SILENT NOIZE絶唱、其ノ六千八百参拾参

「…聴いてくれぇ！お前らァ、愛が総てだろーーーーー！！！？？？？」と云う、全裸ジジイの叫び声に呼応する　　　、或る一人の観客の、耳を掠るか？掠らないか？ぐらいの小さな、「…そうだよ。愛が総てだろ…？」と云う、呟きに端を発し、それと共に何処からともなく自然発生的に同時多発した男イズムが会場を包み込み、演奏されていた楽曲は即座に掻き消され、屈指のクラシックが、大合唱されていた。「…愛がァ！総てさァ！今こそ！誓うよ！愛のォ！限りィ！強くゥ！強くゥ！強くゥーーー！！！！」次第次第にそのリフレインサウンドは大きくなり、会場では皆、拳を突き上げ大熱狂、我々は渾然一体となったのである。トリックスターに掻き乱され、【或る小説の冒頭ＳＣＥＮＥ...】