神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史62 預言者ノア その3

2023-06-16 05:39:36 | イスラム教
前回までの要約です。
ノアの方舟で有名な"ノアさん(平安あれ)"は、神に選ばれた預言者の一人。
それも、数多くいた預言者の中のトップ5に入るようなすごい預言者でありました。
彼は、950年にもわたって、人々に神様だけを拝めるように言い伝えましたが、
ほとんど人は、ノアのいう事に聞く耳を持ちませんでした。
ノアの言う事を信じたのは、ごくごく少数の人達だけでした。

こんにちは、ファーティマ松本です。

クルアーンの中には、ノアさんに関する記述が多くあります。
彼が人々に何を言ったのか、どのように話したのかなど。
またそれに対する人々の反応なども、ちゃんと書かれてあります。
なーんか、かなり興味深くはないですか。
何千年も前に生きていた人達のリアルな会話を、垣間見る事が出来るなんて、ラッキーですよね。
という事で、ちょっと見てみましょう。

『わたし(ノア)は言いました。
「あなたがたの主の御赦しを願え。
 本当にかれ(アッラー)は、度々御赦しなされる。
 かれはあなたがたの上に豊かに雨を降らせられ、
 あなたがたの財産や子女を増やし、
 またあなたがたのために、様々な園や(水の流れる)河川を設けられる。
 あなたがたはどうしたのか。
 アッラーの御親切、我慢強さに対して、望みを持たないとは。」』
 (ノア章10-13)

他にも
『 またわれ(アッラー)はヌーフをかれの民に遣わした。
(かれは言った。)
「わたしはあなたがたへの公明な警告者である。 あなたがたはアッラーの外に何者にも仕えてはならない。
 わたしはあなたがたのために、苦難の日の懲罰を本当に恐れる。」』
(11:25-26)

神様だけを拝めば、その神様は今までの全ての罪を許し、たくさんの慈悲を与えてくださる。
しかし、偶像など、神様以外の物を拝むようなことをしていれば、
現世においても、来世においても、良い事はないよ、とノアは警告をしたのでした。

しかし、それに対し、ノアの人々はこう言いました。

『 だがかれの民の中、不信心な首長たちは言った。
 「あなたを見ると、わたしたちと同じ人間に過ぎない。
  またわたしたちの中でも、あなた従う者は思慮の未熟な最も卑しい者に過ぎない。
  またあなたには、わたしたちに勝る長所も認められない。
  いや、わたしたちは実際、あなたがたを嘘付きであると考える。」』(11:27)


ノアの言う事をあからさまに無視したのは、社会的に地位のある人々でした。
そして、反対にノアの言う事に耳を傾けたのは、
貧しい者達や、社会的に地位の低い人々、または虐げられている人々ばかりでした。
これは、預言者ムハンマドさん(平安あれ)の時代でも見られた傾向です。

社会的に地位が低い、または虐げられているといった一見するとハンディのような物が、
実は反対に、真実を素直に受け入れる事に役に立つことが多々あります。
変に、地位だの、富だの、権力だのというものを手に入れてしまうと、
人間というのは、それらに頼ってしまう傾向があるようです。

「私には十分な資産がある。」とか
「私の権力を持ってして、不可能はない。」等々。

どっかの国のリーダーが、言っていそうな言葉ですよね。
しかし、しかし、ですよ。
そんな富やら権力やらを持っている人達は、常に安心して平安な境地にいるのでしょうか。
富をたくさん持っていれば持っているほど、それを失くさないように必死になっていませんか?
海外の銀行に資産を移したり、不動産に変えてみたり。
又は、その資産をもっともっと増やそうと、これまた真剣になっているでしょう。
権力だって同様です。
いつなくなるか分からないのは、多分本人が一番よく知っているはず。
そして、それが無くなってしまうのが、とても恐ろしい事だと思っているはずです。
しかし、
そうではあっても、そのような人々というのは、
それにしがみつき、それさえあれば大丈夫と信じるものなのです。

偶像崇拝だけに関わらず、何か他のものに頼ろうとする気持ち
その物がある限り大丈夫といった考え、
これらは悪魔が一番喜ぶ考え方なんです。

しかし、残念ながら彼らがしがみつく物というのは、
例えてみれば、海に浮かぶ小枝のような物。
とても、とても小さく弱い物なんですね。
大きな大きな軍艦とは比べようもないのです。

ノアさんは、人々にそんな小枝に捕まっていないで、もっともっと
大きくて頼りになる物に乗っかろうではないかと、伝えたのでした。


ちょっと前になりますが、
ツイッターで流れて来たニュースにこんな物がありました。
見た人も結構いらっしゃるのではかと思います。
どんなニュースだったかと言うと、、、

とある場所で(屋外です)
お父さんと小学生位の息子さんが、礼拝をしていた時の事でした。
多分二人はパレスチナ人ではないかと思われますが、
その二人に対し、大きな犬を放った人達がいました。
彼らは、きっとユダヤ人でしょう。
その親子二人に向かって駆けだす犬、
息子の方は、可哀想にとても怖がって、思わず逃げようとしそうになりました。
しかし、お父さんはそれを制し、祈りを続けたのです。
すると、驚いたことに、近くまで走ってきた犬が、急に大人しくなって
二人から少し離れた所で伏せたのです。
結局、二人は犬に襲われずに済んだという内容のニュースでした。

あのお父さんは、神様が守ってくださると信じていたからこそ、
礼拝を続けることができたのだと思います。

あのお父さんのように、神様が近くにいらっしゃることを知っている人というのは強いのです。
自分を支えているのは、海に浮かぶ小枝でないことを知っているからです。
決して沈まない軍艦よりも、もっともっと強く、
そして誰よりも頼りになる存在がバックにいてくれるのですから、
何があってもドーンとしていられるのだと思います。

しかし、神様が近くにいない人々は、いくらお金や権力を得ていたとしても
安心してオチオチとゆっくり眠る事さえできません。
睡眠薬がなければ寝られないし、ボディーガードがいなければ
外を一人で歩くこともできないのですから。

神様もこうおっしゃっています。

『言ってやるがいい。
「あなたがたは考えないのか。
 もし或る朝、あなたがたの水が地下に沈み去ったならば、
 涌き出る水をあなたがたに齎せるものは、一体誰であるのか。』(67-30)

悪い行いをしていると、死んでからだけでなく、生きている間にも必ず
それに対する懲罰というのがあります。
もしかしたら、夜寝ている間に、神様からの懲罰に見舞われるかもしれません。
又は、日中お買い物をしている間に、何かしらの懲罰があるかもしれません。
そんな神様の懲罰から身を守れる人ってどんな人達でしょうか。

神様の懲罰から身を守れるのは、神様を信じ、神様に常に過ちを赦してもらおうと
思っている人々だけ。

だからノアは、人々に神様を信じ、過ちを許してもらいなさいと950年も
言い続けたのでした。

しかし、、、、

この続きは、また次回という事で。


今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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