京都府高等学校演劇連盟

☆京都府の高校演劇のページです☆

京都府内の高校演劇部の公演や活動についてお知らせしています。

【新刊】『創作脚本集』第3号の発行のお知らせ

2015年10月31日 | 創作脚本







京都府の高校演劇連盟では、毎年秋に「創作脚本コンクール」を開催しており、その年に執筆された意欲的な戯曲が集まります。
今回、刊行いたします『創作脚本集』第3号には、

・2008~2104年度に創作脚本賞〔最優秀賞に相当〕を受賞しました14作品
・2006年度に高校演劇の全国大会で、最優秀賞を受賞しました作品『ひととせ』

の15作品の戯曲を所収しています。
《所収作品の詳細は、下記をご参照ください》

ぜひ、お手にとっていただき、ご一読いただければ幸いに存じます。

『創作脚本集』をご希望の際は、

・2015年度の京都府大会(11月1日)もしくは近畿大会(12月26・27日)の受付での販売 《終了しました》
・京都府高校演劇連盟事務局(事務局設置の高校については、このブログのトップ記事をご参照ください)へ問い合わせ《脚本集の郵送代は別途ご負担ください》

のいずれかの方法でお求めくださいませ。
1冊1,000円(税込)になります。



◎『創作脚本集』第3号 所収作品   *所属校、年度は執筆時のものです。

・「花待ち雲」          (府立網野高校 顧問) 2008年度
・「テレーゼのために」      (立命館宇治高校 生徒) 2009年度
・「私は僕である故に俺は君が分からない」(府立洛水高校 生徒・顧問) 2010年度
・「待てばブタイの日和あり」   (同志社国際高校 生徒) 2010年度 
・「かゆいところはありませんか?」(同志社国際高校 生徒) 2011年度
・「少し、事情がありまして。」  (同志社高校 生徒) 2011年度
・「Fi(x)=ioN」          (京都女子高校 生徒) 2011年度
・「らすと・さま→」       (同志社高校 生徒) 2012年度
・「その子はだあれ?」      (府立洛水高校 顧問) 2012年度
・「今北さんが入室しました」   (同志社国際高校 生徒) 2013年度
・「がちゃがちゃ」        (立命館高校 生徒・顧問) 2013年度
・「よろこびの歌」        (立命館高校 生徒・顧問) 2014年度
・「迷・マインド」        (同志社高校 生徒) 2014年度
・「煽る嫉妬にぞっこんで候」   (市立西京高校 生徒) 2014年度
・「ひととせ」          (同志社高校 生徒) 2005年度



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創作脚本紹介⑰「私は僕である故に俺は君が分からない」

2010年12月22日 | 創作脚本


2010年度、第21回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


******************************


「私は僕である故に俺は君が分からない」 作 太田翔伍・川村武郎(生徒・顧問共同創作)〔京都府立洛水高等学校〕


《登場人物》  男2人 / 女2人 / どちらでも可1人 
                   
太田翔伍    …演劇部長(高校2年、男)
松井良樹    …演劇部員(高校2年、男)
荒井由実    …演劇部員(高校1年、女)
伏島光咲    …演劇部員(高校1年、女)
会場係     …高校生(男女は問わない)


《作者より》

身体が複数あれば便利だと思ったことはありませんか?
私はよくあります。××をしたいが、○○もしたい。ついでに□□もしたいし、それなら△△もしたい。
私の中では、常にそのような考えが渦巻き、混濁し、溢れださんとしています。
しかし、現実では全てを選ぶ事は出来ない。できやしない。
けど、仮染めの世界なら……
そのように考えて書いたのが、この作品です。

この作品に出てくる人格は全て私を礎としている訳なのですが、私を構成しているのは私だけで無く、
私の周りの他人も私を構成する一つの部品として考えていたので、それらの認識を纏めてそれぞれの人格に振り分けました。
即ち、
“自分と他人が知っている私”
“自分は知っているが、他人は知らない私”
“自分は知らないが、他人は知っている私”
“自分も他人も知らない私”
という分け方です。
それ故に、必ずしも誰かが認識している私、僕、俺は誰も認識していない君(あなた)がわからないのです。

私の作品を観て楽しんで下さった方々。
意味を見出だして賞を下さった審査員の方々。
この作品を創るにあたって協力下さった全ての皆様方。
本当にありがとうございました。
あなた方全てのお陰でこの作品が完全に完成したと言っても過言ではないと私は思っています。

これからも、どのような形で機会が訪れるか全く分かりませんが、
どのような形であっても私の持てる全力をもってして楽しませる努力をさせていただきます。
本当に、ありがとうございました。


[補足:この脚本は、2010年の劇夏祭(南部支部大会)および京都府大会で洛水高校が上演した作品です]


******************************


この作品を読んでみたいとお考えの方は、

京都府立洛水高校〈TEL 075-621-6330〉演劇部顧問

までお問い合わせください。




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創作脚本紹介⑯「待てばブタイの日和あり」

2010年12月21日 | 創作脚本


2010年度、第21回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


******************************


「待てばブタイの日和あり」 作 西口真梨奈(生徒創作)〔同志社国際高等学校〕


《登場人物》  男5人 / 女8人
                   
山本裕太    …電機屋のバイト(20歳)
田中舞衣    …高校生(17歳)
佐藤幸男    …電機屋(38歳)
鈴木すみれ   …駄菓子屋(32歳)
東百太郎    …百円ショップ(年齢不詳)
伊藤加代子   …精肉屋(35歳)
与田文子    …八百屋の奥さん(23歳)
清原キヨ    …クリーニング屋(70~80歳)
吉居未来(みく)…仏具屋の娘(9歳)
岡崎沙絵    …写真館(52歳)

ツバメ     …人生の演出家(23歳くらいに見える)
ヒイラギ    …人生の演出家(23歳くらいに見える)
ミヤコ     …人生の演出家(23歳くらいに見える)



《物語》

さびれた商店街を復興させるべく、商店街の人々は「人生の演出家」を雇った。
そして、人生の演出家の指導のもと、人々は「ブタイ」をすることとなったのです。
「ブタイ」について、何もわからない人々は、思い思いに役を演じて、バイトの青年や高校生の人生を変えようとします。
それは、とてもハチャメチャなものだけれども、彼らは精一杯、演じ続けます。
けれども、指導している演出家の方針は、どんどん食い違っていき、商店街の人々の「ブタイ」も、それに翻弄されてしまいます。

はたして、商店街の人々は、無事、自分達の「ブタイ」を終えることができるでしょうか?



《作者より》

今回受賞できたのは、顧問の先生やOBの方々、そして部員のみんなが支えてくれたからだと思いました。本当に感謝しています。
今回、府大会に行くことはできませんでしたが、大人数の部員みんなで、この台本を演じることができ、本当にうれしく思っています。
高校生最後の夏、いい思い出ができました。ありがとうございます。

[補足:この脚本は、2010年の劇夏祭(南部支部大会)で同志社国際高校が上演した作品です]



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この作品を読んでみたいとお考えの方は、

同志社国際高校〈TEL 0774-65-8911〉演劇部顧問

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創作脚本コンクールを開催します!

2010年08月26日 | 創作脚本
京都府高等学校演劇連盟では、他府県の連盟ではあまり見られない「創作脚本コンクール」を1990年から行っています。

生徒が自分たちの思いを脚本の形にすることで、また、先生方に優れた脚本を提供していただくことで、優れた脚本が多く生み出されることは、高校演劇の世界をより豊かにしてくれるはずだとの思いから、このコンクールは始まりました。

2010年度も、第21回の創作脚本コンクールの募集が始まりました(2010年8月16日~9月30日)。
加盟校の生徒・教職員なら、部員・顧問でなくても誰でも応募できます(この点も他府県ではみられない特徴です)。
今年も、多くの多彩な作品が応募されることを願っています。
積極的に、どしどし応募ください!
(ご自分の高校が演劇連盟の加盟校であるかどうか、またコンクールの募集要項については、所属校の演劇部顧問にお尋ねください)


昨年2009年度の第20回創作脚本コンクールでは、

創作脚本賞 「テレーゼのために」(生徒創作 立命館宇治高校)
奨励賞    「コンニビ’」(生徒創作 立命館宇治高校)
奨励賞    「さよなら、俺たちの世界」」(生徒創作 東宇治高校)

と表彰されました。

さらに、「テレーゼのために」は、近畿高等学校演劇協議会の劇作連絡会優秀創作脚本選考へ、京都代表として推薦され、「優秀創作脚本」の表彰を受けました。


また、優れた作品は公開してこそコンクールの趣旨が生かされると考えていますので、応募にあたっては、何らかの形で公開されることをあらかじめ御了解願っています。

京都府高等学校演劇連盟では、1998年度~2007年度のコンクールにおいて、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめた『創作脚本集 第2号』(2008年5月刊行)を発刊しています。

『創作脚本集 第2号』
【収録作品】 
    *《 》内は脚本上のキャスト数。人数変更が可能や兼ねられるキャストもあります。
     ( )内は、受賞年度と作者の当時の所属校

「ほ・た・る」         《17人》(1998年度 桂高校)
「向日葵の頃」         《9人》(1998年度 同志社高校)
「歩導京」           《13人》(1998年度 宮津高校)
「屋上にて」          《5人》(1998年度 桃山高校)
「ビードロの泡」        《12人》(1999年度 同志社高校)
「ほたる」           《10人》(2000年度 塔南高校)
「ドリームin theマヨネーズ」  《5人》(2001年度 鴨沂高校)
「ドロップ。」         《10人》(2002年度 鴨沂高校)
「ぼくとかっぱ」        《9人》(2003年度 洛水高校)
「橋910」          《6人》(2004年度 鴨沂高校)
「~飛翔~・VICTORY仮面」   《28人》(2005年度 同志社国際高校)
「夏綴り」           《1人》(2006年度 同志社高校)
「中断線路。」         《5人》(2006年度 西宇治高校)
「人の川」           《16人》(2007年度 立命館高校)


多彩な作品の数々です(高校演劇のコンクールは上演時間に規定がありますが、受賞作品の多くは、上演時間約60分をめやすにした脚本です)。

各作品の簡単な紹介は、
このブログのカテゴリー「創作脚本」の諸記事をご覧ください(昨年2009年10月21日~11月11日の記事)。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(同志社高校〈TEL 075-781-7121〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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創作脚本紹介⑮「さよなら、俺たちの世界」

2010年08月25日 | 創作脚本
2009年度、第20回創作脚本コンクールで、奨励賞を受賞した作品です。


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「さよなら、俺たちの世界」 作 林加奈子(生徒創作)〔東宇治高等学校〕


《登場人物》  男3人 / 女8人
                   
演劇部
山村    …3年・レポーター
遠野    …3年・婦警
松野    …3年・被害者男
若木    …3年・被害者女
田中    …2年・通り魔
小原    …2年・警官
馬場    …2年・ヲタク
藤田    …2年・ヲタク
山本    …1年・婦警
桜     …1年・通行人
上村    …1年・通行人



《物語》

この話はフィクションであり、実際の人物・団体とは関係ありません。
しかし、とある事件を元に描かれています。

11人の演劇部員達は、脚本から役を知り、触れ合いで心を知ります。

劇を完成させた彼らの得たものとは?
脚本に込められたメッセージとは?


《作者より》

この様な未熟な作品を評価していただき、ありがとうございます。
創作するにあたってたくさんのことを調べ、知りました。
そのたくさんの事を時間列につないだのがこの作品です。当初のテーマは「自己批判」でした。


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この作品を読んでみたいとお考えの方は、

京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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創作脚本紹介⑭「人の川」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月11日 | 創作脚本
2007年度、第18回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第20回京都府高等学校演劇大会(於:京都市呉竹文化センター、2007.11.4)において、立命館高等学校演劇部(南部支部代表)によって上演されました。

そして、この「人の川」は、「2007年度近畿高等学校演劇協議会劇作連絡会 優秀創作脚本選考会」へ、京都府として推薦し、選考の結果、「最優秀創作脚本」と表彰されています!



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「人の川」 生徒創作〔立命館高等学校〕


《登場人物》  男8人 / 女6人
                   
中村父    …名古屋に単身赴任中
中村母    …京都の下鴨に子どもたちと残る
中村みどり  …姉、高校1年生
中村たかひろ …弟、小学6年生
阿部なお   …京都の出町柳のマンションで一人暮らし
阿部こうじ  …なおの兄、ときどき妹のマンションに来る
ちえみ    …なおの友達
広瀬     …こうじの友人で、なおの彼氏。大学3回生、温泉同好会メンバー
渡辺     …中村父の名古屋での先輩社員
あすか    …中村父の名古屋での後輩社員
西島     …大学3回生、温泉同好会メンバー(男)
タケシ    …大学2回生、温泉同好会メンバー(男)
林      …大学3回生、温泉同好会メンバー(男)
山田     …「乙女ちゃん」



《物語》

「こんにちは。はじめまして。私は『ひかり』の会の山田と申します。
突然でびっくりなさったかと存じますが、私は決して怪しいものではありません。怪しげな宗教勧誘や訪問販売などではございません。ご心配なさらぬよう。
私どもの会『ひかり』の会は、みなさんで一緒に世の中について考え、勉強をする会でございます。本日はその会についてご案内ご説明をさせていただきたくお伺いいたしました」

ひらひらのワンピースにりぼんをつけた、乙女ちゃん。
「ひかり」の地にいけるように、祈りを捧げ、勧誘続ける乙女ちゃん。

その乙女ちゃんが、京都に出没した!

下賀茂の中村さんち。
出町柳にある、なおちゃんの一人暮らしのマンション。
丸太町には、とある大学の温泉同好会のサークル部屋。
中村さんちのお父さんが勤めている、名古屋の事務所。

そして、京都・鴨川の河原。

4つの部屋を巡り巡って、物語は進んでいく。
出現した、乙女ちゃんの死体を巡って、巡って、進んでいく。

たかひろ「死んでんのと生きてんのと、どう違うん?」
みどり 「うーん。死んだら、悲しいかな」
たかひろ「誰が?この人が?俺が?俺はこの人が死んでても悲しくないで」

渡辺 「道端に死体っておおごとじゃない?なんでそんなん通報もされずにネットで噂になってんの?おかしいでしょ?絶対嘘やって」

西島 「やばいって!やばい!!」
タケシ「早く警察に言わへんといけないんやないですか?」
林  「とりあえず警察に電話しましょう」

なお 「お兄ちゃんがあの人殺したんやったらどうしよう…」
ちえみ「まだ言ってる。そんなんばっかり考えてんの?」

阿部 「…何してんの?」
広瀬 「…死体があったから、埋めようと思って」
阿部 「それ、おかしくない?」
広瀬 「おまえ、なんでライター持ってんの?」
阿部 「…死体があったから、燃やそうと思って」


乙女ちゃんを囲む、人、人、人模様。
人の、川。



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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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創作脚本紹介⑬「中断線路。」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月10日 | 創作脚本
2006年度、第17回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第19回京都府高等学校演劇大会(於:京都芸術劇場春秋座、2006.11.12)において、京都府立西宇治高等学校演劇部(南部支部代表)によって上演されました。

そして、この「中断線路。」は、「2006年度近畿高等学校演劇協議会劇作連絡会 優秀創作脚本選考会」へ、京都府として推薦し、選考の結果、「優秀創作脚本」と表彰されています!



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「中断線路。」 生徒創作〔京都府立西宇治高等学校〕


《登場人物》  女1人 / どちらでも可4人 
                   
駅長    …路州の駅の駅長さん
出戻    …路州の町に帰ってきた女
若者    …線路に飛び込む若者
ホームレス …駅のホームに住んで3週間
終末    …教授


《物語》

「あー、マイテス、マイテス。本日は晴天なり。街民のみなさま、こんばんは。本日は8月7日、待ちに待った七夕祭りの日であります。願いを託した短冊はもう駅前の短冊ボックスに入れられたでしょうか」

駅長さんの声がにぎやかに響く、路州の駅のホーム。
今日は、七夕祭りの夜。

夜空に打ちあげられる、華やかな花火。

でも、街の人口はたった5人だけ。
そして、そこに集まってきた、飛び込み自殺をしそこねた若者、15年ぶりに故郷にまい戻ってきた女、縛られるもののない自由な旅人のホームレス。

駅長 「役になんかたたないけどぉ、こういうのは割合が大切なの。もっとも不味い組み合わせはコーラ7対コーヒー3の組み合わせ。ま、役になんかたたないけどね」
若者 「…さっきからうるさいんだよ」
駅長 「は?聞こえませんけど」
若者 「さっきから、役にたたない役にたたないってうるさいんだよー!」
駅長 「やだな~、あなたのことじゃありませんって…」

若者 「俺はなんだってできるんだ。俺がその気になれば、こんな街なんかぶっ壊せるんだー!」

駅長 「はいはい、ご冗談はさておき…」

冗談ではないのです。
この街は、消される街、だっていうんですから…。

20年前の瓜電臨界事故。
放射能を浴びたかもしれない、住人たち。
帰ってきた女が、ひとり。

短冊に書かれる願い事。
どんな願い事をしましょうか。ゲーム形式で考えてみましょうか。

駅長 「もし、あなたがアライグマだったら…」
ホームレス 「…えっと、おいしいご飯にありつけますように」

駅長 「もし、あなたが飛び込み自殺を考えている人間だったら」
ホームレス 「誰か、気づいてくれますように」

そして、

駅長 「もし、あなたが、20年前の自分だったら…」



夏の空に、最後の花火が打ちあがる。


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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創作脚本紹介⑫「夏綴り」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月09日 | 創作脚本
2006年度、第17回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第19回京都府高等学校演劇大会(於:京都芸術劇場春秋座、2006.11.12)において、同志社高等学校演劇部(中部支部代表)によって上演されました。

そして、この「夏綴り」は、「2006年度近畿高等学校演劇協議会劇作連絡会 優秀創作脚本選考会」へ、京都府として推薦し、選考の結果、「最優秀創作脚本」と表彰されています!



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「夏綴り」 生徒創作〔同志社高等学校〕


《登場人物》  女1人 
                   
沢口恵里  …1947年生まれの女性
           (役者は、12歳~60歳までの恵里を演じる)


《物語》

2006年。
早稲田実業対駒大苫小牧。甲子園の一戦を伝えるアナウンサーが、読み上げた次のニュース。

「小説家の瀬戸遥さんが脳梗塞のため亡くなり、今日、告別式がしめやかに営まれました」

聞いていた老婆が手にする、懐かしい、たくさんの手紙の束。

遥ちゃんと交わした、いくつもの手紙。
遥ちゃんに出せなかった、いくつもの手紙。

遥ちゃんと恵里。
幼馴染のふたり。
一緒に過ごした時と、会わなくなってからの時。

フラフープで遊んだ。テレビがやってきた。小学生のころ。

恵里「みしまゆきおって知ってんで。この間おじいちゃん読んでた。金閣寺ってやつ。燃えるんやんな、がーって。お城が。あ、違う、お寺が。ね?」

東京五輪にわくわくした。卒業後の進路を考えた。高校生のころ。

恵里「遥ちゃん、どこいくん?見ていい?…へー東京いくんや。文学部…遥ちゃん本好きやしなぁ」

学園紛争なんて、どこ吹く風。
OLになって、お見合いして、結婚して、子育てに追われる恵里。
そして、作家として順調に歩みを進める遥ちゃん。

一人で演じる、女性2人のそれぞれの人生。

恵里 「…私にしか、できひんこと」

それって、なに?




第52回全国高等学校演劇大会(京都大会)で、最優秀賞を受賞した「ひととせ」の作者による、もうひとつの一人芝居です。


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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創作脚本紹介⑪「~飛翔~・VICTORY仮面」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月08日 | 創作脚本
2005年度、第16回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


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「~飛翔~・VICTORY仮面」 生徒創作〔同志社国際高等学校〕


《登場人物》  男3人・女11人 他数名 
                   
井上威   …リストラにあい、ビクトリー仮面に再就職?
井上ありさ …威の娘。中学2年生
井上志保子 …威の妻、ありさの母
潤     …ちょっと頼りないありさの彼氏。中学2年生
老婆    …ホームレス
市長    …ビクトリー仮面で市の赤字財政建て直しを画策する女性市長
風間    …市長の秘書
速水    …新聞記者
刑事    …風間とつるんでいる女性刑事
子ども1~3 …公園でヒーローごっこをしている子どもたち
不良1~3  …ありさや潤にからむ3人組の女たち
犯人3人   …逃走中の殺人犯
女1~3   …井上一家のご近所のおばさん3人組
谷崎    …威のもと同僚
警官隊   …強盗や殺人犯を捕らえる警官隊
児童合唱団 …ビクトリー仮面のヒーローソングを歌い上げる
ジョッカー1・2 …TV版「VICTORY仮面」の中の出演者
正太郎    …TV版「VICTORY仮面」の中の出演者


《物語》

「この街に突如現れたなぞの戦士!我らの市民の平和を守るために彼はやってきた!その名も…ヴィクトリー仮面!!我らの味方、子どもたちの味方、その名もヴィクトリー仮面!さぁ、みんなで応援しよう。ヴィクトリー仮面を!」

赤字に苦しむ街にいきなり登場した、ヴィクトリー仮面。
仕掛け人の市長たちは、「ヴィクトリー仮面饅頭」「ヴィクトリー仮面祭」などを画策中。

正義の味方の正体はもちろん謎!
…のハズなのだけれど…?

ヴィクトリー仮面大好きの潤くん。
それにイライラのありさちゃん。お父さんとの仲もイマイチしっくりきていません…。

でも実は、そのお父さんこそが、ヴィクトリー仮面だったなんて…!!

速水「表面は良くても、真の目的はお金。あなただって自分を養うためにヒーローになってんでしょう?」
威 「ち、違う…!」
速水「あれえ?おかしいな。市長からはそう聞いたんですがね」

そんな折、ありさちゃんのお母さんが、凶悪殺人犯に人質にされてしまって…!

街のヒーロー、ヴィクトリー仮面はどうなってしまうのか!?
愛する妻を救えるのか!?

ちょっと気弱なお父さんは、カッコいいヒーローになれるのか!?


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(久御山高校〈TEL 0774-43-9611〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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創作脚本紹介⑩「橋910」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月07日 | 創作脚本
2004年度、第15回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


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「橋910」 生徒創作〔京都府立鴨沂高等学校〕


《登場人物》  男1人 / 女4人 
                   
女  …5階で南を見つめ、数える女
男(兄・ドド) …2階の住人
母(モア)  …2階の住人
妹(トキ) …2階の住人
クイナ …ドドたちの隣の家の女の子


《物語》

男「現場は、市中心にある幹線道路。サマワを南北に横断するユーフラテス川の橋の上だった」

南へ向かって吹く風。
やまない雨。
黒い、雨。

カチャカチャカチャ。
数を数える機械が、女の手によって、カウントを重ねてゆく。

肩からショルダーバックをかけ、きれいなオレンジのワンピースを着た、双眼鏡を
片手にした女。
そして、女と同じ方を見ようとする男。

女 「…一人で家にいたの。突然、黒い雨が降ってきて、真っ黒になったお父さんが帰ってきた」

女 「だけどみんな『生きよ』と言いはしなかった」

新しい校則で、全身真っ黒の制服が決められた男。
男の制服に並んだ、51個の星。

カチャカチャカチャ。
かさんでいく、数。

男 「…いくつになった?」
女 「…9896…今日で4000増えた」
男 「…」
女 「どうなるの?9999までいったら」
男 「えっと確か、0に戻るんです」
女 「0?」
男 「はい」
女 「…また1から始めるの?」

橋を渡らなかった女。
橋を渡っていく、男。

カチャカチャカチャ。
機械の文字盤が示す「9999」。そして、「0000」。

今日も、雨はやまない。


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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創作脚本紹介⑨「ぼくとかっぱ」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月06日 | 創作脚本
2003年度、第14回創作脚本コンクールで、優秀賞を受賞した作品です。

また、この「ぼくとかっぱ」は、「2003年度近畿高等学校演劇協議会劇作連絡会 優秀創作脚本選考会」へ、京都府として推薦し、選考の結果、「優秀創作脚本」と表彰されました!


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「ぼくとかっぱ」 生徒顧問共同創作〔京都府立洛水高等学校〕


《登場人物》  男3人 / 女6人 
                   
ハル  …畑仕事大好きな女の子。高校2年生
竜一郎 …水泳好きな男の子。高校2年生
淳平  …自称「時代の流れにビンカン」な男の子。高校2年生
明梨(あかり) …竜一郎の従妹。中学3年生
愛花(まなか) …町長の娘
猪子(いのこ) …陀西町の役場観光係。竜一郎のコワい姉
稔(みのる)  …写真家。猪子の大学時代の女友達
竜   …陀西町の町長
香月  …さといもケーブルテレビの女性アナウンサー


《物語》

豊かな里山の、小さな町・陀西町。
そこを流れる川の上流には、でっかいでっかい河童ノ池。
昔々のその昔、河童が「わさわさ」、いっぱいいたそう。

「今でも山盛りいるらしい」
「河童山盛り」
「河童盛り合わせ」
「なんかキュウリのフルコースみたい」

さてさて、そんな河童の池で、稔ちゃんが「河童を、見た!」なんてことになったから、さぁタイヘン!

自信たっぷり、町長の笑い声が響きます。
「『河童のいる町 陀西町』。どうや。キャッチフレーズはこれや!」
「よっしゃ!決まりや!名づけて、蘇る河童伝説あんりみてっど作戦じゃ!ハハハ」

河童は本当にいるのか。
河童で町おこしは成功するのか。
観光客が押し寄せたら、町は安泰なのか。
里山削って、開発を進めるのか。
町の生き残りをかけた、伊香須町との合併話はどうなるのか。

ハル「おじいちゃんが言うてた。地図から町が消えるだけやない。この土地の暮らしが消えるんやって」

テレビ局まで巻き込んでの大騒動。
さぁ、どうなる?陀西町!


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創作脚本紹介⑧「ドロップ。」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年11月05日 | 創作脚本
2002年度、第13回創作脚本コンクールで、優秀賞を受賞した作品です。

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「ドロップ。」 生徒創作〔京都府立鴨沂高等学校〕


《登場人物》  男1人 / 女9人 
                   
マツシタ  …学校の地下のボイラー室にこもる学生(男)
ヤスコ   …ボランティアにいそしむ学生
カナコ   …ボランティアにいそしむ学生
キクコ   …ボランティアにとってもいそしむ学生
白井    …学校図書館のレファレンス係の学生
元川    …学校図書館のレファレンス係の学生
山口    …学校図書館に涼みにくる学生
青木    …学校図書館でひとり、本を読む学生
泉     …花壇を整える女の子
佳恵    …花壇を整える女の子


《物語》

夏の十一景。

雑草抜き
踊る地下室
キンチョウの夏
をかし
ペンギンより丹波屋
雨と日暮
囲い作り
野垂れ死に
嘘とモグラ
下りないブラインド
苗植え
甘い水

キクコ 「…あのさぁ」
マツシタ「…何?」
キクコ 「行きたいって言ったよね?」
マツシタ「あぁ、アフリカ?」
キクコ 「アンゴラ」

できあがっていく花壇。
ペンギンの有効的な利用法。
人を救いたい、なんて偽善者?
閉まる、ブラインド。

サクマドロップ。

「食べる?」
「うん」


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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創作脚本紹介⑦「ドリーム in the マヨネーズ」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月30日 | 創作脚本
2001年度、第12回創作脚本コンクールで、最優秀賞を受賞した作品です。

また、第14回京都府高等学校演劇大会(於:京都こども文化会館、2001.11.4)において、鴨沂高等学校演劇部(中部支部代表)によって上演されました。


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「ドリーム in the マヨネーズ」 生徒創作〔京都府立鴨沂高等学校〕


《登場人物》  男1人 / 女4人 
                   
アカネ  …高校3年生
ユリ   …高校3年生
ワタナベ …アカネのメル友、28歳
ショウコ …ワタナベの幼なじみ、28歳
サヤカ  …ワタナベの小学生の妹


《物語》

授業中、いらないことばっかり考えてるというアカネちゃんとユリちゃん。

-いきなり台風がきて、暴風警報が発令されるくらいの風が吹くとして、教室の窓を全開にしてやったら、授業しているイノウエ先生のカツラは気持ちよーく飛んでいくんだろうなぁ。

-隕石が降ってきて、校舎に直撃したら、授業つぶれて数学しなくてもいいのになぁ。

フランスに行きたいワタナベくんと賛成できないショウコちゃん。

ショウコ「フランスって、エッフェル塔とか凱旋門とかフランス革命のフランス?」
ワタナベ「うん。エスカルゴとか、ぶどう酒とか、りんご酒のフランス」
ショウコ「ナポレオンとか、ルイ十六世とかマリーアントワネットのフランス?」
ワタナベ「だから、トリュフとか生ガキとかフランスパンとかのフランス」

そのアカネちゃんとワタナベくんは、メル友。
そうして、ふたりは、メル友の「礼儀」にしたがって、「会う」ことになったのです。

ユリちゃんとショウコちゃんも引き連れての、ふたりの「初対面」は…?

透明になったマヨネーズ。
冷蔵庫の中で、油と卵が分離したマヨネーズ。
滅多に腐らないはずなのに、腐ってしまったマヨネーズ。

マヨネーズの中になにを見る?


ピロリロリ~ン。
あ、着メロ鳴ってますよ!



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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

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もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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また、京都府大会(2009年11月1日)および近畿大会(2009年11月21~23日)でも、呉竹文化センターのロビーに置いております。
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創作脚本紹介⑥「ほたる」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月27日 | 創作脚本
2000年度、第11回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第13回京都府高等学校演劇大会(於:京都市呉竹文化センター、2000.11.12)において、塔南高等学校演劇部(中部支部代表)によって上演されました。


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「ほたる」 生徒創作〔京都市立塔南高等学校〕


《登場人物》  男3人 / 女7人 
                   
ほたる …妖怪研究部の部長(高校3年生)
いつみ …妖怪研究部員、ほたるの親友(高校3年生)
山崎  …妖怪研究部員(高校3年生)
アズサ …妖怪研究部員、山崎の彼女(高校3年生)
高村  …妖怪研究部員(高校1年生)
まどか …妖怪研究部員(高校1年生)
ますこ …高村家のお手伝いさん
さきこ …永遠の32歳
ユウキ …高村家の墓地に棲みついている少年の妖怪
ユキミ …高村家の墓地に棲みついている少女の妖怪


《物語》

「発音OK、滑舌OK、これでどんな妖怪もおちゃのこさいさいだ!これで、これで、今日こそ僕は…。
そうだ、ちょっとシミュレーションしてみよう。
肝試しの最中、『高ピー、私、こわーい』、ほたる先輩が僕の腕をつかむ。『大丈夫、僕がついていますよ』。で、ここで妖怪が出てくる!『出たな、妖怪!くらえ必殺、お経攻撃!』。妖怪、逃げる。『すっごーい!さすが、高ピー』『いやぁ、たいしたことありませんよ』『ううん、すっごくかっこよかった。その力で私のことも一生守ってくれる?』『僕なんかでよければ、喜んで』。なんちゃってなんちゃってなんちゃってー!」

舞台は、とあるお寺の墓場。
住職の息子の高村くんが、お経を読み上げ、ひとりで除霊の練習にひたっております。

今晩は、妖怪研究部恒例、夏の一大イベント、大肝試し大会。
墓場を抜け、丘の上の一本杉まで往復のルート。

ゴールの条件は、一本杉の近くの池で蛍をつかまえてくること?
いえいえ、実は、墓地で幽霊か妖怪に出会って、レポートを書くこと!!

幽霊なんて、妖怪なんて、本当にいるの?
そんな心配はご無用です。

ユウキ「小さなところで」
ユキミ「小さくうごめく」
二人 「この墓場の平和を乱すやつは僕(私)たち二人が許さない」
ユキミ「どんなときでも先手必勝!自転車運転2段!ユキミ!」
ユウキ「いつでもどこでも完全燃焼!まだ補助輪ははずせない!ユウキ!」
二人 「二人そろって、チャリンコ暴走族!」

なんて、ランドセル背負った少年少女の妖怪が現れたり。

さきこ「何ぼさっとしてんの?はい、ご一緒に。『恋は焦らず』。最近の子って、恋を焦りすぎる傾向があるからね。お姉さんはもう心配で仕方ないわ」

なんて、恋愛指南のおばさん…もとい、さきこさんが現れたり。

ますこ「う~い、酒はノンでも呑まれるなっと」

なんて、酔っ払いが現れたり。
…っと、違う違う、ますこさんは、まだ生きてました…!

夏の一夜。
とってもにぎやかな肝試し大会。

妖怪研究部の面々は、妖怪に会えるのか。
ほたるちゃんは京都の大学に行っちゃうのか。
喧嘩中の山崎くんとアズサちゃんは、仲直りできるのか。
高村くんとまどかちゃんの除霊の腕前は、どっちが上なのか。
いつみちゃんの「幽霊成仏計画」は成功するのか。

はたまた、さきこさんの正体は…?

「誰の力も借りず、自分の力で成仏すること」
「過去を振り切り、まっすぐ前を見て」
「未来に向かって、足を進めること」
「たとえ、その先に、何があっても」

それが、一番幸せな成仏の仕方だって、いうけれど…?



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創作脚本紹介⑤「ビードロの泡」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月25日 | 創作脚本
1999年度、第10回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


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「ビードロの泡」 生徒創作〔同志社高等学校〕


《登場人物》  男3人 / 女9人 
   
          
先生 …高校の男性教師
ヤマガタ サクラ …1つ年上の高校3年生
ハヤミ リョウ …高校3年生
イガラシ アケミ …高校3年生
サトウ ミキ …高校3年生
タチバナ キリコ …高校3年生
ウチデハマ アオイ …高校3年生
アリタ ミカ …高校3年生
ミサコ …高校3年生
ヨシノ …高校3年生
アヤコ …高校3年生
ダイスケ …高校3年生


《物語》

リョウの拾ったビー玉。
ビー玉をかざしてのぞきこむと、透明のガラス玉の中に、赤い色。
まるで、風車みたい。

リョウ 「この中にあるつぶつぶってさ、空気が入ってるんだよな…」
サクラ 「えっ、うん」
リョウ 「いつごろのかな」
サクラ 「さぁ…」
リョウ 「なんかさぁ、変なカンジだよな、この空気。ずっとこの中にあったって考えるとさ、ここだけずっと止まってるみたいで」
サクラ 「…これからもずっと…」

校舎の屋上で出会ったサクラ。

毎日、高校へ行く。
友達と会話を合わせる。
授業を受ける。
テストを受ける。
大学へ、進学する。

「私たちは、先生が丸をくれるレベルの中を生きてる」

ただ、毎日を、流されるままに。

変わらないもの。
変わってゆくもの。

変わることを恐れぬこと。

リョウ 「あぁ…ビー玉はみんなお前自身。それは、お前の…」

ビー玉につまったものは、なに?

   “おまえは生きることを生きろ
       おまえはおまえしかいないのだ” (山田かまち)


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