RPGのバグは付き物。大作だろうとシンプルだろうと関係ない。
それを踏まえて。
サマナーとか初代エンパイアとかのバグはひどすぎる。これは制作期間が足りないとか開発環境が苛酷とかいうんじゃなく、単純に技術不足なんじゃないか?
エンパイアはバグが無ければまだ遊べるらしいが、サマナーはバランスが崩壊しているにも関わらず簡単らしい……なんじゃそりゃ。
ウィザードリィの開発者、ロバート・ウッドヘッドは偉大な人物だった。
ウィザードリィはD&Dをトレースしただけのゲームではない。TRPGから必要な部分だけを抽出し、ついでにサムライやニンジャやクイジナートなどの趣味を叩き込む。何よりバランスが見事だったからこそ、コンピューターRPGという一大ジャンルを築き上げることができた。
移植を行った遠藤雅伸もすごい人物だった。氏はウィザードリィとあまり関係ないところで国産RPGの始祖「ドルアーガの塔」を作った大人物である。インタビューで答えてたウィザードリィを移植の経緯(アスキーから話が来てウッドヘッドが「移植は不可能」とか言ってたとかいう話)はどこまで真実か疑わしいが、原作の尊重と同時に、優れたビジュアルと音楽、プレイしやすさを最大限に考えた移植はウッドヘッドからも絶賛された。
クリエイターの格が違った。一流のRPGを作れる人間が一流の原作を移植したのだから、そりゃ面白くて当然だった。
いや、たぶん徳永剛だってそんなに無能な人じゃないよ。
ただ自分の名前を出しちゃったのが彼の失敗点で、残念ながら氏はウィザードリィの世界を勝手に滅ぼす権利を持つほど人気のあるクリエイターではなかった。
遠藤雅伸がウボナサム・オドネ王(ひどい名前だ)とかいう名前で滅ぼすのならまだ多少は受け入れられる……わけでもないか。
アガン王のストーリー:
外伝3は新種族と新職業を追加し、さらに迷宮の外の世界を冒険する。ゲームボーイでよくここまでやったという意欲作である。
それだけの変化を起こすストーリー上の裏づけとして、旧シリーズより未来の物語となっている。リルガミンの街は滅び、守護龍も魔除けも力を失っている。それはさておき謎多き国王「アガン」の仮面を外すのが冒険者の当初の目的なのだが、その過程で滅びた街を探索することになる。
ちなみにリルガミンを滅ぼしたのはアガン王であった。
ネタバレ:ラスボスはアガン。
エンパイア(古の王女)だけはプレイした:
まあ、辛いゲームだった…
ひたすら単調で苦痛だった記憶しかない。迷宮がオートマップ前提なのか非常にいやらしい構造になっていて、魔法の種類がやたら多くて属性も多くて混乱する。
種族ごとに相性が設定されているが、どんな組み合わせでも大抵マイナスになるのでパーティは同じ種族で固めたほうがマシになる。ドワーフとエルフで仲悪いから共存できないというのは辛すぎる。で相性を何とかするためにハーフエルフというしょうもない種族を入れることになるが強い種族が増える後半はハーフエルフ前提みたいだ。
そして新職業の「狂戦士」。簡単に言うとカイエンの必殺剣みたいな技を使える。#6の新システムを否定した結果ファイナルファンタジーになったでござるよ。
もっともバグはそんなに致命的なのは無く、これでもまだ遊べるほうらしいのだが。
エンパイアはシリーズを重ねるごとに改善しているというが、もう一作だけで僕は無理だった。
これはただ古いシステムを使っただけのRPGじゃないか、と。
それにストーリーも、なんというか。
二次創作のために年表を作ってくれてる人がいたので参考にリンクするが。
「首都カシナート」という単語が出て来るだけで頭が痛くなる。さんざんフードプロセッサーだと言ってきたのに、この英語圏ではネタにしか見えないオメガ恥ずかしい名前を採用する理由とは、いやいやフードプロセッサーじゃなくて格好いい武器なんですよというアピールなんだろうが、別に街の名前でやる必要はないんじゃないか。
で、リルガという王女が出て来る。どうもこの王女の名前を取って将来は街の名前をリルガミンと改名してくださいという誘導的配慮のようだ。他にも何かギルガメッシュとか出てくるので、こいつらが将来の店の名前になるのが決定されているようだ。
断っておくが、このゲームはウィザードリィの版権を完全には取得していない。
……いいさ、どうせアガン王に滅ぼされるDESTINYだ。
未来を決めてしまったアガン王と、過去を勝手に決めたエンパイアとどっちが正しいという問題でもないだろう。
PSのエンパイアはまだいいほうとしても、有象無象シリーズについてはアガンくらいなら越えられるんじゃね?って気持ちでウィザードリィ作っちゃったんじゃね?
だが間違いなくファミコン版ウィザードリィは「極めて優れたクリエイターが作った傑作」であって、ただの古いシステム、古いプログラム技術のRPGでは決してない。
そのことを理解できない人たちがウィザードリィを作ろうとして、やっぱり作れなかったから今の惨状がある。
09年の時点で、Wizardryのブランドは死んでいた。
それを踏まえて。
サマナーとか初代エンパイアとかのバグはひどすぎる。これは制作期間が足りないとか開発環境が苛酷とかいうんじゃなく、単純に技術不足なんじゃないか?
エンパイアはバグが無ければまだ遊べるらしいが、サマナーはバランスが崩壊しているにも関わらず簡単らしい……なんじゃそりゃ。
ウィザードリィの開発者、ロバート・ウッドヘッドは偉大な人物だった。
ウィザードリィはD&Dをトレースしただけのゲームではない。TRPGから必要な部分だけを抽出し、ついでにサムライやニンジャやクイジナートなどの趣味を叩き込む。何よりバランスが見事だったからこそ、コンピューターRPGという一大ジャンルを築き上げることができた。
移植を行った遠藤雅伸もすごい人物だった。氏はウィザードリィとあまり関係ないところで国産RPGの始祖「ドルアーガの塔」を作った大人物である。インタビューで答えてたウィザードリィを移植の経緯(アスキーから話が来てウッドヘッドが「移植は不可能」とか言ってたとかいう話)はどこまで真実か疑わしいが、原作の尊重と同時に、優れたビジュアルと音楽、プレイしやすさを最大限に考えた移植はウッドヘッドからも絶賛された。
クリエイターの格が違った。一流のRPGを作れる人間が一流の原作を移植したのだから、そりゃ面白くて当然だった。
いや、たぶん徳永剛だってそんなに無能な人じゃないよ。
ただ自分の名前を出しちゃったのが彼の失敗点で、残念ながら氏はウィザードリィの世界を勝手に滅ぼす権利を持つほど人気のあるクリエイターではなかった。
遠藤雅伸がウボナサム・オドネ王(ひどい名前だ)とかいう名前で滅ぼすのならまだ多少は受け入れられる……わけでもないか。
アガン王のストーリー:
外伝3は新種族と新職業を追加し、さらに迷宮の外の世界を冒険する。ゲームボーイでよくここまでやったという意欲作である。
それだけの変化を起こすストーリー上の裏づけとして、旧シリーズより未来の物語となっている。リルガミンの街は滅び、守護龍も魔除けも力を失っている。それはさておき謎多き国王「アガン」の仮面を外すのが冒険者の当初の目的なのだが、その過程で滅びた街を探索することになる。
ちなみにリルガミンを滅ぼしたのはアガン王であった。
ネタバレ:ラスボスはアガン。
エンパイア(古の王女)だけはプレイした:
まあ、辛いゲームだった…
ひたすら単調で苦痛だった記憶しかない。迷宮がオートマップ前提なのか非常にいやらしい構造になっていて、魔法の種類がやたら多くて属性も多くて混乱する。
種族ごとに相性が設定されているが、どんな組み合わせでも大抵マイナスになるのでパーティは同じ種族で固めたほうがマシになる。ドワーフとエルフで仲悪いから共存できないというのは辛すぎる。で相性を何とかするためにハーフエルフというしょうもない種族を入れることになるが強い種族が増える後半はハーフエルフ前提みたいだ。
そして新職業の「狂戦士」。簡単に言うとカイエンの必殺剣みたいな技を使える。#6の新システムを否定した結果ファイナルファンタジーになったでござるよ。
もっともバグはそんなに致命的なのは無く、これでもまだ遊べるほうらしいのだが。
エンパイアはシリーズを重ねるごとに改善しているというが、もう一作だけで僕は無理だった。
これはただ古いシステムを使っただけのRPGじゃないか、と。
それにストーリーも、なんというか。
二次創作のために年表を作ってくれてる人がいたので参考にリンクするが。
「首都カシナート」という単語が出て来るだけで頭が痛くなる。さんざんフードプロセッサーだと言ってきたのに、この英語圏ではネタにしか見えないオメガ恥ずかしい名前を採用する理由とは、いやいやフードプロセッサーじゃなくて格好いい武器なんですよというアピールなんだろうが、別に街の名前でやる必要はないんじゃないか。
で、リルガという王女が出て来る。どうもこの王女の名前を取って将来は街の名前をリルガミンと改名してくださいという誘導的配慮のようだ。他にも何かギルガメッシュとか出てくるので、こいつらが将来の店の名前になるのが決定されているようだ。
断っておくが、このゲームはウィザードリィの版権を完全には取得していない。
……いいさ、どうせアガン王に滅ぼされるDESTINYだ。
未来を決めてしまったアガン王と、過去を勝手に決めたエンパイアとどっちが正しいという問題でもないだろう。
PSのエンパイアはまだいいほうとしても、有象無象シリーズについてはアガンくらいなら越えられるんじゃね?って気持ちでウィザードリィ作っちゃったんじゃね?
だが間違いなくファミコン版ウィザードリィは「極めて優れたクリエイターが作った傑作」であって、ただの古いシステム、古いプログラム技術のRPGでは決してない。
そのことを理解できない人たちがウィザードリィを作ろうとして、やっぱり作れなかったから今の惨状がある。
09年の時点で、Wizardryのブランドは死んでいた。
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