円覚寺日記 四季綴り

このお寺が建っている環境のごとく、ゆったりとした気分で書いていきたい。
浄土真宗本願寺派 円覚寺の日記帳です。

鞍手組寺族女子部研修会

2010年07月30日 | 日記
本日午後1時より直方市のM元寺様にて開かれた鞍手組寺族女子部研修会に講師として出講。

今年度の3回ある研修会の講師を依頼されての第一回目である。
年間テーマは浄土真宗の三本柱(他力本願・悪人正機・往生浄土)。
本日は他力本願がテーマでお話しさせていただいた。

「他力といふは如来の本願力なり」と親鸞聖人がお説きくださった教行信証行巻の他力釈を中心に、他人任せで自分は楽をすると世間で誤用されがちな他力本願の本意を明らかにする講義。
特に親鸞聖人が曇鸞大師の往生論註を引用されながら他力の真髄をお示しくださったところ(覈求其本(かくぐごほん)・利他と他利・三願的証など)をうかがっていったのだが、途中話しながらパニクリそうになる自分自身と格闘しつつ、なんとか50分の講義2コマを終了。


『自他一如』とさとられた阿弥陀さまにとって衆生は決して他者ではない。阿弥陀さまとは、自らの中に自らに背くものとしての迷える衆生・苦悩の群生を見いだしておられる方である。
それゆえ阿弥陀さまは、背くものこそ救わずにはおれないと、教化活動を起こさずにはおれない。
こうして一切衆生を導いて本願を信じ念仏するものに育て上げ、浄土へ迎え取って完全な仏にならしめようと本願がおこされ、そして本願力が成就し、自他一如の救済活動を実現していくことを、阿弥陀仏の利他回向のはたらき、すなわち他力というのである。

・・・とまとめさせていただきました。


次回講義は11月で講義テーマは浄土真宗の3本柱の第2回目「悪人正機」、少し間が開きますがそれまでみっちり?勉強させていただきます。