益鳥の思いつき放題放談之記

他愛のない話題で綴る無責任放談・・・

自民党・中川昭一政調会長の暴言許し難し!!!

2006-10-16 16:30:00 | Weblog
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だからといって、我国が核を所有すべきだ、所有しても良いではないか・・・ということにはならない。改憲もすべきではないし、教育基本法も改悪すべきでなく、集団自衛権も都合よく解釈の改変拡大をすべきではない。

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新聞コラムと社説より・・・

安保理制裁決議
2006/10/16 中韓との堅固な連携築け

 北朝鮮の核実験実施発表に対し、国連安全保障理事会は、非軍事の経済・外交制裁を規定した国連憲章第七章四一条に基づく制裁決議を全会一致で採択した。これまで対北朝鮮制裁に反対してきた中国、ロシアも賛成に転換した。北朝鮮の暴挙を決して許さないという国際社会全体の断固たる意思が示された。日本は冷静かつ着実に決議を実行していきたい。

 北朝鮮は決議を受け、すべての核兵器と核開発計画を放棄しなければならない。ところが同国国連大使は採択に「ギャング的行為」などという言葉を投げ付け、「不当決議を全面的に拒否する」と表明した。あきれるほかはない。

 決議で最後まで焦点となったのは「貨物検査(臨検)」である。

 臨検は公海上で船舶を強制的に停船させ、積み荷の検査などを行う。武力衝突の引き金になる可能性があり、中国が懸念したのも理解できる。最終的には加盟国への義務化を見送り、各国が国内法に基づき対応することになった。米国にも慎重な行動が求められる。

 日本の対応だが、すでに輸入と入港の全面禁止、北朝鮮国籍保有者の入国原則禁止という、今回の決議を上回る内容の制裁を実施している。安保理決議を受け、金融制裁拡大など追加制裁を行う方針だ。政府の対応は評価されよう。

 むしろ懸念は、議論が軍事的に前のめりになっていることである。一つは、
自民党の中川昭一・政調会長「核保有の議論があってもいい」などと発言したことである。国是である非核三原則無視した暴論である。


 次に、貨物検査への対応だ。臨検は交戦権の行使にあたり、
日本では憲法上許されない。周辺事態(周辺事態法)が認定されれば船舶検査法による「船舶検査」が可能だが、それも強制力はない。そのため政府は米軍の臨検活動に協力するため、周辺事態法による後方支援や、新たな特別措置法の制定を検討している。

 
しかし、果たして現在の状況が、近隣諸国での有事を想定した周辺事態に当たるのか疑問だ。「わが国に火の粉が降り掛かる緊迫した状況でなければ認定できない」(岩屋毅外務副大臣)との指摘が常識的な判断ではないか。さらに、周辺事態と認定しても、米艦船への補給や輸送などの後方支援は、米軍の武力行使との一体化の恐れがある。また、米艦船が攻撃された場合など、集団的自衛権行使につながる危険性もある。憲法の原則が軽視されてはならないし、不測の事態を避けるためにも冷静で慎重な議論、対応が必要である。


 今回の制裁の実効性のカギを握るのは中国、韓国である。制裁は長期にわたる可能性が強い。日米の協力はもちろん重要だが、中韓との堅固な連携こそ不可欠だ。
日本は両国への働き掛け、説得に全力を尽くすべきである。



2006年10月16日
 ▼「朝鮮の新たな危機に対処するため、どうしても必要であれば原子爆弾を使用することも考慮中である」。1950(昭和25)年11月30日、トルーマン米大統領は定例記者会見で、こう言明した。

 ▼朝鮮戦争が始まって5カ月余。戦況打開に向けた決意表明だったが、「ヒロシマ」「ナガサキ」の悲劇を目の当たりにした世界の人々に大きな衝撃を与えた。53年7月の休戦協定までに核兵器が使われることはなかったものの、これを境に分断国家の朝鮮半島には核の影が落ちるようになる。

 ▼米軍は58年から韓国へ核兵器を配備。それらは冷戦終結後に撤去されたが、米軍は朝鮮有事での核兵器使用を想定した訓練を、現在も国内で実施しているとの見方がある。98年に模擬弾頭の投下訓練を行ったことは開示資料で分かっている。

 ▼「韓国には核兵器1000発以上が配置されているが、わが国はそのうちの2発だけで破壊される」。86年、北朝鮮の金日成主席は、友好国との首脳会談でこう述べた。三十八度線の南方にある脅威を理由に、核兵器保有を正当化したかったのだろうか。

 ▼核実験を実施したという北朝鮮の発表を受けて、国連安保理が経済・外交制裁を全会一致で決めた。安保理による北朝鮮への制裁決議は初めてのこと。7月にはミサイル発射もあっただけに、友好関係の中国も突き放さざるを得ない状況だ。国際社会の怒りは大きい。


 ▼北朝鮮の行動は断じて許されないが、大国の核兵器信仰にも目を向ける必要がある。


北朝鮮制裁

 うずたかく中古自転車を積んだ北朝鮮の貨物船が先日、日本の港を出ていった。核実験の制裁で入港禁止になったからだ。日本製の自転車は人気があり、高価という。最後の自転車はとても一般国民の手には届くまい▲
 国際社会もついに北朝鮮制裁に踏み切った。禁輸の中の「ぜいたく品」が、ことさら目を引く。兵器関連物資とまるで同等の扱いだ。金正日総書記を「暴君」と呼んだ、ブッシュ米政権の警告的意味合いを感じる▲
 そういえば曽我ひとみさんの夫ジェンキンスさんも、金総書記を「悪魔」と批判したことがある。「人々が持っていないスポーツカーや米国製ビデオ二万本を持っている」と。ぜいたくざんまいの暮らしの一端を物語っていよう▲
 国連決議を受けた日本政府の追加制裁にも、ぜいたく品の輸出禁止が盛り込まれそうだ。高級品、嗜好(しこう)品は金総書記一族だけでなく、軍や党の幹部にも渡るとされる。一部の特権階級にとっても禁輸は痛手にちがいない▲
 北朝鮮でこのさき気がかりなのは、やはり貧困にあえぐ国民の生活だ。恒常的な食糧不足に加え、今年七月の豪雨で深刻な被害が出たと伝えられる。せっかくの人道援助も平壌止まりでは、人々は飢えをしのげはしない。子どもや老人ら国民の命がいっそう心配になる▲
 三年前、非武装地帯近くの都羅山統一展望台から北朝鮮の農村風景を見た。高倍率望遠鏡のレンズの向こうに自転車に乗った人や歩く人の姿があった。あの人たちに制裁を受けるいわれは、もちろんない。



 破れかぶれとも思える北朝鮮の核実験強行には、驚きや怒りを通り越して一種の哀れみさえ感じる。先の大戦前夜、満州事変を引き起こした日本が「名誉ある孤立」を叫んで国際連盟を脱退した愚行と、状況が似ているからだ

▼いつもはベールに包まれた動静だが、ミサイル発射の時と同様いち早く公表し核保有国を誇示したのも、一人芝居を見ているようで何か物悲しい。同じ核問題でも米軍横須賀基地の放射性物質検出騒ぎは、軍事機密の壁が厚く、原因究明はうやむや

▼「安全上の問題はない」との政府調査結果を盾に横須賀市は、さっさと終結宣言。風評被害を恐れるあまりの幕引きだが、果たしてどうだろうか

▼汚染源は基地に出入りする原潜の可能性が高い。微量とはいえ、何らかの人的原因による漏出であることは疑う余地がない。市民の不安を一掃するには、米軍相手の脆弱(ぜいじゃく)なチェック体制を再点検しなければならない

▼騒ぎのさなか原因不明の電波障害が発生、車のリモコンキーなどが操作不能になるトラブルが相次いでいる。米空母が出す強力電波による影響とみられる。こちらも早期解決は難しいという。北朝鮮の無謀な核実験と同列には論じられないが、米軍の無神経な振る舞いで被害を受けるのは、いつも周辺住民である。