goo blog サービス終了のお知らせ 

松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

蝋花(ろうばな)ができる瞬間

2014-10-24 08:47:38 | 櫨ものがたり
内子町での「櫨の魅力展」が無事に終わりました。
あとは来月の福岡市どいざきでの「櫨の魅力展」(11/18より)が待っています。

さて、画像は江戸時代(1800年代)に発刊された大蔵永常「農家益」に描かれた「晒し蝋場」の様子です。
手前に三人の男がいます。
一番右側の男はひしゃくを持って、なにやら大釜の中の液体をくみ上げ、竹の橋渡しにくみ上げています。
大釜の中の液体は櫨の実を搾った生蝋(しょうろう)です。

真ん中、やや左奥の男が水を汲んで桶に流しています。
手前の一番左側の男は、水が流れている桶の中でグルグルと棒をかき混ぜています。

これぞまさしく蝋花が生まれる瞬間なんです。

熱い生蝋を冷たい水の中に入れると、一瞬で凝固してしまいます。その様子を蝋花(ろうばな)と名付けられました。
その蝋花を画像奥の「蝋蓋(ろうぶた)」とよばれる四角の箱に入れて、天日で晒していくのです。

蝋花はウグイス色の生蝋を、太陽のもと、白くさせて白蝋にするための知恵だったのです。

現在の工程は江戸時代から少しだけ進んだものの、原理は同じです。

石鹸「蝋花」は、この白蝋から生まれました。

きびだんごプロジェクト「モチモチの泡立ちで、保湿力抜群!100%ハゼを使った最高級石鹸を作りたい!」実施中です