神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史51 人の罪を負う

2023-03-10 04:50:27 | イスラム教
私達は、与えられた状況の中で、
どんな行動を取ったか、何をして、何をしなかったのか、
それが重要である、と偉そうなことを言って前回は終わりました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

前回は、カビールがハビールを殺そうとしたお話でしたね。
ハビールは、カビールがお前を殺すぞと脅しても
自分は殺さないよと言ったわけですが、
本当に”かわいい、かわいい”弟ですよねえ。
お兄ちゃんももっと仲良くしたらよかったのになあと
思ってしまいます。
(まあ、今さら遅いのでありますが。)

では、クルアーンの描写をもう一度見てみましょう。

『(ムハンマドよ)アーダムの二児の物語の真実を民に語れ。

 (カビール)は言った。
 「私はお前をきっと殺してやる。」
  かれ(ハビール)は、答えていった。
 「アッラーは、ただ主を畏れる者だけを受け入れられる。
  たとえ、あなたが私を殺すために、その手を伸ばしても
  私はあなたを殺す為手を伸ばしはしない。
  私は万有の主アッラーだけを畏れる。』(5:27)

『「本当に私は、あなたが私の罪と、あなたの罪とを負って
 あなたが火獄の住人になることを望む。
 そして、これは不義を行う者の応酬である。」
 しかし、彼(カビール)の心は、その弟を殺すことを望ましい事とし、
 ついに彼は(人類最初の殺人者と)して、失敗者の一人となった。』
 (5:29-30)

ハビールの言った事の中には、たくさんの注意すべきことがあります。
まず、彼は
「私の罪と、あなたの罪とを負って、、、」と言いました。
あなたの罪というのは、よく分かります。
カビールは、弟を殺してしまうわけですから、罪、、、大有りですよね。
では、私(ハビール)の罪って、、????
って感じですよね。
何しろ、ハビールと言ったら、なんだか”いい子”のイメージがずっとしてましたから。
でも、ここに教えが隠れています。

”いい子”のハビールでさえも、罪が全くないという事はないのです。
人間ですからね。
間違いなんて、たくさんあって当たり前です。
もしかしたらハビールも、嘘をついてしまったことがあるかもしれません。
もしかしたら、悪い事を思ってしまった事があるかもしれません。
(まあ、現代と違って、大した誘惑なんてなさそうですが。)

人間というのは、完璧に出来ていないのです。
ですから、常に神様に誤りを認め、許しを請うことが大事なのです。
そして、それと同時に大事なのが、
周りの人も、みんなそんなもんだという事を知ることでしょう。
みんながみんな、完璧からほど遠い所にいる存在なわけです。

タモリさんが、
「人間性なんてものを信用しない。」とおっしゃったことがあるそうです。
それは、人間みんなそんなもの。
周りの人に完璧を求めてはいけないよ、という意味だと思います。

自分を許し、周りの人も大目に見てあげられるようになれるといいですよね。

次に、ハビールは、
”あなたの罪だけでなく、私の罪も一緒に負って地獄に落ちてね”と言いました。
これはどういう事だと思いますか。

私達は全員、死んだ後、墓場から招集され
一人一人裁判にかけられて地獄に行くのか、天国に行くのかを決められます。
その時、生前に被害を被った人達は、ナント!
加害者の前に列をなし並ぶそうです。
彼らは、自分が受けた行いに対する制裁を求めるのです。
いや、清算と言った方がいいかもしれません。

「あなた、私の事を生きている間、ぶってくれたわよね。
 今こそ、その制裁の時!
 あなたの善行を私の善行にするから、よこしなさい。」
と、請求することができるのだそうです。

地獄に行くか、天国へ行くかは(単純に言うと)各自が行った善行の重さと
悪行の重さで決められます。

ですから、その日ばかりは、
お金よりも、善行をみんな欲するわけです。
善行、善行、誰のでもいいから善行が欲しいと、人間はもう必死になります。
でも、もし、
生きている間に被害を与えていたやつ(加害者)が、
「俺、善行なんて持ってないぜ。
 悪い事ばっかりやってたからな。」と
開き直ってしまったら、どうしますか?
憎たらしいことこの上ない奴ですよねえ。
でも、ご安心ください。
その時は、
自分の悪行を、その人にあげる事が出来るのです。

これがハビールの言った
「私の罪と、あなたの罪を負って」という意味ではないかと思います。
(カビールは、善行が少なかったタイプなのでしょう、多分。)

ハビールの言葉から分かるのは、
死んでからは、お金や地位なんかより、自分の善行が何よりも助けになること。
そして、人に嫌な事をすると、死んでから、自分の善行をあげなければならなくなったり、
または、あげる善行がない場合は、相手の悪行をもらわなければならない、という事です。
まあ、どっちにしても、良い事なんてひとっつもないわけです。

今現在、誰かに嫌な事をされている人
(肉体的なものだけでなく、精神的なものも含め。)
いつか、必ずそれを清算することが出来る日がやってきます。
これは世界中で虐げられた生活を送っている人達にとっては、かなり朗報ではないでしょうか。
しかし、
だからと言って、死ぬまで我慢しろというわけではありません。

自分の手で、ナントか改善の道があるのなら、是非とも変える一歩を踏み出してもらいたいと思います。
そして、自分ではどうしようもできないというのであれば、
神様からのお助けを祈るべきです。
神様に”不可能”はありません。

個人的に今週は、たくさんの”奇跡”を経験してしまって
改めて神様ってなんでもできるんだ、そして
とても優しいんだ、と実感しました。
ですから、
絶望の中にいる人がいましたら、是非とも神様にお祈りをしてみてください。
神様に不可能なんてないと信じ、心の底からお願いすれば、
”必ず”道は開きます。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

=========================
アマゾンから電子書籍発売中!

『神様に一番近い人の頭の中身」
https://amzn.to/3rRmJlU

生きる気力を失っていた樹里の前に現れたのは、
サウジアラビアからの研修生、アハメッド。
アハメッドと同じ職場で働くうちに、樹里は今までとは
全く違う考え方というのがあることを知る。
幸せとは、
成功とは、
お金とは、
そして、イスラム教とは?
人生というものを、今までと違った見方で見られるようになった樹里は、
一歩を踏み出せるようになるのでしょうか。


「イスラム的現世の歩き方」
http://www.amazon.co.jp/dp/B01HQB2VPW/
イスラム的な人生の処世術!
あなたは何のために生まれ、何をして生きていけばいいのでしょう。
人生の目的は?

せっかく生まれてきたのです。
神様に守られた平和な現世を歩きたくはありませんか。
そして来世では、天国に入って
”永遠に” ”幸せ” に暮らしたくはありませんか。
方法はとてもシンプルです。
今まで知らなかったイスラム教に出会える本です。
=======================


コメントを投稿