京都府高等学校演劇連盟

☆京都府の高校演劇のページです☆

京都府内の高校演劇部の公演や活動についてお知らせしています。

創作脚本紹介④「屋上にて」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月24日 | 創作脚本
1998年度、第9回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


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「屋上にて」 生徒創作〔京都府立桃山高等学校〕


《登場人物》  男2人 / 女2人 / どちらでも可1人 
   
          
店員1 …スーパーのアルバイト店員(男)
店員2 …スーパーのアルバイト店員(男)
客1 …少女
客2 …少女
客3 …スーパーのアルバイト店員でもある客


《物語》

小高い丘の上のスーパーの、そのまた一番高いところ。
屋上。

閉店後のスーパーの屋上に現れる影が、ひとつ、ふたつ。

店員1 「おい、さぼんなよ」
店員2 「俺は小さい頃からここが好きなんだよ」

そしてまた現れる、ひとり、ふたり…。

客1 「嫌なこと忘れられないの?」
客2 「…なくならないのよ」
客1 「思春期だからよ!」
客2 「テキトーね」

カビがはえたミカン。
初恋味のジュース。
死んじゃったかもしれない猫。
山口くんちの行き方。
思春期に腐っていく人。
めったに使われないカメラ。

星に近い、屋上。

「屋上にて」、なにが見えてくる?


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(久御山高校〈TEL 0774-43-9611〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

までご連絡ください。

また、京都府大会(2009年11月1日)および近畿大会(2009年11月21~23日)でも、呉竹文化センターのロビーに置いております。
ご希望の方は、受付等のスタッフにお声かけくださいませ。



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創作脚本紹介③「歩導京」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月23日 | 創作脚本
1998年度、第9回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第11回京都府高等学校演劇大会(於:京都こども文化会館、1998.11.2)において、宮津高等学校演劇部(両丹支部代表)によって上演されました。


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「歩導京」 生徒創作〔京都府立宮津高等学校〕


《登場人物》  男5人 / 女3人 / どちらでも可5人
         (E~Iは、群集として一言のみの登場。演出次第で音のみでも可)
          
A(スギヤマヒデユキ) …歩道橋から飛び降りようか迷う男
B …声をかける男
C …あの世の男
D …声をかける、もう一人の男
E・F・G・H・I …通りすがりの男と女
母 …スギヤマの母
妻 …スギヤマの妻
マリ …スギヤマの亡くなった娘
会社員 …スギヤマの同僚


《物語》

「ここから飛び降りたら、死ねますかね」

歩道橋の真ん中で迷う男が一人。
通りすがりに声をかける男が一人。

人生に悔いはありませんか。
やりなおしたいと思っていませんか。

「もう、独りでも平気?」
「…平気じゃないよ。だけど、それでも何とかやっていける気がする」

…本当に?

歩道橋の真ん中で迷う男が一人。
通りすがりに声をかける男が一人。

「ここから飛び降りたら、死ねますかね」

男は、誰だ?


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(久御山高校〈TEL 0774-43-9611〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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また、京都府大会(2009年11月1日)および近畿大会(2009年11月21~23日)でも、呉竹文化センターのロビーに置いております。
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創作脚本紹介②「向日葵の頃」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月22日 | 創作脚本
1998年度、第9回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。


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「向日葵の頃」 生徒創作〔同志社高等学校〕


《登場人物》  男3人 / 女6人 

タツ …喫茶店「向日葵」のマスター
ミワコ …高校3年生
サエカ …高校3年生
ユキ …高校3年生
チーコ …高校3年生
ジュンイチ …高校3年生
ケイタ …タツの息子
早苗 …喫茶店「向日葵」の常連客
久美 …喫茶店「向日葵」の常連客


《物語》

高校3年生の夏。
喫茶店「向日葵」。
いつも、みんなで集まる場所。
ミワコ、サエカ、ユキ、チーコ、ジュンイチ。

「なんか十八っていう年齢がさ、子どもと大人の境目でさ。はっきりさせたいような、させたくないような…そんな感じだろう?」

進路のこと。
将来のこと。
気になる、アイツのこと。

ミワコ 「ケイタって、何かそういうところが、みんなをイヤな気持ちにさせてるってコト、わからん?」
ケイタ 「どうしてほしいんだよ、オレに」
ミワコ 「何よ。どうせ私はケイタのことあんまり知らへんしわからへんよ。でも…」
ケイタ 「でも?」
ミワコ 「一緒に考えたりしてるやん?こうしてジュンイチのこととか。ケイタのことも…」
ケイタ 「何?何かしてくれるの?」
ユキ  「ケイタ!」
ケイタ 「…。何だよ。欲しいもの欲しいものって…次々に簡単に言えるんだな、お前らは」
チーコ 「ケイタには無いの?欲しいものとか」

高校3年生の夏。
いつも、みんなで集まった場所。
ケイタと出会った、「向日葵」。

大切なものを見つけたかもしれない、向日葵の頃。


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(久御山高校〈TEL 0774-43-9611〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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創作脚本紹介①「ほ・た・る」(『創作脚本集第2号』所収)

2009年10月21日 | 創作脚本
1998年度、第9回創作脚本コンクールで、創作脚本賞を受賞した作品です。

また、第11回京都府高等学校演劇大会(於:京都こども文化会館、1998.11.2)において、桂高等学校演劇部(中部支部代表)によって上演されました。


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「ほ・た・る」 生徒顧問共同創作〔京都府立桂高等学校〕


《登場人物》  男7人 / 女10人

谷川けい子 …高校生
少女
母 …けい子の母
父 …けい子の父
清太 …生徒役と兼ねる
節子 …生徒役と兼ねる
おっさん …生徒役と兼ねる
若者 …けい子のアルバイト先の先輩
生徒たち(生徒1~生徒10) …けい子のクラスメイト(男4・女6人)
HR委員
先生 …けい子のクラス担任(女性)


《物語》

ほ、ほ、ほたるこい
あっちの水は苦いぞ
こっちの水は甘いぞ

ほ、ほ、ほたるこい
やまみちこい
あんどの光でまたこいこい

夏。
夕暮れの川べりで、けい子が出会った少女。

少女 「ね、なんで蛍は光るんだと思う?」
けい子「もう、わかんないわよ。そんなに立て続けに…」
少女 「あの光はね、蛍のいのちが燃える光なんだって」
けい子「え?」
少女 「蛍はいのちを燃やしながら生きてるんだって。
     いのちを燃やして、ここにいるよ、私はここにいるよーって、飛んで、飛んで、
     …で力つきて死ぬんだって」

けい子「なんか哀しいね」
少女 「何が?」
けい子「さっきの話」
少女 「さっきの話って?」
けい子「いのちを燃やす話」

少女 「べつに哀しくなんかないよ」
けい子「え?」
少女 「哀しくなんか、ないよ」
けい子「…どういうこと?」

文化祭のクラス劇で「火垂るの墓」を上演することになった、けい子のクラス。
そして、夏祭りの日。

少女 「祭の音が聞こえる。何のお祭りだか知ってる?」

けい子と少女。
いのちを、手渡す物語。


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『創作脚本集第2号』(2008年5月刊行)は、京都府高等学校演劇連盟が行っている「創作脚本コンクール」において、1998年度~2007年度に、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめたものです。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(久御山高校〈TEL 0774-43-9611〉演劇部顧問)
もしくは
京都府立東宇治高校〈TEL 0774-32-6390〉演劇部顧問

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また、京都府大会(2009年11月1日)および近畿大会(2009年11月21~23日)でも、呉竹文化センターのロビーに置いております。
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『創作脚本集 第2号』のお知らせ

2009年07月17日 | 創作脚本
京都府高等学校演劇連盟では、他府県の連盟ではあまり見られない「創作脚本コンクール」を1990年から行っています。

生徒が自分たちの思いを脚本の形にすることで、また、先生方に優れた脚本を提供していただくことで、優れた脚本が多く生み出されることは、高校演劇の世界をより豊かにしてくれるはずだとの思いから、このコンクールは始まりました。
毎年、8月中旬から9月末日までの応募期間を設けていますが、加盟校の生徒・教職員なら部員・顧問でなくても誰でも応募できます。この点も他府県ではみられない特徴です。

また、優れた作品は公開してこそコンクールの趣旨が生かされると考えていますので、応募にあたっては、何らかの形で公開されることをあらかじめ御了解願っています。

さて、ここで紹介するのは、1998年度~2007年度のコンクールにおいて、創作脚本賞を受賞した14作品をおさめた『創作脚本集 第2号』(2008年5月刊行)です。


【収録作品】 
    *《 》内は脚本上のキャスト数。人数変更が可能や兼ねられるキャストもあります。
     ( )内は、受賞年度と作者の当時の所属校

「ほ・た・る」         《17人》(1998年度 桂高校)
「向日葵の頃」         《9人》(1998年度 同志社高校)
「歩導京」           《13人》(1998年度 宮津高校)
「屋上にて」          《5人》(1998年度 桃山高校)
「ビードロの泡」        《12人》(1999年度 同志社高校)
「ほたる」           《10人》(2000年度 塔南高校)
「ドリームin theマヨネーズ」  《5人》(2001年度 鴨沂高校)
「ドロップ。」         《10人》(2002年度 鴨沂高校)
「ぼくとかっぱ」        《9人》(2003年度 洛水高校)
「橋910」          《6人》(2004年度 鴨沂高校)
「~飛翔~・VICTORY仮面」   《28人》(2005年度 同志社国際高校)
「夏綴り」           《1人》(2006年度 同志社高校)
「中断線路。」         《5人》(2006年度 西宇治高校)
「人の川」           《16人》(2007年度 立命館高校)


多彩な作品の数々です(高校演劇のコンクールは上演時間に規定がありますが、受賞作品の多くは、上演時間約60分をめやすにした脚本です)。

ぜひ、ご一読くださいませ。

この脚本集を読んでみたいとお考えの方には、実費(1000円+送料)にてお分けすることが可能です。

京都府高等学校演劇連盟事務局(事務局所在高校とその連絡先は、このブログのトップ記事をご参照ください)

までご連絡ください。