神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

不公平な人生

2018-03-30 04:09:43 | イスラム教
親がイスラム教徒であろうとそうでなかろうと
自分の親には親切に、そして優しく接しなければいけない。

また、
私たちが生きている間は、神様に
「よし、いいぞ!」
と思ってもらうことが何よりも大事である。

ということを先週は書いてみました。



こんにちは ファーティマ松本です。

この人生って、本当に不公平にできていると思いませんか?

病弱に生まれてしまった人もいますし、
貧しい国や家庭に生まれてしまった人もいます。
戦争続きの国に生まれてしまった人もいます。
毒親と呼ばれるような親の元に生まれてしまった人も大勢います。
何かしらの身体的ハンディが、生まれながらある人もいるでしょう。
または、、、、、
意地汚い?、、とか、、
まあ、、いろいろあります。

反対に
金持ちの親の元に生まれて、何不自由のない生活を送れる人もいます。
頭が良くて
ついでにルックスまでいい、という人もいるでしょう、多分。
健康そのもので、学校も休まず行けて
優しいお母さんと、頼もしいお父さんの愛情をたっぷり受けて育つ子だって
この世にはたくさんいます。
そして、
元々はそんなに頭が良いわけでないのに(!?)
親の接し方が良かったおかげで、大変優秀な人になれる人だって
いるわけです。

なーーんで、こんなに不公平なんだよお!
ずるいじゃないかよおお!と
心の底から叫びたくなる気持ち、、、
、、分かります、分かります!!

私だって、もう少し「アーだったらよかった!」とか
「コーだったらよかった!」なんて思っていた時期はありますから。
(ただこの歳になると、大抵のことはどうでもよくなりますねえ。ありがたいことに!)

こんな不公平な世の中を作る神さまなんて、ちっとも優しくない!
と、そう思ってしまうかもしれません。

しかし、

神様は、この世の中を”どんな目的”で創られたのか、
というのが分かると
「ふむ、ふむ、なるほどねえ。へえ。」と
納得できるようになると思います。


では、では。

一体全体、この現世は何なのか。
何の目的で、この現世というものが創られたのか。
それについて、今週から何回かにわたって考えていきたいと思います。

まず、最初に答えを言ってしまいましょう!

答え、、それはズバリ!

「テストをするため』

クルアーンの中で、神様はこのようにおっしゃっています。

『大権を掌握なされるお方に祝福あれ。本当にかれはすべてのことに全能であられる。
 (かれは)死と生とを創られた方である。
 それは、あなた方の中の誰の行いが優れているのかを試みられるためで
 かれは威力ならびなく寛容であられる。』
(クルアーン 67:1~2)

かれというのは、もちろん神様つまりアッラーの事です。

アッラーは「私たちの行いを試みられるために」生と死とをお創りになった、、そうです。
生と死、つまり現世の事ですね。
試みられている、というのは、つまりテストをされている、ということです。

「テスト」
アーー、懐かしい響きですねえ!
学校にいた頃は、しょっちゅう受けさせられていました。
(勉強したかどうかは別ですが、、、)

そう、テストと言えば学校です。

この人生を考える時、
「本当に学校みたいだなあ」ってよく思うんです。

どうして学校みたいなのか?

「理由その1」
学校とは、あくまでも”一時的”なものにすぎない。

生まれてから死ぬまでの間、ズーーーッと学校に通っている人なんて見た事ありますか。
この人生も、学校同様 ”一時的なもの”にすぎません。
たとえ、100年生きようとも、いつかは終わりが来る”一時的”な存在です。

むかーし読んだ本に曽野綾子さんがお書きになった
「永遠の前の一瞬」
という本がありました。
内容は、すっかり忘れてしまいましたが、題名だけは忘れることはありませんでした。
ものすごく良い題名ではありませんか!!(ホントに、ホントに)
こんなに的確に、この人生を言い表している題名は見たことがありません。

そうです!
どんなに長~く生きようと、来世という永遠に続くものの前では、
ほんの一瞬のような存在です。

来週に続きます。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!


追記:

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多くの日本人がパレスチナに心を痛めてくれているのは嬉しいことです。
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というのも、、
読者の方々から、チラチラとメッセージをいただけるようになったからです!!
メッセージを下さった方々、どうもありがとうございました。
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イスラム教徒でない親であっても

2018-03-23 06:00:58 | 宗教
親を大事にすると
神様が「よーし!えらい、えらい!」
と思ってくれる。

ということを先週は書いてみました。




こんにちは ファーティマ松本です。

どんな時にも、親は大事にしましょう!


、、、なーんて言われてしまうと 困っちゃう人、、、
いますよねえ。

例えば、
毒親と言われるような親を持っている人たちなど。


日本に帰ると、たまーに見かけるんです。
「アー、あの子供かわいそうに!」
とついつい思ってしまうような親を。
(私も周りからそう思われてるかもしれないんだけど)

特に昨今は、幼児虐待が、、もう深刻ですよね。

私は有難いことに、普通の家庭で育ったので、
毒親の元で育った人の気持ちは、分かるようでやはり、分からないですね。
どーんだけ辛い気持ちで育ったったか、、、、
こればっかりは、経験した人しか分からない事ではないでしょうか。

だから
普通の親を持てたということは、神様からの大きな大きな恩恵です。
思いっきり感謝をしたいと思います。



子供に親孝行をしてもらいたいと、少しでも思う気持ちがあるのであれば、
まずは自分が ”そこそこちゃんとした親” になる必要があります。

「自分の投げたものが、帰って来るのです。」

自分が親孝行をしていれば、子供も必ず親孝行者になります。
そして
自分が子供を大事にしていなかったら、子供も親を大事には思わなくなるでしょう。

「投げたものが帰ってくる。
 投げないものは、帰ってこない。」

私もそれを肝に銘じて お子ちゃま達と両親を大事にしていきたいと思います!!


しかし、
一緒にいるのがどうしようのなく耐え難い、という親を持っている場合は、
ある程度距離を置くのも仕方がないかもしれませんね。
しかし、それでもやはり一緒にいるときには、言葉使いや態度などを
出来るだけ良くして接するのが いいのではないか、、、と思います。



神様も、親孝行をしなきゃいけないと何度もクルアーンの中でおっしゃっていますが、
やはり ”無条件に” というわけではなさそうです。



『神様からの条件!』

もし親が「神様以外の何かを拝め」と言っても
決してそれに従ってはいけない、、、そうです。

『だがもし、あなたの知らない者を われに(同等に)拝することをかれら(両親)があなたに強いても、かれらに従ってなならない。
 だが現世では、親切にかれらに仕え、悔悟してわれの元に帰る者に従え。
 やがてあなた方はわれに帰り、われはあなた方の行った事を告げ知らせるのである。』
  (クルアーン 31:15)


神様は、人間の罪をいっくらでも許してくださるお方ですが、この一点だけはお許しにはならないそうです。
その一点とは、、、

『神様以外のものを崇拝すること」

ですから、、、
親兄弟がなんと言おうと
社会がなんと言おうと、
親戚のおじさんおばさんがなんと言おうと
”決して” アッラー以外の何者をも、拝んではいけません。





この世で(今生きている間で)何しろ一番大事なこと、
それは、
神様から「よし、いいぞ」と思ってもらう事!だと私は思っています。


周りの人に親切にする → 神様が「よし!」と思ってくれる。
動物を可愛がる    → 神様が「よし!」と思ってくれる。
両親を大事にする   → 神様が「よし!」と思ってくれる。
礼拝をする      → 神様が「よし!」と思ってくれる。
断食をする      → 神様が「よし!」と思ってくれる。
クルアーンを読む   → 神様が「よし!」と思ってくれる。

といった感じで。



もし両親が
「神様を拝まないで、代わりに”この木”を拝みなさい。」と言ったからと、
その通りに”木”を拝んでしまっては、神様は「よし!」とは思ってはくれません。
しかし、
それ以外の事であれば、両親の言うことはちゃんと聞くべきでしょう。
両親がイスラム教徒であろうと、そうでなかろうと関係ありません。
どんな宗教をもっていようと、無宗教であろうと、
両親に対しては、いつだって良い態度、優しい言葉をかけなければいけない!というのが
神様が定めた決まりです。





日本人でイスラム教徒になった人の親御さん、というのは、
ほぼ間違いなく(98%くらいの割合で)イスラム教徒ではないでしょう。
だから
自分の子供がイスラム教徒になった!! なーんてもう、かなり複雑なお気持ちではないかと察っします。

イスラム教徒(になってしまった)子供なんて、なかなか周りの人に自慢も出来ないでしょう。
変な格好をし出すし、
今まで普通に食べていた物を食べなくなるし、
究極、ラマダーン月には断食なんてしてしまうんですから。
もう、見ていてきっと嫌になってしまうと思います。
分かります、分かります。

だから、
そーんな子供をもってしまった親御さん達は、
自分の子供たちの人生がうまくいかなくなった時、(例えば、結婚や就職などにおいて)
その問題を「イスラム教なんかやっているからだ!」
と思ってしまう気持ちも、、、、
まあ良くわかります、ハイハイ。

でもイスラム教徒になろうと、ならなかろうと、
人生には困難の時というのが、必ずやってくるものです。
いつもいつも順風満帆な人生なんて、あるわけがありません。

しかし、
親御さんたちが(多分)嫌悪しているであろう そのイスラム教では、
「お母さんを大事にしましょう」
「お父さんを大事にしましょう」
と何度も何度も言っているんです。
そして実際に親を大事にした人を、神様はものすごく重要視してくれているのです。
嫌なところにばかり目を向けないで
良いところにも(少しでいいですから)目を向けていただきたい!と、
一イスラム教徒になってしまった私は、思うわけなんですねえ。



そして、イスラム教徒になった”お子様達”は、
そんな親の態度に、イライラしたりすることもあるでしょう。
しかし、
イスラム教の良さをご両親、そして周りの人に教えてあげられるのは、
あなた達しかいません。
ですから、まずは自分たちの言動をよくするよう心がけましょう!

私たちの「行動と言葉使い」
この2つが、何よりもイスラム教の良さを知ってもらうのに大切な要素だと思います。


それでは、また来週。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!


『追記』
最近読んだ本に
「僕の村は壁で囲まれた」
という本があります。
パレスチナ問題について書いてあるのですが、とってもわかりやすいのでオススメです。
パレスチナとイスラエルの問題を単なる宗教戦争を思っている人に読んでもらいたいと思います。
最近はシリアの状況が酷すぎるため、パレスチナ問題があまり取り上げられていないようです。
しかしシリアと同様、パレスチナもずーっと苦しんでいます。

パレスチナの問題をちゃんと理解して、支援の手を広げていけたら、と思います。

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お母さんを大事にすると

2018-03-16 06:11:41 | 宗教
親に対する自分の行動を後々後悔しないよう、
できるだけ親には良くしておこう!
という、私の個人的な意見で先週は終わりました。




こんにちは ファーティマ松本です。

とある人が、預言者ムハンマドさん(彼の上に平安あれ)に、質問をしました。

「私は、誰を一番大事にすればいいのでしょうか?」
預言者さん(平安あれ)はこう答えられました。
「あなたのお母さんですよ。」
その人はまた
「では、お母さんのその次は?」と聞きました。
預言者さん(平安あれ)のお答えは、
「あなたのお母さんですよ。」でした。
その人はまた、
「わかりました。ではお母さんのその次に、誰を一番大事にすればいいのでしょう?」
その質問の答えもまた、
「あなたのお母さんです。」
その人は(またがんばって)聞きました。
「では、お母さんの次は誰でしょう?」

預言者さん(平安あれ)はこうおっしゃいました。
「あなたのお父さんですよ。」

お母さん、お母さん、お母さんと三回続けられて、最後にお父さんと仰ったわけです。

素晴らしいい!!
お父さん達には悪いけど、ウンウンと頷いてしまいますねえ。
まあ、どうしたってお母さんの方が苦労していますからね、子育てに関しては。



預言者ムハンマドさん(平安あれ)はまた、このようなこともおっしゃっています。

「天国は母親の足元にある。」

これもいいお言葉ですね!!
お父さんの足元ではないんですねえ、オッホホホー。
(笑いが止まりません(o^^o))
まあ、これもしょうがないでしょう。
お母さんは大変な思いをしたんだから。



高校時代によく読んでいた 高田好胤さんの著書の一つに
「母ー父母恩重経を語る」という本がありました。
それには、
お母さんがどんなに大変な思いをして子供を産み、育てるかというお話が一杯書いてあって
とても感銘を受けたのを覚えています。

ただ若すぎたのでしょうか、、、、、
すっぐに忘れちゃうんですよねえ、そういう大事なことって。

でも
イスラム教の中でまたもや、お母さんの大切さを説いた教えに触れた時、
「アー、なーんとなく懐かしい!」
という気持ちになりましたねえ。



ここで私の好きな預言者さん(平安あれ)のお話を一つ ご紹介したいと思います。


ある時、預言者さん(平安あれ)がどこかへ行くことになりました。
(どこかって、、、かなり曖昧ですみません。 m(._.)m )
行かれる前に、預言者さん(平安あれ)はオマルという人にこう告げられました。

「私が不在の間に一人の男がやってくるだろう。その人が来たら(あなたの為に)アッラーに祈ってもらうがいい。」

”日々の行いが立派な人”のお祈りは、神様に受け入れてもらいやすいのです。
つまり 願いが叶いやすい、ということです。
だから、もし
”この人はスゴそう!”とか
”この人は日々の行いが立派そう!”
という人をみかけたら、すぐさまその人に(あなたののために)祈ってもらうといいですよ。
神様があなたの願いを叶えてくれる確率が、グッーとあがります。


さて、オマルという人物は、マイケルハートという歴史家が
「100 The most influential persons in history」
(最も歴史に影響を与えた100人)
という本の中で52位に就かせたほどのすごい人物です。


(ちなみに 歴史に最も影響を与えた人の第一位は、預言者ムハンマドさん(平安あれ)です!!)


そんなにすごいオマルさんに 「”あなたのために”その人に祈ってもらうといい!」
と預言者さんは仰ったわけですね。

「あのオマルさんが、誰かにお願いして、、祈ってもらう?!」
「自分でできるでしょ、あの人なら」
「どんだけ すごい人が来るんだよ!」

と、周りの人たちはきっと
ハラハラドキドキと、待っていたのではないでしょうか。

その噂の人物というのは、
アラビア半島の南(今のイエメンあたり)からはるばるメディーナまでやってきました。
イスラム教徒になった彼は、どうしても一目 ”預言者さん(平安あれ)” に会いたかったのです。
預言者さん(平安あれ)に会うことができれば、単なる”信者”ではなく
”教友(サハーバ)”と呼ばれるようになります。
それは大変栄誉ある事なのです。

でも、
もしかしたら彼は そんな”名誉ある地位”に興味があったのではなく
ただ単に、預言者さん(平安あれ)にお会いしたかっただけ だったのかもしれませんけれど、、。


預言者さん(平安あれ)のお顔を見てみたいっていう気持ち、わかりますよねえ。
私だって、一目でいいから見てみたい!って思いますもん。



さてさて


しかし、その人には年老いたお母さんがいました。
お父さんはもう亡くなっていていません。
つまり、その人以外にお母さんの面倒を見てくれる人はいなかったのです。
だから息子が旅に出てしまったら、お母さんは困ってしまいます。
でも
「どうしても預言者さん(平安あれ)に会いたいんだ」という
息子の希望に、お母さんは仕方なく旅に出ることを許します。
しかし
「メディーナに行ったら、すぐに帰ってくるんだよ。」と
お母さんは一つだけ条件を出しました。
その人は「わかった、メディーナに行ったらトンボ帰りで帰ってくるよ。」
と約束をして、出かけました。

メディーナに着くと、なんと預言者さん(平安あれ)は不在です。
一週間もすれば戻るのではないか、とのこと。
しかし、お母さんとの約束は
「メディーナに行ったら、すぐに帰ってくる事」
一週間も待ってなんていられません。

その人は少し考えて、また もと来た道を戻っていったということです。

オマルさんはきっと、その人に自分の為にお祈りをしてもらったことでしょう。
なぜなら、その人は神様の目からみたら
”とっても偉くて 立派な人”だったからです。

この人がどうして”ものすごく立派な人”かというのは、
もちろん
 「お母さんに対する態度の良さ』
これだけです。
(もちろん、他にもいいところたくさんあったかもしれませんが、、)
その一点を、神様は重要視されたわけです。
だからわざわざ、その人がメディーナに来ることを、預言者さん(平安あれ)に事前に伝えたわけですねえ。


一目見たかったであろう預言者さん(平安あれ)のお顔。
そのために、はるばるイエメンからやって来たというのに、、。
お母さんのために、それを諦めるなんて!
アーーー偉い!!
泣けるなあ。


お母さんを大事にしていると(多分お父さんでもいいと思いますが、、、)
神様はこんなにも、その人のランクを上げてくれるのです。
「えらい、えらい」と見てくれるのです。



だから
お母さんを(そしてもちろんお父さんも)大事にしましょう!!


来週もまだまだ、両親についての話が続きます。



今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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親孝行はやっぱりしよう!

2018-03-09 05:54:47 | 宗教
親というのは、
苦労して子供を育てる。
だから、親に感謝をして
親切にするべきである。

という神様のお言葉で先週は終わりました。





こんにちは ファーティマ松本です。

『われ(アッラー)は両親への態度を人間に指示した。
 人間の母親は衰弱と苦労
 そして(その上に)衰弱と苦労を重ね
 その子を体内に養い、さらに離乳まで2年かかる。
 われとあなたの父母に感謝しなさい。
 われに最後の帰り所はある。』
 (クルアーン 31:14)

『あなたの主は命じられる。かれの外何者をも崇拝してはならない。
 また両親に孝行しなさい。
 もし両親かまたそのどちらかが、あなたと一緒にいて老齢に達しても
 彼らに「ちぇっ」とか荒い言葉を使わず、親切な言葉で話しなさい。
 そして敬愛の情を込めて、両親に対し謙虚に翼を低く垂れて(優しくして)
 「主よ、幼少の頃、私を養育してくれたように、2人の上にご慈悲をお授けください。」
 と祈りをいうがよい。』
 (クルアーン 17:23)

『われは、両親に対し優しくするよう人間に命じた。
 母は懐胎に苦しみ、その分娩に苦しむ』
 (クルアーン 46-15)


神様は(つまり)このようにおっしゃっています。

1. 神と両親に感謝をしなさい。
2. アッラー以外の何者も崇拝してはならない。
  そして両親に対しては、いついかなる時も良くあるべきだ、と。

神様が私たちに「~しなさい」とおっしゃる時は
それをすることが、私たちにとって益になるから。

反対に「~をしてをダメだ」というときは
それをすると、私たちにとって良くないことが起きるから。

全てのことは、結局 ”私たちのため” なのです。

では
神に感謝をする、
親に感謝をするという
その利点は何でしょう?

まず、(少しおさらいになりますが)
神様に感謝をするとどうなるのか。

神様は
「もっともっとたくさんの良いものを与える」と、約束してくれています。
(これは私が子供たちに、感謝の大切さを教える時によく使う”殺し文句”です。)

続いて
神様に感謝をすると、、、
「満足感」で満たされるようになります。

空気を吸えて、食べるものがあって、眠るところがあって、着るものがあることに
毎日感謝をしている人と、
それがあったり前と思っている人の違いは何でしょうか?

何事にも「ありがたい」と思える人は
心の中がポーッと暖かくなるような感じを覚えるのではないでしょうか。

近くで子供がうるさくしていたとしても、
「うるさくってもまあいいか、子供が元気でいてくれるんだ。ありがたい、ありがたい」と
感謝出来る人は、心の中が温まる感じがすると思います。

反対に「うるさいなあ、どっかに行ってくれないかなあ。」と
子供がいることに感謝をできない人の心は、ひんやりした感じがします。
(私は、こっちタイプ、、、かも)

自分の心がひんやりと冷たく、怒りや憎しみ、悲しさがはびこっているのと、
反対にポーッと暖かく、嬉しさに満ち溢れているのとでは
どちらがいいですか。

どう生きたって、この世は一度だけのものです。
あっという間の生涯です。
だったら、心穏やかに生きていきたいものですよね。

全てのものは、神様からのプレゼント。
それに対し、ありがたい、ありがたいと思って暮らせる人は、
間違いなく”満足感”でいっぱいの一生を送れるでしょう。

そして
神様に感謝をし続けている人というのは、
神様からのどんな小さな恩恵にも気づけるようになります。
たとえ、何か嫌なことが起きたとしても、
「まだまだ、神様は私にたくさんの恩恵を下さっているではないか」
と思うことが出来るはずです。

本物の天国に入るには、まず「この世の天国」に入らなければいけない、
と言われています。
「この世の天国」とは、今生きているこの世において
”満足感”を得ること。

”満足感”、それは、
神様が、感謝をする人にのみ与えたくれた
「特別なプレゼント」なのでしょう。



では両親に感謝をし、親孝行をするとどんないいことがあるのか。



イスラム教において、
「アッラー以外に(拝むに値する)どんな神様もいない。」
ことを宣言することは、何よりも一番すごい行いです。

それに続く、すっごい行いの一つが
「親孝行」です。
親孝行であれば、一番大きくてゴー☆ジャスな扉から
天国へ入ることができるんです!

反対に、
イスラム教で一番悪い行いというのは、
「アッラー以外のものを崇拝すること、またはアッラーと一緒に何かを拝むこと」
そのすぐ後の悪行(の一つ)が、「親不孝」です。

親不孝者に対する神様の態度は、いつものあのお優しい神様ではありません。
ヌワント、ヌワント!
最後の審判の日(私たちの生前の行いが計りにかけられる日)に、
神様は親不孝者のことを、チラッと見ることもされないそうです!!!

見ることさえしてくれないのであったら、、、
許してもらえることなんて、夢のまた夢ではないですか。
ご慈悲をかけてもらう?なーんて ”あっりえない” ではないですかあ!

天国の扉はピターッと閉まっちゃうんでしょうねえ。(厳しい!)


天国へ入れない、ということは
行き場所は、、、地獄、、、しかありません!
(これも、また厳しいわあ。)



続いて
親不孝をするとどうなるか、、。

これは私個人の経験から思うことですので、
イスラム教のの教えに直結することではありませんので、悪しからず(^人^)


誰かに何か悪いことをしてしまったり、
誰かを悲しませてしまったら、、、

後々、、、
「あー悪い事しちゃったなあ。」
と、誰でも後悔すると思います。

しかし、
その誰かが ”両親” であった場合
「あー悪い事しちゃったなあ」ぐらいではすみません。

「どうして私は、お母さんにあんな事を言っちゃったんだろう?」
「どうしてお父さんに、あんなことをしちゃったんだろう?」
と、何年たっても自分を責め続けることになります。

親がどれだけ、子供のために大変な思いをし
必要なものを与えてきてくれたのか。
そんな事何一つ考えもしないで、
あーんなことをしたり、あーんなこと言ったり
してしまったのです。(私は!)
その事を思うと、後悔を通り超して、私は自分を叩き潰したくなるほどです。

”親になれば親の気持ちがわかるようになる” とよく言われることですが、
私は親になっても なかなか親の気持ちが分からないでいました。

でも
自分の子供たちが少し大きくなってから、
私の事を責めるような事を言ったことがありました。
その時、私はすごーく傷ついてしまったんですね。

子供に何か嫌な事を言われるというのは
他の誰に言われるよりも、ひどく辛いことであることを
その時(やっと)分かったんです。

それ以来、自分の今までの両親に対する言動に
後悔の念を抱き続け、現在に至っているというわけです。
ただありがたいことに、うちの両親は健在です。
親孝行をするチャンスは、まだまだちゃんと与えられているのです。

そのことに、改めて神様に感謝をしたいと思います。





2~3年くらい前に、ツイッターの記事にこんなのがありました。
(読まれた読者さんもいるかもしれませんね。)

それはこんな内容だったと思います。


病気のお母さんが子供のためにお弁当を作っていたそうです。
でも病気のせいで指がうまく動かないので、いつも上手に作れません。
子供は、お母さんが病気であったことは知らなかったようですが、
「こんなもん二度と作るんじゃねぞ!」と暴言を吐いていたそうです。
そのお母さんが亡くなった後、お母さんの日記が見つかりました。
その日記に書いてあったことは、全てその子供のお弁当のことだったみたいです。
「今日は食べてくれた」とか「今日もあまりうまくできなかった」とか
そういうことがいっぱい書いてあったそうです。

その記事に対する読者の反応が、
(驚くことに)感動した!というものが多かったように覚えています。
当時の私は、「あー日本の子って、こういうこと言っちゃうんだよね。ダメだよなあ」
と、一人でフツフツと怒りに燃えていましたが、(自分のことは棚に上げて(>人<;))
今になって、よく考えてみると、
「この子はこの後、どうやって生きていけるんだろうか。」と
思うようになりました。

どれだけ後悔することか。
どれだけあんなことしなきゃよかったって、思うことか。
そしてどんなに涙を流しても、謝る相手がもういないというのは、どんなに辛いだろうか。
かわいそうに、、。
といった思いに変わりました。






私は自分の子供たちには、
親孝行者になってほしいと思うのです。
それは、決して私のためではなく、
あの子達が将来、私のように そして
ツイッターのあの記事の子のように、大きな後悔をしないためにも。

もしかしたら、神様もこのような点から
両親に孝行しなさい!とおっしゃっているのかもしれません。
(間違っているかもしれませんが、、、)
親に感謝をし、
親に孝行をしていれば、
自分をむやみに責めることはなくなるでしょう。
親だってもちろん喜んでくれるし、
何よりも、神様が褒めてくれて、
ご褒美として、天国へ入れてくれるんですよ。
こんなにいいことはないではないですか!!



両親の話はまだまだ続きます。

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やっぱりお母さんて大変

2018-03-02 05:28:36 | 宗教
アッラー以外の何者も拝まず
父母に孝行を尽くす。
そして神様に感謝をし、親にも感謝をする。

という事を先週は書いてみました。



こんにちは ファーティマ松本です。


先週に引き続き、「両親について」イスラム教の教えを書いていきたいと思います。
今週は、親といっても”お母さん”の方です。




神様はクルアーンの中で、このようにおっしゃっています。

『われ(アッラー)は両親への態度を人間に指示した。
 人間の母親は衰弱と苦労
 そして(その上に)衰弱と苦労を重ね
 その子を体内に養い、さらに離乳まで2年かかる。
 われとあなたの父母に感謝しなさい。
 われに最後の帰り所はある。』
 (クルアーン 31:14)



”衰弱と苦労” そして その上に またもや”衰弱と苦労”
そうやってお腹の子を育てる、わけですよね
お母さんというのは。

本当に、
妊娠、出産ほど、体を弱くさせ、疲れさせるものはないと思います。
私も8回妊娠しましたから、そこらへんはよーく分かります。

7回無事に出産し、一回流産をしました。
8回の妊娠のどれをとってみても、つわりが、、まあ、、人並みにすごく
ぐーったりしている期間がどうしても何ヶ月間はありました。
何も食べられなくて、体重が40キロを切ったこともあるほどです。
最初の妊娠で 周りに子供がいないのであれば、ずっとグダーっと寝ていることも
可能でしょう。
しかし、2度目の妊娠からは、そんなことはしていられません。
いっくらグーッタリしていたくたって、すぐ近くでお子ちゃまがぎゃーぎゃーとうるさいんですから、
動いちゃうんですよね、仕方なく。

妊娠後期になれば、お腹が大きすぎて苦しくて寝てもいられなくなります。
足には静脈瘤ができて痛いし、
トイレにはしょっ中行かなきゃいけないし。

もしある日 いきなり戦争勃発とか、またはテロ発生だ!
なーんてことを言われちゃったらどうしよう!とよく思っていました。
(なにしろサウジアラビア在住なもので、、、)
早く歩くことさえ無理なんですから、逃げられない、逃げられない!
子供を産んだ後に歩くと、いやー体が軽いなあと思いますよん。


出産も、衰弱しちゃいますね。
出産の大変さは、よく知られたことでありますが、
流産というのも、結構(いやかなり)痛くて、大変なんです。
私の叔母などは、トイレに行ったら、出ちゃった(?)そうですが、
私は、フツーに痛くて大変でしたよ。

7回の出産のうち4回が帝王切開でしたから、しばらくは本当に弱っていました。
それでも、夜中の授乳はあるわけですから、まあ、大変です。
今は、”イクメン”などという言葉もあって、旦那さんが子育てにちゃんと参加しているようで、、
本当に良いことだと思いますよ。
お母さんの負担を少しでも、軽くしてあげないと、、、
倒れちゃいますからね、本当に。



イスラム教においては授乳期間が2年間と一応決まっています。
もちろん、全く出ない人もいますし、
仕事がある人だっているわけですから、絶対に2年間あげなきゃダメと言っているわけではありません。

ただ授乳中は妊娠しずらい、ということを考慮すると、
お母さんと赤ちゃん両方にとっては、(2年間の授乳は)なかなか良いことなんでしょうね。

でも2年あげるのって、結構大変なんですよね。
私は、どの子にも大体1年と2~3ヶ月あげてましたけど、、、
おかげで、ゲッソリ痩せましたし。(でも懐かしいなあ!)


妊娠、出産、子育てを、ほぼ全部一人でやるわけですから、
大変と言ったら、こんなに大変なことはないでしょう。
でも、、、、
だからと言って、、、

私は自分の子供たちに
「こんだけ大変な思いしたんだから、親孝行してもらおうじゃないのお!!」
とは、思わないんですね。


でも、、
「お母さんに良くしなきゃいけないんだよ!」
と、口に出して言ってしまう事は、、、まあ、、
あったりはしますが、、、ハイ。

なぜ
「さあ!親孝行してもらおうじゃないのお!」
と思わないか、と言うと、、

多分、、
赤ちゃんや子供の世話って大変だけど、可愛いんですよね。(#^.^#)
可愛くって可愛くって、、
可愛くって可愛くって、、
大変で辛くて、嫌になっちゃう時も多いけれど、
なんだか 、、
満たされていたのでしょうか?

うちの母がよーく言っていました。
「子供は3歳までの間に、ぜーんぶの親孝行をしちゃっているんだからね」と。
私も「そーんなもんかもねえ」なんて思っていたんです。
なにしろ、子供の笑顔ってホント癒されちゃいますから。


しかし!!

うちの母親がなんと言おうと、
そして私がどう思おうと、
神様はそれらを
「とっても大変なこと」
と見てくれているようです。

3歳で親孝行が終わった? 何言ってる!
ちがーう!一生やるんだ!やりつづけるんだ! と。


クルアーンの中で、このようにおっしゃってくれています。

『あなたの主は命じられる。かれの外何者をも崇拝してはならない。
 また両親に孝行しなさい。
 もし両親かまたそのどちらかが、あなたと一緒にいて老齢に達しても
 彼らに「ちぇっ」とか荒い言葉を使わず、親切な言葉で話しなさい。
 そして敬愛の情を込めて、両親に対し謙虚に翼を低く垂れ(優しくして)て
 「主よ、幼少の頃、私を養育してくれたように、2人の上にご慈悲をお授けください。」
 と祈りをいうがよい。』
 (クルアーン 17:23)


すごいお言葉ですね。



来週に続きます。



今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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※レビューが5件もつきました。(o^^o)*
レビューを書いてくださった方々 どうもありがとうございました!!

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