松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

和ろうそくを灯す時 その12

2009-06-05 21:55:56 | 和ろうそくを灯す時
和ろうそくと御香典を一緒に包んでお供えするためのパッケージ。

私はパッケージデザインや包み方に関する本を見たり、百貨店やモールに足を運んでみました。ギフト商品はそれぞれ工夫を凝らしてあるので、見ているだけでもとても参考になります。

でも、実際に自分が求めるパッケージのことを考えると、なかなか折り合いがつきません。そこで、パッケージに必要な機能を一つ一つ考えてみました。

1,和ろうそくの保護
和ろうそくは落としたら折れてしまうし、直射日光で溶ける恐れもある。

2,お供え用だってわかること
ぱっと見ただけで、お供え用というのがイメージできないと、使いづらい。

3,コストに見合う価格
あまり高価だと手を出しにくい商品になってしまう。だからといって安すぎては…。

4,作業が簡単
誰にでも作業できるような包装でないといけない。

5,扱いやすい外観
ちょっと触っただけで崩れてしまうようなパッケージだと売り物にはならない。

6、デザイン的な美しさ
和ろうそくは、ある意味嗜好品でもあると思う。だから事務用品みたいな、機能だけのそっけないデザインでは物足りない。だからといって過剰包装も避けたい。

パッケージで非常に参考になるのは日本の和菓子だと思いました。中身はまんじゅうだったり、最中だったり、せんべいだったりと、変哲のないものにも関わらず、様々な包み方や見せ方があります。和菓子の世界は着物に見られるような上品かつ華麗で優美なパッケージの世界が広がっています。

ただ、和ろうそくの場合、仏事用だし…。上品さや優美さは必要だけど、華麗さは必要ありません。

外観は御香典とそう遠くないイメージの方が良いような気がします。御香典の袋の中にあっても、そう違和感のないパッケージの方が、差し出しやすいというものです。色は地味な感じで…。

あと、もうちょっとで何かが生まれそうな気がしてきました。

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和ろうそくを灯す時 その11

2009-06-05 00:27:50 | 和ろうそくを灯す時
和ろうそくの箱と御香典を一緒にくっつけてお供えするには、どうしたらいいのか。

「簡単だよ!箱の包装紙に三角のポケットを貼ってそれに御香典を挟み込めばいい。」
三角のポケット。切り込み入れた時と同じくらい不安定な感じがします。それにやっぱり包装紙に不格好な継ぎ当て感は否めません。

「それじゃ帯でまとめればいいじゃないか。」
箱の上に御香典を置き、ヨコ帯で丸めると、まとまるにはまとまります。が!肝心の御香典の名前が隠れてしまうし、何より水引の上に帯が並行に重なってしまいます。タテは下の箱の方が小さいので不安定です。

「そうだ!水引で全部まとめれば?」
水引のヒモを買ってきて、あわじ結びをチマチマとやっている自分が頭に浮かびました。だめだ。パッケージで結びの技術がいるようなことをしてたら、結ぶだけで日が暮れてしまう。

「そういうの、会葬御礼とかであるじゃないか。厚紙で印刷してあって…。」
「あんなのは見るからに予算オーバーです。」

どうやら八方ふさがりです。箱と香典袋をスムーズに合体させることは不可能なんでしょうか。私の周囲の人は、ほとんどあきらめムードで妥協案を提案してきました。

「だからね、お葬式とかお通夜の時に持って行くんじゃなくて、その後の四十九日とか初盆とかお彼岸とか、家の仏壇の前に箱をお供えすればいいのでは?」

もちろん法要でお供えするのに、箱は体裁がいいでしょう。しかし、それだと線香とか素麺とかと変わらないわけで、人はそういう時、線香や素麺を選ばずに和ろうそくの箱入りを選んでくれるでしょうか?和ろうそくの炎を見たことがない人なら、迷わず素麺が選ばれるような気がします。だって食べられるし。

それに、死者と遺族を結ぶ絆としての和ろうそくの役割を考えると、そんなに悠長に構えていられません。人は亡くなった時にすぐろうそくを灯される状態になるんですから、お通夜やお葬式で和ろうそくを供えるというのは非常に意味のあることなのです。

私は箱とご香典の合体作戦をどうにもあきらめきれず、弓の練習の間も考えていると、見かねた算段のM子さんが

「もう箱を使わなければいいじゃん。布とか紙で包めば?」

包む?考えもしなかったアイディアです。しかしよく考えたら、蛇腹の中敷きはあるんだから、ろうそくは固定されます。後は包み方次第。

私はさっそくラッピングと風呂敷の本を図書館で見てみました。

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