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サザエさん  長谷川町子  朝日新聞社

2004年12月08日 | ’04年12月読書日記
1巻から、23巻まで、つい最近全部読み終わりました。
最初の方の巻では、終戦直後のため、戦災孤児が出てきたり、食べ物の配給の話などが出てきて、時代を感じさせます。
巻が進んでいくうちに、だんだんと磯野さん一家の暮らしぶりも変わって行きます。
磯野さん一家のどたばた話と一緒に、戦後の日本の生活様式の移り変わりを、生き生きとしたイラストとともにたどれる貴重な漫画だと思いました。

さて、テレビアニメーションで有名なサザエさんですが、原作とアニメと、キャラクターの性格がかなり違うような感想を持ちました。
あまり変わらないのはカツオ君くらいでしょうか。

サザエさんは、新婚当初住んでいた借家の大家さんに、「買い手が見つかったから出て行ってくれ」といわれたのに逆上して、大家さんをぼこぼこに殴ってしまいます。
両親と同居したのが、「大家さんを殴って、その借家に居られなくなったから」と言うすごい理由からだと知ってビックリしてしまいました。

あと、わかめちゃんはアニメでは素直ないい子ですが、漫画ではかなりわがままであまえんぼです。(でもそこがかわいいのですが・・・)
動物好きで芸術家肌です。

たらちゃんは、家にお坊さんが来てお経をあげだすと妙にハイになり、きゃっきゃとはしゃいで踊りだすと言う習性があるようです。

そして、私の一番のお気に入りは…波平さん!!
アニメでは単なるガンコ親父ですが(すみません、私にはこう見える)漫画では、喫茶店で美女に見とれて、パンではなくネクタイにバターを塗ってしまう始末。その美女を見てる目が妙に生き生きとしていてなんともいえない感じです。
あと、お酒に酔って帰宅する途中、電車のドアーがぱっと開いた時「ただいまー!!」と言いながら入ってきたり、子供たちが「尊敬する人は、お父さん」と言うのを陰で聞いて一人で照れてしまったり、…原作の波平さんはかなりチャーミングです。
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