松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

和ろうそく芯ものがたり その2

2007-08-30 20:50:12 | 和ろうそく芯ものがたり
以前、あるTV番組で、
ヨーロッパの化粧品会社の人が言っていました。
日本人女性が一番商品にウルサイ。
しかし良い商品が出ると、反応の一番速いのが日本人女性だ。
だから新商品を出すと、必ず日本で反応をみる…
とまあ、このような内容の話をしていました。

上記の言葉は、日本人女性をターゲットにした
化粧品会社の人でしたが、
日本人男性の方も、商品に対する要求がいかに高いかは、
日本の高い自動車産業の技術を見れば明らかでしょう。

日本の技術力の高さは、言うまでもなく、
こうした質の高さを要求する日本人の性質のせいですね。
もし安かろう悪かろうに妥協できる民族(例・あの国)だったら、
技術の向上なんて望めないんですから。

それではこうした日本人の性質は
現代の日本人にのみ持っている性質なんでしょうか。
昔の日本人はどうだったんでしょう?

昔からある民家の造りや、伝統芸能、伝統技術。
私たちの身の回りにある、いろんな昔ながらのものを見渡せば
いかに昔から、より使いやすくて合理的で美的なものを作る
「智恵」を蓄積し、高い要求に応えてきたかを教えられます。

そこで「和ろうそく」に目を向けてみましょう。
なぜ単なる糸芯でなく、わざわざイグサの芯なのか。

これは想像なんですが、
現代と違って電気のない時代です。
ろうそくの明かりを灯して、
真っ黒な夜に明かりを得ていた時代。
私だったら、より明るいろうそくがあればいいなと思います。

誰だってそうでしょう?
より明るく美しい火が長時間持つ方がいいに決まってます。
それに煙がモクモクでると、
部屋の隅にススもたまって汚くなりますから
掃除の事を考えると、煙ができるだけでない方がいいな。

ちょっと想像しただけでも、
こんなに要求がいくつも出てくるんですから、
電気のない江戸時代に、
ろうそくに対する要求が、いかに高かったかは
容易に想像がつきますね。

そう考えると、なぜ糸芯ではなく、
わざわざ和紙とイグサの芯を使うのか、
その理由がはっきりと見えてきます。

次回は糸芯とイグサの芯のろうそくを比べてみましょう。

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