Elevenses Laboratory

爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ

タキシードの美食家

2007-01-08 | ローチ類
 紹介しようかどうか迷っけれど、やっぱり紹介することにする。こいつ等も立派な我が家のペットだもんな。

 今更ながら断っておくが、もし貴方がこのページをスクロールする事で、そのピュアなハートに傷を負ってしまったとしても、当方としては責任を負いかねる。苦手と判断したのなら、華麗に回避して頂きたい。

ドゥーユーアンダスタン?じゃあいくよ?



 今日はゴキブリを紹介します。














 まずはマダガスカルオオゴキブリ。
英名でマダガスカルヒッシングコックローチと呼ばれていたりもするが、トカゲやアロワナを飼っている人からすれば、「フルーツゴキブリ」の方が通りがいいかもしれない。

 このローチ、当初はアオジタトカゲ用の餌として導入した。しかし、思いのほかカッコイイ虫だったので、飼育用に1ペアだけ残しておいたのだ。
今ではそのペアも天寿を全うし、現在ウチにいるマダゴキ達は全て彼らの2世である。

コイツは父親に似て大きく育っているようだ。


一方、この黒色型のオスは母親似。

 現在はこいつらを餌として扱う事もなく、完全にペットとして可愛がっている。
まぁ、オス同士のツノでのド突き合いといい、迫力ある噴気音といい、観賞用としても堪えうるローチであることは間違いなかろう。
更に、日本のゴキに見慣れた私としては、原始を思わせるそのサイズやビジュアルにも大きな魅力を感じるのだ。






 お次はフスカ。
学名のBlaberus fuscaからそう呼ばれてはいるが、英名や和名はあるのか無いのかよく分からない。一般的にフスカで通じるので、ここでもそう紹介する。
 因みに、小さい方がオス、大きい方がメスである。

 個人的な意見なのだが、このローチは、他の餌ゴキ等と比較すると多少飼育が難しいのではないかと考えている。
こいつらが我が家に来たとき、私はとりあえずメンテのしやすい環境を整えようと思い、床材に新聞紙を敷き、餌台を設け、その上に昆虫ゼリーを置いた。
そんな環境で暫く飼い続け、過密になってきたと判断したら色々と手を加えていくつもりだったのだが、なんと飼い始めて一週間の間に幼虫が脱皮不全で次々と死んでしまったのだ。
その中には終令幼虫もいたので、当時の私は焦った。
何がいけないのかと試行錯誤をした末、床材を乾燥気味のピートモスにし、植物性の餌を若干増やし、気温を高めにする事で、ようやく問題解決に至ったのだった。
 まぁ、床材に関しては、新聞紙で問題なく飼育している方もいるようなので関係無いかもしれない。しかし少なくとも、常に高温かつ乾燥した環境を用意してやる事は、本種が成長していく上でも望ましいはずだ。

 このローチは最初からペット用として購入したものだ。なので、他の生物に餌として与えた事は今のところ無い。
というか、翅や脚が嵩張る割には身が少ない虫なので、正直言って餌には向いていないと思う。過密状態になるとケンカするのも珠に瑕だ。
 体色の美しさや大きさ、幼虫のカッコよさ等を鑑みても、鑑賞用として飼うのがベネではないだろうか。







 最後にデュビア。
アルゼンチンフォレストコックローチという英名もあるが、この呼び名の方が一般的だろう。

 こいつらは完全に餌用。主にトカゲ・ヤモリ・ムカデ等の餌になってもらっている。
絶食・乾燥・低温に強い、プラケを登らない、飛ばない、鳴かない、臭いが少ない、栄養価が高い、動きがトロい、何でもよく食う、繁殖力が高い、ケンカや共食いをしない……等々、このローチは餌として本当に良い事尽くめだ。
唯一の欠点が、床材に潜ってしまうという点であろうか。

 さて、このデュビア。餌としての優秀さもさることながら、ペットとしての魅力も十分に兼ね備えている虫だと思う。
オスはスリムな体型で、胸元に彩られたウイスキー色のワンポイントがなかなかお洒落な雰囲気を醸し出している。
メスはオスと比べて若干動きが緩やかで、プリプリと太った体型も相まって大変愛らしい。
飼育自体が楽な事と、何を与えても平らげてしまう食欲も魅力的だ。もりもりと餌を集団で頬張る様子は、見ていて非常に気持ちのよいものである。

 私はデュビアを少ないペア数から時間をかけて現在の数まで増やしていったので、少なからず愛着を覚えている。
よって現在、彼らは餌昆虫でありながらペットでもあるという微妙なポジションに位置している。







 以上、ゴキでした。
ヘビやトカゲの飼育ならまだ世間にも多少認められそうなものだが、ローチは恐らく最も理解され難いペットなのではないだろうか。
ちょっと分かる気もするが、やはり寂しいものである。

 個人的に、ローチ飼育はカナブンの飼育に感覚が似ているような気がする。
姿かたちを楽しむと言う意味もあるが、やはり双方とも、貪欲に餌に群がる様子を観察する時こそが最大のイベントではないだろうか。
そう考えると、ローチ飼育も身近なものに思えて……こないですかね?w 







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