神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史59 預言者イドリース

2023-05-26 04:46:53 | イスラム教
前回は、
アダムの息子であるシースという預言者(平安あれ)と、
悪魔がどうのような方法を使って人間を惑わすか
について書いてみました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

アダムに始まり、そしてシースにつながっていった”預言者”という地位。
今回は、人類史上第3番目にあたります新たな預言者をご紹介したいと思います。
お名前は、イドリース(平安あれ)。
生きた場所は、古代都市バビロニアでした。

イドリースは、書く事を始めた最初の人間と言われています。
文字を書き始めた人というだけあって、かなり頭の良い人だった様です。
天文学の基礎をなした人でもありました。
天文学の歴史を調べてみると、面白い事に
古代都市バビロニアという言葉が出てきます。
イドリースの足跡を、チラチラと垣間見る感じがしますね。

彼の名前イドリースも、アラビア語のダラサ(勉強する)という動詞と同じ語源です。

そんな頭の良い預言者さんが残してくれた言葉がいくつかありますので、
ご紹介しましょう。

「自分の行いを、主への弁論者として任命する者は幸せだ。」

「アッラーからの恩恵に感謝を示す最善の方法は、それを他の人と分かちあう事だ。」

「人が持っている物に嫉妬してはいけない。なぜならそれらほんの少しの間の楽しみにすぎないのだから。」

「誰でも、浪費をする者は、それから何の益も得られないであろう。」

「この世の本当の喜びとは、英知(又は賢明さ)を持つ事。」

どうですか?
凄いお言葉の数々ではありませんか。

彼の預言者時代というのは、カビールから始まった”殺人”や
その後に音楽と共に発展してしまった”婚外交渉”という問題を抱えていた時代でした。
イドリースは、人々にその罪の大きさ、そのような行いを避けるよう伝え続けましたが、
彼の言葉に耳を傾ける人は少なかったそうです。

しかしながら、彼はそれでも忍耐強くあったそうで、クルアーンにはこう書かれてあります。

『またイスマーイール、イドリースとズ・ル・キフルである。全員がよく耐え忍ぶ者であった。』
(21-85)

他の箇所では、このような記述も、、

『またイドリースのことをこの啓典の中で述べよ。かれは正直な人物であり預言者であった。
 そしてわれはかれを高い地位に挙げた。』(19-56、57)

神様は、彼に高い地位を与えたという事ですが、
これについて、預言者ムハンマドさん (平安あれ)は、とても興味深い事を
話されました。

預言者ムハンマドさん(平安あれ)は、生きている時に、天界に登って行った事があるのですが、
(もちろん、自力で登れるわけでなく、神様からのご招待という形で)
その時、4番目の天国で、このイドリースにお会いになったとおっしゃったそうです。

4番目の天国と言ったら、本当に高い高い地位です。

彼はただ頭が良かっただけでなく、正直で、忍耐深い、神様に愛された預言者さんだったのですね。
少しは見習わないといけないな、と思う怠惰な私でありました。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

次回はまた違う預言者さんに焦点を当ててみたいと思います。
どうぞお楽しみに。
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サウジアラビアからの研修生、アハメッド。
アハメッドと同じ職場で働くうちに、樹里は今までとは
全く違う考え方というのがあることを知る。
幸せとは、
成功とは、
お金とは、
そして、イスラム教とは?
人生というものを、今までと違った見方で見られるようになった樹里は、
一歩を踏み出せるようになるのでしょうか。


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せっかく生まれてきたのです。
神様に守られた平和な現世を歩きたくはありませんか。
そして来世では、天国に入って
”永遠に” ”幸せ” に暮らしたくはありませんか。
方法はとてもシンプルです。
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神様の世界史58 魅惑的な音を使って

2023-05-20 10:51:13 | イスラム教
前回は、悪魔(イブリース)が、音を鳴らし始め
それに合わせて平地の人々が踊るようになった
という話をしました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

音に合わせて踊るというのは、
今では全然珍しい事ではありませんが、
当時(大昔)では、アッと驚くような事だったようです。

音を鳴らし、人々が集まり、そして踊り始める。
まあ、パーティーのようなことが始まりだすと、
少しづつ、少しづつ、山に住むシースの民が
 「面白い音がするぞ。」
と山を下りてくるようになりました。

彼ら山の民が、そこで眼にしたものは、、、
ハイ、、、きれいな女の人達でした。
シースの民(山の人々)は、男はなかなかのイケメン揃いでしたが、
女の人達はそうでもなかったそうです。
反対に、カビールの民(平地の人々)は、男はそうでもなかったそうですが、
女の子達が、、、可愛かったとのこと。

可愛い女の子を見て、男たちは喜びますが、
平地の女たちの方も、初めてのイケメンの誕生に
やはり、、、、、喜んだようです。
(まあ、気持ちはよく分かりますよね。)

そして、悪魔は男達に囁くのでした。
「どうして、彼ら達と交流を持ってはいけないんだ?」
「親戚だろう?」

悪魔の囁きというのは、巧妙で、
私達は自分自身の声を聞いていると思ってしまいます。
自分で自分に問いかけ、答えを探しだしているかのような錯覚を持つのです。
しかし、
実際は、悪魔がシュワシュワと、何やら囁きかけているんです。

そうやって、悪魔が男たちに囁きかけ、
女の方にも囁きかけたりするうちに、
両者が結局は、交流するようになり、
そして、いつの日か
婚姻外の関係を持つようになるまで発展してしまいました。

人類は、結構早い段階から”婚外交渉”というのを経験する事になってしまいました。
その元凶は、音、、だったわけです。


アダムが創造された時、イブリースはアダムに対して
サジダ(頭を地につける動作)をすることを拒否しました。
覚えていらっしゃいますか?

拒否した後の、イブリースと神様との会話を
クルアーンの中から見てみましょう。

イブリースは、神様にこんな事を言ったようです。

「泥で創られたものに、なんでサジダなんてするんだ。」
「あなたは、この者を私よりも重視される。
 だが、もし復活の日まで、私に猶予を下さるなら、(僅かの者を除き)
 彼の子孫を必ず私の配下にするだろう。」
(17 61ー62)

神様は、これに対し、こうおっしゃいました。

『去れ、もし彼らの中、あなたに従う者があれば、本当に地獄こそが
 あなた方一味への応酬、十分な報復である。
 あなたの(魅惑的な)音で(または声で)、彼らのうちの出来る限りの者を
 動揺させ、あなたの騎兵や歩兵で彼らを攻撃しなさい。
 彼らの財産や子供作りに協力し、うまそうな約束を結べ。」
 だが悪魔の約束は、欺瞞に過ぎない。』
(17 63-64)

人類のほとんど全てを地獄に連れていきたい悪魔ですが、
その方法はと言うと
『魅惑的な音(声)を使って、動揺させ、、、』とあります。
この音というのが、音楽を示すのでは?という見解があります。

最近では、サウジアラビアでも海外からアーチストを呼んでコンサートを
開くようになりました。
ホンの10年前では考えられなかったようなことですが、現実にそうなってしまいました。
音楽コンサート又は、ライブというのでしょうか。
そういった場所では、どうしても男女が同じ場所に集まりますし、
興奮(動揺)もしてしまいます。
そうすると、、、、
ドンドンとエスカレートしてしまう人達というのは、
どこの国にでもいるものです。

悪魔は、私達の行いにさぞや満足している事でしょう。

悪魔の囁き、音楽のように興奮(動揺)させるものには、
特に注意が必要です。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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神様の世界史57 ハビールの死後

2023-05-12 04:54:48 | イスラム教
前回までは妬みの対処法について書いてきましたが、
今回からは、またアダムとイブのお話に戻りたいと思います。

こんにちは、ファーティマ松本です。

ハビールの死後、神様はアダムにまた息子を授けました。
その息子の名前はシース。
シースは、アダムに似た顔立ちで、
性格も良く、行いも立派な人間だった様です。
その証拠に、アダムの死後は、
彼が”預言者”として周りの人々を正しく導く役を担いました。
どのように神様を拝めるのか
どのようにしてこの世を生きていけばいいのか、
どうすれば、天国へ入れるのか、などを伝え続けました。
まさしく、アダムの後継者ですね。

一方のカビールの方はどうしたかと言うと、
弟を殺してしまった後、奥さんを連れて産まれ育った場所を離れました。
父母(アダムとイブ)、そして他の兄弟達とは、もううまくやっていけないと
思ったのでしょう。
山を下り、平地で暮らすことになったそうです。
(アダムとイブ、そして彼らの子供達に山岳地に暮らしていたんですね。)

神様はシースに、平地に住むカビールファミリーと交流を持ってはいけないとおっしゃったそうです。
親族ではあるけれども、彼らと関わるといろいろ”マズイ”事が起きることをご存じだったのです。
実際、人々がシースの言う通り、平地の人々と関わらない間は、物事がうまくいっていました。
しかし、
悪魔が”うまくいっている状況”を大人しく見ているだけなわけがありません。
大半の人間達を一緒に地獄へ連れて行く、と言ったぐらいですからね。

悪魔(イブリース)が、ゆっくりゆっくり動き始めます。

イブリースは、人間の姿をして平地の人々の所へ行きました。
山から下りて来たかのように見せかけ
「ここで働かせてくれ。」と頼みました。
しばらくの間、おとなしく働いていたイブリースですが、
ある時、棒のような物を使って音をたて始めたそうです。
太鼓のような感じでしょうか。
笛のような物であったという言い伝えもあります。

人々は、今までそんな音は聞いたことがなかったので、
「なんだ、なんだ。」と驚きました。
そして、その音は少しづつ、少しづつ洗練されていったようで、
平地の人々は、その音に合わせ踊り始めるようになっていきました。

ハイ、そうですね。
これが音楽、特に楽器の始まりと言われています。

太鼓の音に合わせて踊るようになった人達に、思ってもみなかったようなことが起こります。
続きはまた次回で。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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妬みについてもう一言だけ

2023-05-06 11:03:41 | イスラム教
前回は、妬みの対処法の最終回を書いてみましたが、
今回はナント、その続編!
これこそが本当の最終回!というのを書いてみようと思います。

こんにちは、ファーティマ松本です。

今回は、アダムの息子達の話の続きを書いていくつもりだったのですが、
妬みについてもう一言だけ言わせてもらおう、いや、
これはどうしても言っておきたい、というものがありましたので
あともう一回だけ、お付き合いいただけると嬉しいです。


”妬みの感情”というのは、簡単に言ってしまえば
「良いなあ、うらやましいなあ。」という思いですよね。
例えば、
誰かがものすごく待遇の良い会社に入れたら
「良いなあ、私もあんな好待遇の会社に入りたい。」と思うでしょう。
または、誰かが超イケメンで金持ちと結婚したら
「あー、うらやましいなあ。」と思うのも、まあ、まあ、ごもっともでございます。

しかし、私達の預言者さん(平安あれ)はこんなことをおっしゃいました。

「自分よりも下の人達を見なさい。決して自分より上の人を見てはいけない。
 なぜなら(自分よりも上の人達を見ると)
 アッラーがあなたに与えられたたくさんの良きものを、過少に評価してしまうから。」

自分よりも下の人達というのは、
自分よりも恵まれていない人々という事で、別に階級を指しているわけではありません。
同様に、自分よりも上の人達というのは、
今の自分の境遇よりも、恵まれている人達の事を指します。

私達は、常に上を目指せ
目標を高く設定しろなどと、上に上にと這い上がっていくことを良しとした文化の中で生きていると
思います。
しかし、預言者さん(平安あれ)は、現世における事柄においては
上を見るよりも、下を見ることを勧められています。

例えば、もし自分の車が超オンボロで、いつ壊れてもおかしくないような時
(うちの旦那の現状)
新車に乗っている人を「いいなあ。」と思ってしまうかもしれません。
もしくは、自分の車と比べて、気分が滅入ってしまう人だっているでしょう。
しかし、
下の人を見てみると、、、、

車を持っていないから自転車に乗っている人もいます。
(日本に居た頃の私)

そのもっと下を見てみると、、、、
自転車がないから歩く人だっています。
(現在の私)
そのまた下を見ると、、、、、

歩くための足がない人だっているわけです。
または、
足があったとしても、何かの理由(政治的なもの、宗教的なもの等)で外に出られない人
だって世の中にはたくさんいます。

そう考えると、車が古いとか、いつ壊れるか分からない、なんてことは
大したことがない、どちらかと言うと
とても、とても感謝すべき環境に自分がいることが分かります。
「羨ましい!」なんて思っていることができなくなります。

このように、人の事を羨ましいと思ってしまうような時、
自分よりも恵まれていない人を見るというのが
今現在、自分の持っている物や環境に対し、感謝を捧げる助けになる、という事です。

私が個人的にお世話になっているのは、
藤原ていさんの著作「流れる星は生きている」という本です。
この本は、著者藤原ていさんが満州から引き揚げて来た時のお話なのですが、
本当におすすめです。
この本を読んだ後は、どれだけ自分の置かれている状況が辛く思える時があっても、
「いや、いや、あの経験をされた人達の苦労とは比べにもならない。」
と思い、自分のぬるま湯のような生活に感謝をすることが出来るようになります。

自分より下の人達と言うと、まるで見下しているかのようなニュアンスに取られてしまうかも
しれませんが、藤原ていさんを始めとするあの時代に生きた全ての人達に対する
尊敬の念というのは、絶大です。
頭が下がって、下がって、上げられないです、ホントに。

そして最後に
イスラム教の先人のお話をしましょう。
オマル イブン アブドゥルアジーズという方がいらっしゃったのですが、
その方がよくこのように神様にお願いをされていたそうです。
「全ての起きた事に対し、私が満足するようにしてください。
 そしてこれから起こる事に、祝福をお与えください。」

起きた事、そしてその結果として今ある物に対し、
満足ができますように、というお願いですね。
そう、
私達人間というのは、今持っているもの、そして過去の出来事にについて
”満足”を得るという事が、とてつもなく難しいようです。
ですから、神様の御力が必要なんです。
神様にお願いをして、初めて、過去の出来事、そしてその結果である現状に
満足を得られるようになるのです。

最後の審判の日において、
周りの人達が何を得ようが、何を失おうが、そのことについて
私達は問われることはありません。
私達個々人が、問われるのは、自分の事だけです。
で、あるのならば、
起きた事全てに感謝が出来るようでありたいと思いますし、
これから起きる事全てが、神様からの祝福に満ち溢れたものであることを願わずにはいられません。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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