神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史19人間の創造

2022-07-29 11:10:14 | イスラム教
良い行いをする人の周りには、天使達が集まり、
悪い行いをする人達の周りには、悪魔が集まりやすいと
いうことを、前回は書いてみました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

前回までは、ジンという創造物について書いてみました。
今回からは、ジンの次の創造物である人間について
書いていきたいと思います。
と言っても、ジン、特に悪魔化したジンについては、
まだまだこれからも出てきますので、乞うご期待デス!

さて、この章から次の神様の創造物である人間に焦点を当てていくわけですが、
神様は、人間をお創りになる前に、天使達に向かってこんな事をおっしゃいました。

「これから人間というものを創る。」

そしてその人間というのは、自由な意思を持ち、自分の考えで行動をすることができる、
ともお伝えたになったそうです。

そんな神様に対し、天使達は何と言ったと思いますか。
彼らは、
「どうしてそんなことを?」
と訊ねたと、クルアーンにはあります。
決して、天使達は、
「やめた方がいいんじゃないか」といった
変な忠告をしているのではありません。
何しろ、天使というのは神様に対し常に忠実な存在ですから、
神様が決められたことに対し、反対意見を述べたりはしないのです。

ただ単に
「どうして?
 なんで?」
と思ったようなんですね。
また、彼らは、こんな疑問も持ったようです。
「そんなものを創ったら悪さはするし、血を流す事態になるのでは?」

うーん、なかなか興味深い疑問だとは思いませんか?

どうして天使達はそのように思ったのでしょう。
人間というものを実際にまだ見たことがないのに、なぜ悪さをすると思ったのでしょうか。
天使というのは、随分とネガティブにできているんだなあと思いませんか。
しかし、、、、
これには立派な理由があるのです。

人間が創造される前に、ジンが創られた事は既にお話しました。
このジン達が、、、、
実はかなりの悪さをしてしまったらしいのです。

ジンというのは、天使とは違い自分の意思で好きなことができる存在です。
好きなことができるジンが、本当に好き放題をしてしまったようなんです。

ですから天使達は、
ジンのように自由意志を持った存在というのが、どんな行いをするかというのを、
自分達の目でたっぷりと見て知っているわけです。
なのに神様は、またしてもそんな自由意志を持つ人間というものをお創りになると言うのですから、
天使達としてはどうして?と思ってしまったのでしょうね。

「自分達は悪い事なんてしないし、いつだって神様の事を拝んでいる存在ですよ。」
「ジンだの、人間だの、なぜそのような存在が必要でしょうか。」
と天使達はそう疑問に思い、素直にその答えを知りたいと思ったのでしょう。

または、自分達天使が、十分に神を讃えていないのではないだろうか。
だから神様は他の物をお創りになるのでは、という不安があったのかもしれませんねえ。

その時の様子がどんなであったか、ちょっとクルアーンを見てみましょう。

『またあなたの主が(先に)天使達に向かって、
 「本当にわれは、地上に代理者を置くであろう。
 と仰せられた時の事を思え。
 かれらは申し上げられた。
 「あなたは地上で悪を行い、血を流す者を置かれるのですか。
  私たちはあなたを讃えて唱念し、またあなたの神聖を賛美していますのに。
 彼は仰せられた、
 「本当にわれは、あなた方の知らないことを知っている。』
  (2-30)

神様はそんな天使の質問に対し
「私はあなた方が知らないことを知っている」と答えられただけでした。
天使達の質問に対し、いろいろな答えを提示することはできましたが、あえて神様はそうしませんでした。
なぜか。

それは例えてみれば、こんな感じでしょうか。
プログラミングのプロに、ホームページの制作を頼んだとしましょう。
プログラミングのプの字も分からない人にとって、その道のエキスパートの作業は全く理解不能です。
にもかかわらず「そんなことして大丈夫?」と言おうものなら
「あのね、私この道のプロで、何やってるかちゃんと分かってるんだから、任せて。」
と言われるのが落ちではないでしょうか。

天使達には全く理解不能でも、神様は御自分が何をやっているのか、ようくご存じであったのです。

しかしながら、

天使達が危惧していた通り、人間はこの地球上でたくさんの悪事を犯してしまいました。
そしてそれは現在進行形で、ずっと行われ続けています。
メディアで報道されなくとも、たくさんの不正があらゆるところで行われているのは確かです。
世界中で、たくさんの人がそれにより苦しんでいます。
悪人が善人のように見られ、善人が悪人のような扱いを受けています。
多くの何の罪のない人が殺され、平和が失われています。
これでは、先に創られたジンと、大して変わらないのではないかとさえ思えます。

しかし神様は、そんな事態になるのは、最初からご存じだったはず。
では、なぜそれにも関わらず、人間というのを創ろうと思ったのか。

それは多分、
自由な意思、自由な選択権を与えられながらも、
正しい道を歩もうとする人間がたくさん現れるのを、神様はご存じだったからではないでしょうか。
人間という新しい創造物の中から、
たくさんの預言者達、たくさんの正しい人達、たくさんの殉教者達、たくさんの信仰者達、
また、正直で真面目で、他者を思いやることができる、そういった素晴らしい人達が出てくることを
ご存知だったはずです。

私達は日々の生活の中で、常に間違いを犯し、時には人を傷つけ悲しませてしまうことも多々あります。
まさしく天使の予見通りです。
しかし、
決して悪いことばかりをしているわけではないでしょう。
良いことだってたくさんしているはずですし、
常によくあろうと思っているはずなのです。
神様は人間の欠点よりも、この人間の良い部分の方に、もっと目を向けられたのかもしれません。
ですから、
私達も自分や他者の欠点にあまり目を向け過ぎず、良い面にもっと目を向けなければいけないと思います。
悪い所がない人なんていませんが、良い所がない人もいません。
確かに、悪魔に魂を売り渡してしまっているような人達には注意は必要です。
しかし、自分のこと、そして自分の周りにいる親しい人達のことはできる限り許し、
良い所に目を向けていくことには、もっともっと気を遣うべきではないでしょうか。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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レビューを書いてくださった方々、本当にありがとうございました。

どんなレビューがあるのか少し紹介!
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神様の世界史18 黒魔術と悪魔崇拝

2022-07-22 18:53:24 | イスラム教
古代都市バビロンに、二人の天使がやって来て、人々に魔術を教えました。
しかし、彼らは魔術を教える前に、
「これを習ってはいけない。正しい道が離れることになってしまうから。」
と忠告をしました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

では、黒魔術で、いったい何ができるのか。
前にも書いたように、一番有名なのは、男女の仲を引き裂くことのようです。

悪魔化したジン達は、一日の終わりに、反省会のような、表彰式のような会を開いているそうですよ。
その会合というのは、こんな感じみたいです。

ジンのお頭が、子分のジンたちにこう言います。
「お前らの中で、今日なんかすっげーことやったやついるか?」
「お頭!私はだれだれを、病気にさせましたぜ。」
「フムフム、他には、誰かいねえか?」
「私は、ある夫婦を仲たがいさせました。
 あいつらあのまま離婚で間違いないっしょ。」
すると、お頭のジンは、
「おお。お前よくやったな。お前に冠を授けてやろう」
と言って、夫婦の中を割いたジンを表彰するそうです。
彼ら目線で見ると、夫婦を喧嘩させて仲を悪くさせることというのが、最高に悪いことのようです。
でなければ、冠なんてそう簡単にはもらえないでしょうから。

確かに、夫婦関係が最悪というのは、非常につらいことだと思います。
同じ家の中で、仲の悪い人と一緒に暮らしていくというのがどれだけ大変であるかは、
経験のある人であったら分かることでしょう。
そして、もし子供がいるとしたら、その子供が受ける影響というのも多大であります。
両親がいがみ合い、時には暴力を振ったり振られたりしている場面を見ている子供達。
父親の悪口ばかり聞かされて育つ子供達。

両親が不仲の家庭で育った子は、両親を尊敬しないというデータもあります。
また、受験にも失敗しやすいという報告もあるそうです。
そして、親が離婚をした子は、そうでない子に比べて、自分が家庭を持った時に離婚しやすくなるという報告もあります。
もちろん、常にそのような結果になるわけではないでしょう。
どんな家庭に育っても、立派に夫婦仲良くやっていける人はたくさんいます。
しかし、
家が平和でない子供達というのは、どうしても家以外の所に心休まる場所を探すようになります。
その場所が、子供達にとって最善の場所かどうか、、、。

このように、夫婦の不仲というのは、親も苦しいし、子も苦しい。
そしてその苦しみが、代々続いて行ってしまう可能性が大であります。
これが悪魔がなせる業。
一人でも多くの人間を悲しく、みじめにし、そして最終的には、みんな揃って地獄へ行こうとしているのです。
悪魔は、一人でも多くの人間達を、地獄へ連れて行こうと必死です。

黒魔術というのは、実は、悪魔崇拝と言っても過言ではありません。
なぜなら、悪魔に願いを叶えてもらうために、
悪魔の言うことを聞いて、悪魔の言葉に従うからです。
そして、最終的にたどり着く場所は、地獄だけです。

神様を崇拝するということは、まさしくこの真逆であります。
神様は私達とジン達に、良いことをすることを命じられます。
周りの人達に対する正しい態度、そして正直であること、清潔であることを良しとされます。
そしてその結果に続くものが、天国。

神様ではなくジン(悪魔)を崇拝した人間は、例えイスラム教徒であったとしても地獄行きは免れないでしょう。
なぜなら、神様はどんな罪を許してくれますが、神様以外を崇拝する事だけは決して許さないとおっしゃっています。

『誠にアッラーは、(何ものをも)かれに配することをお許しになられない。だがその外の事は御心にかなえば許して下さる。』
(4-116)
ただ、これには注釈が必要です。

イスラム教において、神様と同等なものがあるとし、それを崇拝することは最大の罪になります。
例えば、聖なる木が繁栄をもたらすと信じ、その木にお願いをしたり。
先祖が私達を守ってくれているからと、先祖を祭ったり。
などなど、いろいろあるのですが、
ものすごく気を付けていないと、日本のような社会においてはフツーにやってしまうことばかりです。
天と地を創った神様(アッラー)以外のものに祈る、これが最大の罪であり、これは許されないとあります。

しかし、
一つの条件さえクリアーしてしまえば、神様はこの最大の罪さえも簡単にお許しくださいます。
それは、それを悔い改め、やめること。

そうすれば、どれだけ長い年数、神様以外のものを崇拝していたとしても、なかったこととしてくれます。

黒魔術というのは、悪魔を崇拝し、その悪魔の言うことを聞くわけですから、最大最悪の罪であります。
黒魔術またはブラックマジックなどといった言葉を、その重さを認識しないで使っている人がいますが、
これは冗談や軽い気持ちで使ってはいけないものです。
またホワイトマジックというのは、良い意味で使われることが多いようですが、良いマジックなどというのは存在せず、
ジンを使って(またはお願いをして)やるマジックというのは悪でしかありません。
善い事なんてありません。

なぜかたまに、良いジンと交流してみたいという人がいるそうです。
「人間と3回も結婚してもどれもうまくいかなかったから、今度はジンと結婚したい」とか
不思議な考えを持つ人がこの世にはなぜかいるようですが、預言者さん(平安あれ)はおっしゃっいました。
「ジンとは関わりを持たないように」と。
なぜなら、私たちにはどのジンが良いジンで悪いジンであるかを判断する術がないのですから。

また、預言者さんはこんなこともアドバイスしてくれています。
「右手で飲み、食べなさい。ジンたちは左手で飲んだり食べたりするから。」
ジンの真似はしないように、ということですね。

また、当時の人達は外で排便をした際、石のような固形物を使ってお尻を拭いたそうですが、
預言者さん(平安あれ)は、石の代わりに鶏の骨などを使ってはいけないと注意されました。
なぜなら、鳥の骨などは、彼らジンの食べ物になるからだそうです。

よく霊感があるとか、霊感が強いなどと言われる人がいますが、
そのような人はこのジンを見ているのではないだろうかと思われます。

さて、それでは、どうして神様はこんなジンという厄介な存在をお創りに成ったのでしょうか。
クルアーンの中で、神様はこうおっしゃっています。

『人間とジンをつくったのは、ただ単にわれに仕えさせるため。』(51-56)

後述しますが、
人間も神を崇拝するために創られました。
そしてジンも同様に、ただ神様を崇拝するのが目的で創造されました。

人間が神様をしっかりと崇拝するのに、ジンの存在は結構邪魔ですよね。
しかし、これをテストと捉えると納得がいきます。

人生すべて、良いことも悪いことも、全部がテストです。

生きていると、いろいろな事が起きます。
その中には、良いこともあるでしょうし、悪い事だってたくさんあります。

その全て対しどう対応するかが、人生のテストであるのです。

なにか良い事が起きたとしましょう。
例えば、
思いもしないところから、お金が手に入った。
私達の認識から見て、これはとても良いことだと思います。
わーい、わーいと喜ぶかもしれません。
しかし、神様は見ています。
そのお金をどのような手段で手に入れたのか。
ちゃんとした手段で得たものなのか、そうでないのか。
利息はとっていないか、ギャンブルはしていないか、賄賂ではないか、など。

そして、その喜んで得られたお金を何に使ったのか、ということも見られています。
家族や周りの人の役に立つような事に使ったか、
または、悪事に使ったのか、等々。
全てが見られて、テストされています。

一見悪いことが起きた時も同様です。
例えば、駅に行く途中に、思いっきり転んでカバンの中の物が散らばってしまったとしましょう。
痛いわ、恥ずかしいやら、電車に乗り遅れるやら、良いことが全くなさそうに見えます。
しかし、これもまたテストであります。
その状況に対し怒りを覚えるか、今日1日ろくなことがなさそうだと悲観的になるか。
または、ぐっと我慢ができるか。
それともこの位で済んで良かった。
乗り遅れた電車には乗らない方が良かったのかもと思えるか。
そして神様にそのことを感謝出来るか。
いろいろなことが見られているのです。

この世で起きる出来事は、すべてテストです。
テストはいろいろな形で現れますが、対応はたったの2通りしかありません。
一見して悪いことが起きた時には忍耐。
一見して良いいことが起きた時には感謝。
そして、悪いことが起きた時にも、何か良いことがないかと探してそれに対しても、また感謝。

一見と書いたのは、
実は、私達に認識において良い事が、実は悪い事であったり、
反対に、悪い事が良い事であったりするからです。

クルーンの中で、神様もこうおっしゃっています。
『自分たちの為に善い事を、あなた方は嫌うかもしれない。
 また、自分の為に悪い事を、好むかもしれない。
 あなた方は知らないが、アッラーは知っておられる。』
(2:216)


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黒魔術について質問がありました。

2022-07-16 05:10:25 | イスラム教
先週は、アラファの日であったため
神様の世界史は、お休みさせてもらいました。
今週は、前回の続き。
黒魔術についてです。

こんにちは、ファーティマ松本です。

黒魔術について、読者の方からご質問がありました。

「お清めの塩は、効果があるのか?」

確かに、日本では塩を清めの為に使いますよね。
日本だけでなく、世界の各地にはお塩をお清め、または
魔除けとして使っている地域があるようです。
随分前に、バリに旅行に行った時ですが
各家庭の前に、こんもりとお塩が盛られているのを見かけました。
きっと何か意味があるのでしょうね。

で、
ご質問の答えでありますが、
残念ながら、「ノー」であります。

なんでダメなんだということですが、
これ、お守りを例にしてみると、よーく分かると思います。

日本のお守り、
私も昔は、持っていましたよ。
お友達が、これ持っていてと言って贈ってくれたもの。
(懐かしい!)
贈ってくれた友達には、悪いのですが、
お守りって、イスラム的によろしくないんですよね。

何がいけないかというと
この小さなお守りが、私達を守ってくれるという思いが悪いんです。

普通の日本の人には、
「え、、どういうこと?」となってしまいますが
イスラム的に、神様以外の何かが守ってくれると信じるのは、よろしくありません。
全ての悪しきことから守ってくれるのは、神様だけなわけですから。

お守りは、残念ながら、その名前に反し”守って"はくれません。
もし、私達がお守りに火をつけたらぼーっと燃えてしまいますよね。
自分の事をも守れない存在が、私達をどうやって守ってくれるというのでしょうか。

同様に、お清めの塩もダメですね。
塩を家の前に置いておいても、悪い事をするジンから守ることはできませんし、
お塩が何とかしてくれるという思いも、イスラム的に受け入れがたいものであります。

神様以外のものが、私達を悪から守ってくれる、
または、
何か良いものを与えてくれると信じることは、大きな大きな罪になります。
イスラム教の根本的な教え、唯一神の教えからかなりかけ離れてしまいます。


トルコに行ったことのある人なら、ご存じかと思いますが、
トルコにも魔除けのグッズがありますよね。
日本でも楽天などから、購入できるようですが、
あれも同じ理由から、ダメです。
どれだけ魔除けグッズを持っていても、そんなのジンや悪魔には、
全く効力がありません。
反対に、ものすごく喜ばれてしまいます。

なぜなら、
そのようなグッズを買って、そのお守りやら、グッズが魔除けになると信じるというのは、
唯一の神を信じていない証拠。
そして、何よりも、ジンを怖がっている証拠であるからです。

ジンは、人間に怖がられたり、恐れられたりするのが、何よりも大好きなんです。
ジンは、人間よりも身体面においては優れていますが、知的面では劣っています。
彼らは、どうもそこら辺が気に入らない様なんです。

「知は力なり。」というではないですか。
ジン的には、劣等感があるわけです、人間に対し。
なのに、人間がジンを必要以上に、恐れている、
そして、その結果、神様に頼らず、何か他の物に頼っている姿を見て
愉快で、愉快でたまらないはずです。

では、
ジンや悪魔から、正しく身を守るにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、悪いジンが寄ってこないようにするのが大事。
そのためには、
悪い行いをしないようにすること。
「類は友を呼ぶ」といいますが、
まさしくで、悪い事をしていると、悪いジンが寄って来るようになってしまいます。

天使のお話を覚えていらっしゃるでしょうか。
天使達は、神様の事を讃えたり、神様の事を想っている人間の所に集まってきます。
そして、人間の為に祈ってくれるのでしたね。
”神様からの祝福がたくさんあるように、罪を御赦し下さるように”と。
良い行いには、良い結果がついてくるのです。

反対に、悪い事を常にしていると、
悪いジンが寄って来るようになってしまいます。
そして、そのジン達は、もっと悪事をするように囁きかけます。
悪事には、さらなる悪事が待っている、ということです。

悪事とは、
もちろん、警察に捕まるよう悪事だけではありません。
そうではなく、
嘘をついたり、悪口を言ったり、
偉そうにしたり、威張ったりすることなんかも含まれます。
弱いものいじめとか、または、
日本では軽く見られがちですが、浮気なんかも悪い事であります。
そういったことは、全て悪いジン達に喜ばれるような行いです。

クルアーンにも
『慈悲深きお方の訓戒に目をつぶる者には、
 われは悪魔を振り当てる。
 それは、彼にとり離れがたい友となろう。』
(43:36)
と、あります。

ということで、
まず第一に悪いジンまたは、悪魔から身を守るには、
悪事をしない事が大切です。

続いて、
もっともっと積極的に守りに入るには、
やはり、神様からの保護を祈るのがいいでしょう。
どれだけ強力なジンであっても、神様に敵うものはいません。
何しろ、ジンも神様が創った創造物の一つなんですからね。
神様のコントロール下に、ちゃーんと入っています。

預言者さん(平安あれ)も、日常的に神様に保護を祈っていたようです。
その方法は、いくつかあるのですが、
今回は、イスラム教徒、非イスラム教徒関係なく、
誰でも簡単に、悪魔から身を守る方法をご紹介したいと思います。

変なグッズを買ったり、お塩を買ったりする必要もありません。
一円もかからず、行うことが出来ますので、お試しください。

どんな方法か、、、、
それは、、、、

アッ、この方法をご紹介する前に、言っておかなければならないことがありました!
(すっっごい、もったいぶってる!)

ジンは、私達の目では見えない存在です。
目で見えない存在のものに対し、目で見える物では対処ができません。
例えば、銃やナイフでジンを倒せると思いますか?
無理ですよね。
目で見えない相手には、こちらも目で見えないもので対処するしかありません。
つまり、
神様の御力に頼り以外はないのです。

それでは、
お待ちかね、ジンから身を守る方法をご紹介しましょう。
それは

どんな行いをする時にも、「ビッスミッラー」と言う、です。

ビッスミッラーとは、神の御名において、という意味。
この言葉は強力です。
特に、特に、
何か恐怖を感じた時とか、何か大事なことをする時なんかにお勧めです。

例えば、夜になんか音がした、怖いなあなんて思たら、
「ビッスミラー」と言って見てください。
または、玄関に鍵をかける時なんかも
「ビッスミラー」。

昔々、ある男の人が馬と一緒にいた時、
突然、その馬が暴れだしました。
男の人は、怒ってこう言ったそうです。
「こら、静かにしろ。
 ちきしょう!
 悪魔に祟りがあれ。」
それを聞いた預言者さん(平安あれ)はこうおっしゃいました。
「そんなことは言わないで。
 ビッスミッラーと言いなさい。」

なぜなら、 
ジンというのは、
強そうに見せかけたり、人間に怖いと思わせておきながら
実は、とても弱い存在なのです。
特に、神の御名が唱えられると、とても小さく、弱くなってしまうんです。
それなのに、
「お前のせいで、馬が暴れだした。
 神の呪いや祟りがあれ!」
なーんてことを、言ってしまうと、
「えー、何にもやってないんだけどな。
 でも、そんなに僕たちがなんでもできると思っているんだね。
 嬉しい!
 もっともっと怖がれ。」
と喜ばれるだけなのです。

真の信者は、能力に限界のあるジンではなく、
なんでもできる神様こそを畏れるべきであります。
ただ、
おそれる、と言っても
恐れるではなく、あくまでも畏れるでありますが、、。


来週も、
みんな大好き(?)”黒魔術”についてです。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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レビューが、少しづつ増えてきています。
レビューを書いてくださった方々、本当にありがとうございました。

どんなレビューがあるのか少し紹介!
「会話形式なので分かりやすい」
「イスラム教徒が何を考えるのか分かるようになるので、
 イスラム教徒と交流がある人におすすめ。」
そして、究極
「涙が出た。」
私も、このレビューを見て、涙が出ましたよ!(涙、涙)


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そして来世では、天国に入って
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方法はとてもシンプルです。
今まで知らなかったイスラム教に出会える本です。
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今日はアラファの日

2022-07-08 11:50:36 | イスラム教
今日は、アラファの日。
ということで、この日が何であるかについて書いてみようと思います。
ですので、神様の世界史は、今日はお休みです。

こんにちは、ファーティマ松本です。

今日は、7月8日金曜日ですね。
イスラム教の暦では、12月9日に当たります。
(もしかしたら、日本では、一日ずれていて、12月8日かもしれませんが、、、)
イスラム暦での12月9日というのは、
”アラファの日”と呼ばれていて、とても重要な一日なんです。

神様視点においては、全ての月や日、または全ての場所が同等というわけではありません。
聖地と呼ばれるマッカやマディーナは、他の場所より優れていますし、
断食月であるラマダーンは、他の月とは比べものにならないほど良い月です。
曜日でも、金曜日というのは、一週間の中で特別な曜日であります。

同様に、日にちの中にも、他の日と比べてびっくりするくらい良い日、というのがあるのです。
それが、この”アラファの日”であります。

日本にも大安とかありますし、
パワースポットなんて呼ばれている場所もあるので、
感覚的に、結構分かりやすいかもしれませんね。

では、なんでこの”アラファの日”というのが特別なのか?

この日が特別である理由は、たっくさんあるのですが、
今日はその中の一つにだけ焦点を当てていきたいと思います。

預言者さん(彼の上に平安あれ)はこうおっしゃいました。
「ハッジ(巡礼)はアラファである。」

これは、アラファの日に
アラファという山の付近にいないと、ハッジをしたことにならないよ。
つまり、
この日(アラファの日)に
アラファの山の付近にいれば、一応ハッジはできたよ、と見なされるわけです。
(もちろん、他にもいろいろな行いはあるのですが)

そして、預言者さん(平安あれ)も、ご自身が巡礼をした時、
ちゃんとこの日、アラファの山にいらっしゃいました。
そして、そのアラファの山付近で、最後の(お別れの)説教をされたのです。

このお説教が、本当に泣けて、泣けて、、
何十年も前に、初めてその”別れの説法”を読んだとき、
私はまだ日本に住んでいました。
そして、なぜかそれを電車の中で読んだんですねー。
電車の中で、号泣することもできませんから、
必死に涙をこらえたのを、よく覚えています。

読者さんの中で、預言者さん(平安あれ)が、その日何をおっしゃったのか
興味がある方がいらしたら、グーグルで検索をしてみてください。
最後の説教イスラムで、ヒットすると思います。


今回は、この最後の説教の話ではなく、
その後に起きたことに焦点を当てていきます。

お説教の後、神様から預言者さん(平安あれ)に、あるお言葉が啓示されました。
どんなお言葉が届いたと思いますか?

答えはこちら↓

「この日、われはあなた方の為に、あなた方の宗教を完璧にした。
 そして、我が恩恵をあなた方に完遂し、イスラームをあなた方の宗教として選んだ。」
(クルアーン5:3)


大勢の人が集まる中、神様からのお言葉が啓示されたのです。
そして、その内容が

宗教を完璧にした。
そして、恩恵を完遂した。
また、イスラームを選んだ。

ですからね。
凄くないですか?
私がもし、その時その場所にいたら
ヤッホーって心の中で、叫んじゃうと思いますよ。
(いや、声出るかな、ギャーとか)


この一句について、かなり興味深いお話があります。

とあるユダヤ人が、何年か後に、オマルという人物にこう言ったそうです。

「やー、信者のリーダーであるオマルさんよ。
 あんた達の本の中にある一句、ほら、あんた達がしょっちゅう読んでいるあの本だよ。
 あの本の中にある一句がなあ、うちらユダヤ人に届いていたら、その日はお祭りになっちゃうんだけどなあ。」

オマルさんは、こう答えました
「どこの一句を言ってるんだ?」

そのユダヤ人は、上記の一句を口にしたそうです。
すると、オマルさんは、
「神に誓って言おう。
 あの一句がいつ、どこで、預言者ムハンマド(平安あれ)に啓示されたのか知っている。
 あれは、アラファの日の夕方、金曜日であった。」

預言者さん(平安あれ)は、一生のうちに一度しか巡礼を行っていません。
そして、最初で最後である巡礼のアラファの日が、ちょうど金曜日であったわけです。
ベストな日が、ベストな曜日に重なっていたんですね。

で、、、、、

今年も、、、、
アラファの日が金曜日なんですよーっ!!
なんだかとっても嬉しいのは、私だけではないはずです。(イエーイ!)

ただ、私が今回力説したいのは、そこではないんです。
アラファの日が金曜日である、ということはそれほど重要ではないでしょう、多分。

重要な点は、
このアラファという日に、
神様は、イスラームという教えを
完璧にした、
恩恵を完遂したと宣言された点です。

その証拠に、この一句が啓示されてから、
新しい決まりや規則などといった啓示は、一切下っていないのです。
全ての教えは、もう既に、完璧に啓示されたわけですね。

その教えとは、、、、、

私達人間が、産まれてから死ぬまで、何をすればいいのか。
また、死後の世界がどんなものであるのか。
現世でも、来世でも成功者になるには、どうすればいいのか。
といった、大事な教えが完了したのです。
その宣言が、、神様からされたのが、このアラファの日なんですね。

ユダヤ人が、うらやましいと思うのも納得です。
なぜなら、ユダヤ人達は、まだ最後の預言者をも待っている状態なんですよ。
完了なんて全然していないんです。

しかし、イスラム教は違います。
完遂された教えです。
そのように、神様ご自身がおっしゃっているのですから。
そして、その教えこそが、まさしく神様からの恩恵そのものなんです。

イスラム教の教えに沿った生活を送ることがどれだけスゴイ事なのか。
考えたことってあるでしょうか。

今、日本国内だけでなく、
世界中の多くの国々で、問題になっている事の多くは、
イスラムの教えに則って暮らしていれば、起きない事ばかりです。

例えば、ストレスの第一原因である人間関係。
他者を敬うイスラムの教えを遵守していれば、かなり軽減されるはず。
何しろ、自分が欲する物を他者にも欲するのが教え。
また噂話や、悪口がご法度と来ているんですからね。
人間関係が悪くなるわけがないのです。(本当ならね。)

健康面でも同じ。
少食が大推奨されているイスラム教。
食べすぎが何よりも、身体によくないのは、もう承知の事実。
また、お金のある国の人だけが、ガンガン食べ、
貧しい国の人には、必要な量の食糧さえ届かないというのも
イスラム教の教えが行きわたっていない証拠。
プラス、
毎日5回もモスクに行って帰って来たりしてれば
そこそこの距離を歩くことになるのですから、
健康に悪いわけがありません。

寄付というのも、イスラム教の決まりですが、
これを、地球に住む全ての人が行えば、貧困という問題は
なくなります。
誰かが、異常に貯めすぎたりするから、経済的にオカシナ事になってしまうのです。

倫理面においても、男女が別々の世界で暮らしていれば
不倫だ、パパ活だ、浮気だ、同棲だなんてことはなくなります。

まあ、現代人にそんな事を言ったら笑い飛ばされるだけかもしれませんが、
悲しい事件をニュースで見たりするたびに、私はそう思うのです。


神様からの恩恵というのは、数多くあります。
数え上げる事はできません。
でも、その数多くある恩恵の第一位に輝くのは、
このイスラムの教えです。
続いて、
健康とか、家族、とかお金とかといったものが続くでしょう。
しかし、
第一位は、絶対にイスラムの教えだと思うのです。


日本では、イスラム教のイメージは本当に悪く、
ものすごいステレオタイプで、判断されることが多いと思います。
しかし、その良さが分かれば分かるほど
その教えが、本当に神様からの第一の恩恵であることが実感できると思います。

このアラファの日、
巡礼に行っていないイスラム教徒は、断食をするのが良しとされています。
断食をしながら、神様の事を想い、そしてたくさんの恩恵に感謝をし、
今までの自分自身の積み重なる悪行の赦しを請いたいものです。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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レビューが、少しづつ増えてきています。
レビューを書いてくださった方々、本当にありがとうございました。

どんなレビューがあるのか少し紹介!
「会話形式なので分かりやすい」
「イスラム教徒が何を考えるのか分かるようになるので、
 イスラム教徒と交流がある人におすすめ。」
そして、究極
「涙が出た。」
私も、このレビューを見て、涙が出ましたよ!(涙、涙)


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神様の世界史17 悪魔と黒魔術

2022-07-01 19:38:22 | イスラム教
前回まで、「ジン」について書いてきました。

ジンとは、人間のように”自由意志”を持っている。
ジンの中には、強い者もいるし、弱い者もいる。
正しく導かれている者もいるし、そうでない者もいる。
そして、大抵のジンは、人間とは別世界の中で生きているが、
たまに人間にちょっかいを出したり、悪さをしたりするジンもいる。
そんなジンの中でも邪悪なジンを、悪魔と呼ぶ。
悪魔なジンは、人間に囁きかけ悪事をさせる。
ということでしたね。

こんにちは、ファーティマ松本です。


最も邪悪なジンは、人間に、ただ囁きかけるだけではありません。
囁きかけるなんて、そーんなの生易しい!と思っているかもしれません。
そんな生易しい方法ではなく、、
もっと確実に人間をコントロールしたいと思っているはずです。

そんな確実な方法とは、ズバリ黒魔術です。
ブラックマジックとか、またはホワイトマジックと呼ぶ人もいますが、
名前が違うだけで、根本はどれも同じ。
どれも邪悪なジンが、人間の願いを叶えてくれるというものです。

「あれ?」
「願いを叶えてくれる?」
「人間を屈服させたいんじゃなかったっけ?」
「願いが叶えはいいんじゃない?」

と思われたかもしれません。
確かにジンは、いろいろな願いを叶えてくれるようです。
誰かを有名にさせたり、金持ちにさせたり、権力を与えたり、なーんていうこともできるそうです。
しかし、彼らの得意技は何かというと、
どこかのご夫婦や、または仲のいい恋人同士の仲を割くこと、なーんですねえ。

「ぜひやってもらいたい!」
と思ってしまった読者さんは、、、いませんよねえ。
やめた方がいいですよ。
なぜなら、ただでそんなことをやってはくれませんから。
何しろ、
邪悪なジンにお願いを聞いてもらうには、
まずは人間サイドが、ジンの言うことを聞くことが必要だからです。

そうなんです。
ジン達に願いを叶えてもらいたかったら、まずはジンが命ずる事をしっかりと忠実に行う必要があります。
彼らが人間に命ずる事というのは、普通の良識を持っている人間にはかなりレベルが高く、なかなか行うのは難しいものばかり。
つまり、非常に邪悪で、忌わしい事ばかりなのです。

例えば、ものすごく不潔な場所に何日も留まるとか、
近親相姦をさせたりとか、
殺害をさせたりといったことです。
そのような行いをしっかりと行った後に、晴れてジンが人間の言うことを聞いてくれる、
という仕組みになっているそうです。
邪悪なジンとの契約のようなものですね。
これが黒魔術です。

この魔術をビジネスにしている人は、世界中に結構多くいます。
困っている人の悩みをジンに解決してもらって、その代価としてお金をもらうというパターン。
特定の国や地域で、結構有名なビジネス体系です。

しかし、一度でも邪悪なジンと交流を持ち、願いを聞いて貰えば、それは悪魔に魂を渡したと同じです。
ジンに願いを叶えてもらう代わりに、邪悪な行いをし続ける。
そんな先にあるのは、地獄だけです。
邪悪なジンの言うことを聞いて、ジンの思うような生き方をすることは、
まさしく悪魔を崇拝するということ!
悪魔崇拝などと言うと、陰謀論のような感じがしてしまうかもしれませんが、本当にあることなので要注意です。

それでは、悪魔崇拝につながるブラックマジック(黒魔術)の歴史を、少し見てみましょう。

黒魔術の歴史は古く、その起源は古代にまでさかのぼります。
場所は古代都市バビロン。
このバビロンという大都市に、天使が二人やってきたのが黒魔術の始まりです。
両天使の名前は、ハールートとマールートです。

天使というのは、自分の意志で行動を起こすことはありません。
ですから、その時も、天使達は神様に地上に行くようにと言われたのでしょう。
なぜ天使達は地上に遣わされたのでしょうか。
その目的は?

そうなんです。
天使は、人々に魔術を教えるためにやって来たのです。

「ちょっと、ちょっと、それってどういうことなの?」
「なんで神様は天使を遣わして、人間に魔術なんて教えようとしたの?」
と、誰だって思っちゃいますよね。

しかし、この話にはちゃんと続きがあります。

この天使達は、人間に魔術を教える前に、こんな事を言っていたそうです。
クルアーンの記述を見てみましょう。

『バビロンでは、ハールートとマールートの両天使が、授けられたものを教えた。
 だが両天使は、こう告げらた後でなければ、誰にも教えなかった。
 「私達は、試みである。これで不信心になってはならない。」
 彼らは、両天使から、夫と妻の間を引き離す術を学んだ。
 だが彼ら(悪魔たち)とて、アッラーの御許しがない限り、それで誰も害することはできなかった。
 しかし、人々は自分に害になる、益のないことを学んだ。
 この術を贖ったものは来世において、何の福分にもあずかれないことを知りながら。
 ああ、なんとつまらないもののために、彼らは魂を売ってしまったのか。
 彼らにそれが分かったならよかったのに。』 (2-103)

ダメだ、ダメだと言われれば、やりたくなってしまうのが人情かもしれませんが、
これは神様からの大きな大きなテストであったわけです。

テストと言っても、答えが完璧に分かっているテストです。
「そこにAと書いてはダメ。Bと書きなさい。」
といったように、全ての正解を教えてくれているテストでありました。
何しろ、天使達ははっきりと
「こんなことを習っちゃダメですよ。
神様が定めた道から外れることになりますよ
これを習ったりしたら、来世では天国へ行けませんよ。」
と、ちゃんと伝えてくれていたのですから。

しかし、神様からの決まりなんてくそくらえと言う人達にとっては、
そんな忠告なんて何の役にも立ちませんでした。
そのような人達は、神様からの決まりよりも、魔術というものを手に入れたい。
そして、この世を少しでも自分の好きなようにしてみたい、と思い
結局、天使から魔術を習いました。

このテストのおかげで、
神様のお言葉を信じ自分の欲望を抑えた者と、
神様の言葉などどうでもよく、自分の欲求に従った者がはっきりと区別されたのでした。

黒魔術の話は、来週に続きます。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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レビューを書いてくださった方々、本当にありがとうございました。

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