2024/3/7
疫病の感染者を殺す花火を発明した男が、感染者を殲滅したい権力者と、感染者たちの間で板挟みになる話。
主人公はヒラガバンナイという発明家で、コロリという病原体、エレキテル、からくり人形の女の子を発明しているという、江戸時代風のファンタジー。
コロナ禍以前の2008年の作品で、今はたまたま『オッペンハイマー』が話題。
疫病と大量殺人兵器を扱って全体的にコメディタッチなのは、どうしても隔世の感を抱いてしまう。このころは平和だった。
たぶん今上演したら全然違うタッチになるんじゃないかと思う。
目まぐるしくシーンが変わっているのに、高低の演技スペースと下段台部分をうまく使いこなしていて、転換方法の手数が多い。
演者の技術は全員安定していて、特に刀の使い方が全員すごくきれい。そして速い。
ほとんどの感染者が死んだだろうに、超自然的な力でヒロインだけ生き残ったのはハッピーエンドでいいのかどうかはよくわからなかった。
《作品詳細(観劇三昧)》
■公演時期 2008/06/03
■キャスト
白川侑二朗
弓削智久
堀田ゆい夏
佐久間麻由
東勇気
竹口龍茶(はえぎわ)
沖本健吾
小坂逸
安心くり太郎
斉藤きこり
若狭ひろみ
石澤智
田中圭
■スタッフ
作・演出:なるせゆうせい
舞台監督:西廣奏
照明:加藤学・中村浩平
美術:袴田長武・鴉屋
音響:田中亮太
音楽:佐藤こうじ(SugerSound)
衣装:片岡京子(業)・西垣彰彦(業)
宣伝美術:下川大助
振付:市川紅菊
演出助手:小林真二
制作:五十嵐珠実・冨田日出子
プロデューサー:上野真香人
■あらすじ
最後に奇跡しか信じられなくなった女の子、
最後まで自分しか信じられなかった女の子
そして、ひらめきを待ち続ける男
傾いた時代に翻弄されながらも、自分の信念を貫いた男と、
その男を取り巻く人々で構成された新世紀群像劇
果たして、世の中を少し明るくする閃きは訪れるのか
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