を始めようか。

盤の外、っていうのはアリスの箱庭用語で地獄のことです。
アリスの箱庭っていうのはハトアリとアリプロに感銘を
受けてできた鏡の国のアリスもどき戦闘ファンタジーです。

視点は赤のビショップ、メアリ=コルネイユ。グリフォン。
ついでに半身のフルネームはリオン=ジャンブといいます。
前者は皮膚(かわ)殺ぎライオン、後者が首刎ねレイヴン
というかなり恐ろしい二の名を持ってます笑(笑えねええ)

NO CALL NO LIFE

2007-12-06 16:22:00 | Weblog
春川ーーーーーーー!!!!!


5日ぶりの第一声:架空人物の苗字

くそう泣かせる、なんだあれ、なんだあれ…!
謝っといてじゃ済まないよ、謝れないよう…!
根本から考えれば全部あの女が悪いんじゃん!
お、思い出したら涙出てきた…。

壁井ユカコさん最高過ぎる。私もそっち行きたい。
…頑張んなくちゃね、もっと。高校、行かなきゃ。

NO CALL NO LIFEは1400円+税のハードカバー本。
メディアワークスから出てる白っぽい本です。
多分ティーンズだと思いますよ、ティーンズ。
私なんかが読んでいい本だったんだろうかね。
普通になんか、ピーってしそうな単語入ってた。
あとがきに「キスし過ぎた」ってあったし(笑)
主人公とかがへらへらな割に結構ヘビィでした。
いやでも、最終的に後悔はしてないというか。

春川素敵過ぎる。というかもうなんだ、あのですね。
壁井さんの描く男の人素敵過ぎる、惚れても?(待)
いやいや、惚れないですけど。二次元だからね。
二次元でもそうでなくても諸事情で無理だからね。
…へらっとしてる男の人が好きみたいです、私。
あと、無口っぽい人。どっちも優しい要素入りで。
鳥籠の由起とか、先生(名前忘れた(殴)とか。
これだと前者は春川で後者は船祐だと思う、のだが。
うん…ヒロインの子も大好き、かわいいから。
感情移入し過ぎて映画でも見てた気分です、すごい。
ブルーシートとか言わないで…なんだこの終わり方。
バットでもないし、かといってハッピーでもない。

…作品に取り残された。置いてかないで!(ギャー)
今なら空知先生の気持ち凄くわかる。小説家になろう。


…誰かと感想交換したいなあ。誰か読んでー。