意識的に呼吸すると、とても深いリラックス状態を体験することができ、瞑想に心地よく入っていくことができます。マタニティヨガの対象は、妊娠15週目以降の「安定期」に入った、経過の順調な妊婦です。自然出産の潮流の中で、現在は女性側の主体性というものが問われています。西洋式の運動は筋力、心臓や肺の機能を高めることを目標にしていますが、ヨガは元々精神修行の行法だったために、マタニティ・ヨガではデリケートな妊娠中の身体をリラックスさせ、精神集中を高める、というメンタル面を特に重視しています。身体で体得していくものなのです。
近年、出産の準備教育の一環として、マタニティ・ヨガを導入する施設も増加の傾向にあります。妊婦向けに特別にアレンジされたヨガのスタイルですから、15週以上の正常な妊婦経過の方なら、どなたでも簡単に行うことができ、無理や負担はありません。その後経過さえ良好であるならば、臨月まで行うことができます。呼吸法だけによるダイエットや美容法もあり、呼吸法は難しいというイメージが一般的にありますが、慣れてくれば「吸う」、「吐く」、「止める」が身体の動きに合わせてスムーズに行えるようになり、呼吸するだけで心地よい状態を実感することができるようになります。
マタニティ・ヨガによって、自分の身体や気持ちに、純粋に付き合えるようになり、妊娠中、快適に過ごすことができます。マタニティ・ヨガは「体操」、「呼吸」、「リラックス」、「瞑想」から成り立っていて、全体が1つの世界を形作るところに特徴があります。マタニティ・ヨガは、女性が潜在的に持っている出産本能を引き出してくれます。これはヨガ自体が身体のリラックスや自由な動きをもたらす効果があり、呼吸も自発衝動に合わせて自由に行えるようになる、といった出産時に実際に役に立つことが認められてきたからです。
マタニティ・ヨガは、頭だけで理解するものではありません。こういったマタニティ・ヨガの技法は、もっと一般的に取り入れられていっても良いのではないでしょうか。体操は身体を柔軟にし、妊娠によって引き起こされた腰痛や肩こりなどにも効果が期待でき、分娩時に必要なポーズも組み込まれています。マタニティ・ヨガを行うと、出産に対する不安も解消されるというメンタル面でも優れた影響がありますが、西洋のアクティブ・バースでも、ヨガは出産準備教育のエクササイズとして、既に採用されています。
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