益鳥の思いつき放題放談之記

他愛のない話題で綴る無責任放談・・・

なぬなぬなぬ・・・!

2008-05-26 22:27:09 | Weblog

2008年5月26日(月) 晴れ


なぬなぬなぬ・・・!

 

益鳥の身辺余話 AM5時55分、室内温度26℃、湿度67%、晴れ時々曇り。

おい!なぬなぬなぬなぬ!こんなことで政治家面して、よくもまぁ政権にしがみついてるなぁ・・・


医者が受け取る「姥捨て報酬」 こんな政権は前代未聞だ。

2008年5月26日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ記事より転載

 保険料の負担増、年金からの強制天引き、人間ドックの補助廃止……。フタを開ければ、老人イジメのフルコースだった「後期高齢者医療制度」。

 だが、これまで報じられているのはほんの一部だ。姥捨山の恐怖はまだあった――。


●「病院追い出し」1000円「在宅療養指導」2万3000円

 医者が75歳以上の患者と治療方針について話し合い、「延命治療はいりません」などの"念書"を残せば、国から報酬2000円を受け取れる――。後期高齢者医療制度で導入され、「これぞ姥捨山の象徴だ」と悪評高い終末期相談支援。

 さすがにヤバイと思ったのか、舛添厚労相は22日、「一時凍結とかを含めて考えたい」と言い出した。しかし、こんな目くらましにだまされてはダメだ。

 福田政権は終末期相談のほかにも、アノ手コノ手の医者への報酬で、徹底的に病院から年寄りを"排除"しようとしている。

「今年度の診療報酬改定で、医者に"姥捨て"を奨励する報酬がいくつも盛り込まれました。退院が難しい後期高齢者に退院支援計画を作り、退院させた医者には『後期高齢者退院調整加算』として報酬1000円。また、末期がん患者などが安心して在宅療養できるよう、在宅医師らと共同で指導した場合は『退院時共同指導料』として最大2万3000円が入る。『支援』『指導』と聞こえのいい言葉を使っているが、要するに病院からの追い出し報酬です。終末期相談だけを凍結したところで、焼け石に水です」(医療関係者)

 政府の魂胆は、言うまでもなく、医療費の大幅削減だ。

 厚労省は療養病床を35万床から15万床に減らす計画を進めている。高齢者にやるベッドはない、というわけだ。

「仮に終末期相談が凍結されるとしても、医者が相談料2000円を国に請求できなくなるのは、早くて7月から。それまでにどれだけの混乱があるか分かりません。なにしろ、厚労省は終末期相談について最終的なニーズの予測や、今まで何人の高齢者が終末期相談の"犠牲"になったかも、まったく調査していない。老人の命を軽んじています」(医療ジャーナリスト)

 こんな政権は前代未聞だ。




嫌な予感・・・

2008-05-23 22:58:51 | Weblog

2008年5月23日(金) 晴れ

益鳥の身辺余話 AM8時56分、室内温度26℃、湿度60%、晴れ。


こういうことから、国民の感覚的操作が何気なく始まっている・・・愛国心・忠国心などを目指した「滅私奉公・お国のために・・・」的人間、国民の痴呆化を狙っている、陰謀の存在が隠されていることを今、誰も気づいていないのだろうか?恐ろしいことである。
 
それだけではない、視点は変わるが只でさえ「鬱病や、引きこもり」人口が増えている現状で、裁判に同じく参加するにしても、被告として登場するという・・・参加?になっては、笑い話にもならないとんだ裁判参加というものである。ただ、相談窓口を設置したから・・・で済ませる問題ではないであろう。・・・とも思うよ。

左様我輩は非常に頭が悪い。以下の裁判員制度導入趣旨なるものを読んでも、一向に「本当に必要な制度なのだろうか?」という疑問への答えは得られないでいる。我輩を除く国民諸氏は納得してるのであれば、相当に頭がよろしいなぁ・・・と感心したり、逆にどうかしてるんじゃないか?等と密かに頭を傾げているってとこが正直なところだ。

こうして国民はなんやら訳分からん間にとんでもない犠牲を強いられることになったり、そういった状態に落とし込まれていくんだなぁ・・・というサンプルのようなもんだなや・・・とそんな気がしてくる。それだけははっきりと分かるし理解できる。嫌な予感がするんだがなぁ・・・

 

最高裁判所Q&Aより転載↓

● どうして裁判員制度を導入したのですか。
類似 これまでの裁判に何か問題があったのですか。
これまでの裁判は,検察官や弁護士,裁判官という法律の専門家が中心となって行われてきました。丁寧で慎重な検討がされ,またその結果詳しい判決が書かれることによって高い評価を受けてきたと思っています。
しかし,その反面,専門的な正確さを重視する余り審理や判決が国民にとって理解しにくいものであったり,一部の事件とはいえ,審理に長期間を要する事件があったりして,そのため,刑事裁判は近寄りがたいという印象を与えてきた面もあったと考えられます。また,現在,多くの国では刑事裁判に直接国民が関わる制度が設けられており,国民の司法への理解を深める上で大きな役割を果たしています。
そこで,この度の司法制度改革の中で,国民の司法参加の制度の導入が検討され,裁判官と国民から選ばれた裁判員が,それぞれの知識経験を生かしつつ一緒に判断すること(これを「裁判員と裁判官の協働」と呼んでいます。)により,より国民の理解しやすい裁判を実現することができるとの考えのもとに裁判員制度が提案されたのです。

● どのような経緯で裁判員制度の導入が決まったのですか。
裁判員制度は,平成11年7月,内閣に設置された司法制度改革審議会が,平成13年6月に取りまとめた意見書の中で「司法制度改革の三つの柱」の一つとして国民的基盤の確立を掲げ,その中核として導入が提言されました。 その後,内閣に設置された司法制度改革推進本部において,裁判員制度導入のための法律案の立案作業が進められ,平成16年3月「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律案」が国会に提出され,同年5月21日に可決成立し,同月28日に公布されました。平成20年4月18日に同法律の施行期日を定める政令が公布され, 裁判員制度は,平成21年5月21日から始まることになりました。

● 裁判員制度が導入されることで,どのようなことが期待されているのですか。
裁判員が参加することにより,裁判官,検察官,弁護人とも,まず国民に分かりやすく,迅速な裁判とするように努めることになります。また,法律の専門家が当然と思っているような基本的な事柄について,裁判員から質問や意見が出されることによって,国民が本当に知ろうと思っているのはどういう点なのかということが明らかになり,国民の理解しやすい納得のいくものになると思われます。
一言でいうと,裁判の進め方やその内容に国民の視点,感覚が反映されていくことになる結果,裁判全体に対する国民の理解が深まり,司法が,より身近なものとして信頼も一層高まることが期待されています。

東京新聞コラム・社説より転載 ↓
筆洗
2008年5月23日

 どっちがいいとか悪いとか、無闇(むやみ)に言うもんじゃない。そう思わせるのが、ギリシャ神話にあるミダス王の話だ。

▼太陽神アポロンが牧羊神パンと、竪琴(たてごと)か何かの腕比べをした時、ミダスはパンに軍配を上げる。激怒したのは、アポロン。「おまえの耳などこれで十分だ」と、ミダスの耳を、ロバの耳に変えてしまうのである。

▼哀れミダス、常は頭巾(ずきん)で隠し、職務上知り得る理髪師には、他言すれば厳罰だと申し渡す。守秘の重圧に苦しむ理髪師は、仕方なく、地面に穴を掘って秘密をささやいた。よく知られたお話、『王様の耳はロバの耳』の基にもなった神話である。

▼裁判員になれば、理髪師の苦労は人ごとではない。「私は無罪を主張した」などと評議の内容を漏らせば、秘密漏示罪になり「六月以下の懲役又(また)は五十万円以下の罰金」に処されてしまう。

▼制度スタートまでちょうど一年となった二十一日、名古屋地裁であった模擬裁判の際、参加者の一人がいみじくも言っていた。「死ぬまで誰にも話せないなんて、すごく難しい。ストレスがたまる」。一般市民に、この心の負担は大きい。第一、そこまでの守秘が現実に可能かどうか。

▼神話では、理髪師が、例の穴を埋めると、そこに葦(あし)が生えてきて、風にそよぐ度(たび)に秘密をささやくようになってしまうのだ。誰かも言っていなかったか。人間はおしゃべりな葦である、と。

裁判員制度
2008/05/21
あと1年、課題解消期せ

 裁判員制度の開始日がちょうど一年後に迫った。「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」は二〇〇九年五月二十一日に施行される。その名の通り、私たちが人を裁く仕組みがスタートする。

 司法改革の目玉として法が公布されて四年。この間に最高裁はPRに努めてきた。だが、当事者である私たち国民の不安解消には程遠いのではないか。制度面の課題も山積したままだ。最高裁は「あと一年頑張れば体制は十分に整えられる」(島田仁郎長官)という。その過程はしっかり見届けていかねばならないだろう。

 「見切り発車」に懸念を抱く理由の一つには、事後の検証が難しい仕組みになっている点が挙げられよう。裁判員には守秘義務が課せられる。犯罪歴など極めて高度な個人情報を直接扱うのだから当然ではあるが、だからこそ制度検証との兼ね合いは大切だ。

 たとえば「評議」の場である。法廷の審理を経て、国民から選ばれた裁判員六人は、職業裁判官三人とともに、それぞれ意見を述べなければならない。被告は有罪か無罪か。有罪ならどれくらいの量刑にするべきか。まさに「開かれた司法」を象徴する場面であり、裁判員制度のクライマックスの一つと言っていいだろう。

 だが、その詳細を知ることは困難だ。評議の場でどんな意見が出たのか。どの意見が、どのような進行指揮で大勢を占めるに至ったのか。それらは裁判員として職務上知り得た秘密であり、外部に漏らすことは許されない。

 実社会で何かを決する場面に照らせば分かりやすい。家庭でも職場でも、あるいは国会でもいい。その道に詳しかったり、声が大きかったりする人の意見は、多少の理不尽さはあっても通りがちなことを私たちは知っている。万一、おかしな評議があっても詳細が知れれば改めることも可能だが、裁判員制度は原則的に外部からの検証の道を閉ざしている。

 旗振り役の一翼を担う日本弁護士連合会の鈍さも心配である。組織としての対応が難しいのは分かるが、検察側との総合力の差はこれまでも指摘されてきた。厳罰化の流れが勢いを増している折、「開かれた司法」の名の下に、取り調べ当局の力だけが強大化していくのだとしたら、在野法曹として不本意ではないだろうか。対応策をしっかり整えてほしい。

 既に取り入れられた公判前整理手続きの検証も、まだ十分とは言えない。取り調べの可視化や犯罪被害者参加制度などの新しい試みも、裁判員制度の中でどう運用されるのか未確定部分が多い。

 導入前の綿密な制度設計と、国民理解を得るための丹念な努力。それがいかに大切かは、たとえば後期高齢者医療制度をみても言をまたない。「あと一年の頑張り」に全力で取り組んでほしい。





人命軽視国家と何等変わらぬ我が国の人命軽視内閣

2008-05-19 19:22:34 | Weblog
2008年5月19日(月) くもり


益鳥の身辺余話 AM7時23分、室内温度23℃、湿度67%、曇り後時々雨。

手直しで済む問題ではない。国民の生命を軽視する政府は存在しなくていい。大地震に見舞われながら、救済救援策に人命最優先の指揮判断、措置が後手に回ったり、時間との戦いであるにも拘らず適切な緊急迅速機敏な対応が執れなかった国があるが、我が国政府の暫定税率維持再可決を初めとする・・・にとどまらず、後期高齢者(長寿)医療制度等一連の対応は、その人命軽視国と何等変わらないものであり、存在してはならない、いや、存在しなくていい人命軽視政府である。

筆洗 東京新聞コラムより転載
2008年5月19日

 多くのお年寄りが怒りと不安の間を揺れ動きながら推移を見守っていよう。七十五歳以上を対象とする後期高齢者(長寿)医療制度のことである。政府と与党は六月十三日の保険料の二回目の天引きまでに見直し案をまとめる。
 
▼先週末に福田康夫首相と公明党の太田昭宏代表が長時間話し合ったのは、その決定が政権の命運を左右すると判断しているためだろう。年金生活者の保険料を引き下げる方針を確認した。
 
▼所得が低いのに負担が増えてしまったお年寄りが少なくない。役所の事前の説明と食い違う事態で、軽減策を考えるのは当然である。『論語』にも<過ちては則(すなわ)ち改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ>とある。
 
▼ただし負担が増えたことだけが、お年寄りの怒りと不安の理由ではない。医療費の抑制のために自分たちが切り捨てられようとしていると感じている。仕組みの問題を棚上げしたままで払拭(ふっしょく)できるとは思えない。
 
▼七十八歳の自民党の堀内光雄元総務会長も実感として、国が率先して姥捨(うばすて)山をつくったとの印象を持っている。だから制度を凍結し、白紙から見直すよう首相に進言している。
 
▼七十五歳以上は戦争の時代を生き抜き、戦後の復興を支え、現役ではなくとも今なお、次世代に経験や知恵を伝えることのできる世代である。尊敬と感謝が制度の根底にあっていい。見直しにおいても然(しか)り。これが人情でもある。




何かが起きる・・・それしかない!

2008-05-14 21:17:56 | Weblog
2008年5月14日(水) くもり

びっくりこいた♪~


益鳥の身辺余話 AM6時25分、室内温度18℃、湿度55%、曇り。

GWはいったいいつの間に過ぎ去ったか!もう5月が半ばに・・・誰が地球を早送りしているのか!変わらぬものもある。庶民の苦しい暮らしぶりだ。自公民内閣の庶民切捨て施策の強行。自殺者、犯罪者の増加だ。無理もない。苦しくなる一方の庶民生活に、政治の恩恵は何一つ届かない。これほどの無策無能な内閣が存続し続け、息をつないでいることそのものがそもそも可笑しい。可笑しいといえばおかしなことだらけだ。ああ!びっくりこいた♪びっくりこいた~♪である。

  

【社説】東京新聞より社説転載

 

道路再可決 国民の声を聞く時だ

2008年5月14日

 

 ねじれ国会で政府・与党が出した結論は民意とねじれている。一般財源化と言いながら、道路財源を維持する改正特例法が衆院で再可決された。国民は納得しないだろう。信を問う時ではないか。

 

 政府・与党は十三日、実にねじれた対応を取った。

 

 政府は道路特定財源の使い道を幅広くするため、来年度からの一般財源化を午前に閣議決定した。が、午後に与党はその信憑(しんぴょう)性を疑わせる特例法を、参院での否決を翻す衆院再可決で成立させた。

 

 閣議決定は来年度から特例法を適用させないとしており矛盾はない、と政府はいう。伊吹文明自民党幹事長は「再可決は国政、国民を守っていくためだ」と語った。閣議決定とそぐわない法律を国権の最高機関である国会が追認する。これはいかがなものか。

 

 今国会では、国土交通省による道路財源のでたらめな使途や、採算度外視の道路整備が浮き彫りになった。事業費の積算根拠に古いデータを使う杜撰(ずさん)さも判明した。世論の批判に押される形で福田康夫首相が明言せざるを得なくなったのが一般財源化の約束だった。

 

 閣議決定では、ガソリン税などの暫定税率について「環境問題への国際的取り組み、地方の道路整備の必要性などを踏まえ、今年の税制抜本改革時に検討する」とした。道路整備中期計画の十年から五年への短縮なども盛り込んだ。

 

 今秋に本格化する税制改正論議では、基礎年金国庫負担の引き上げへ消費税率アップが焦点となる。これには近づく衆院選を前に与党で慎重論も根強い。消費税の扱いとともに一般財源化がうやむやになる可能性は少なくない。

 

 一般財源化が実現しても、財布のひもを握るのが国交省から財務省に移るだけでは、無駄遣いが続く実態はさほど変わるまい。政府は週内に関係閣僚会議を開く。「生活者財源」を掲げる首相は道路族の圧力をはね返して、政策の優先順位を提示できるかどうか。

 

 「約束をたがえることがあれば、自民党に明日はない」と語った首相である。発言の真偽が近々問われよう。

 

 与党内には今回の再可決で今国会は終わったとの雰囲気も漂う。低支持率の逆風に今は身をすくめるしかないとして、衆院解散は来年のサミット後という声が強い。

 

 再可決について国民の声をぜひ聞いてみたい。民意を置き去りにしたままでは、与党はいずれ大きな代償を支払うことになる。

 





何故黙認容認看過されているのか!

2008-05-04 18:56:22 | Weblog
2008年5月4日(日) くもり

JOCよ恥を知れ!


益鳥の身辺余話 AM7時23分、室内温度22℃、湿度67%、曇り。

時折薄日が射すものの一日その曇った表情を変えることはなかった。なんとも閉塞感ただようGWだ。しかしそんな中伊達公子の活躍は、まさに一服の清涼剤的快進撃であった。惜しくも優勝は逃したものの、夫君がおっしゃるように何を恥じることがあろうか。まったく御立派なものだ。

柔道の井上、マラソンの高橋尚子・・・人の心を打つ点において共通点をもっている。その取り組み方においては、まだまだ多くの人たちの名をあげることができる。人間のすばらしさというものであろう。野球の桑田投手、不運な試練に翻弄される清原選手・・・などなど。訥々と語るその言葉に私は心打たれる。

それに引き換え女子柔道の谷亮子である。本人のことも元よりなことであるが、日本オリンピック委員会(JOC) の対応の怪である。早二度も谷は負けたにも拘わらず、優勝者を差し置いて代表となり大会に臨むことになる。オリンピック精神から言うまでもなく、余りにも勝敗にとらわれ過ぎた選考ではないかと看過できない対応だ。これまでの戦績から考慮して・・・との説明が何の釈明の用を果たし得て居ようか。怪異なる事を際立たせこそせよ、とても納得でき得るものではあるまい。

こうした結果たとえ勝ったとしても、その勝利に如何ほどの価値があろうか。無に等しいものではないか。というよりも無価値そのものである。何故にこうしたことが黙認容認されているのか、(JOC)の横暴を許してはならないし、(JOC)は恥を知るべきであろう。




天災より悪い我が国の政治

2008-05-03 17:10:37 | Weblog
2008年5月3日(土) くもり


社説 転載


【社説】東京新聞より転載


憲法記念日に考える 『なぜ?』を大切に
2008年5月3日

 日本国憲法の規範としての力が弱まっています。現実を前に思考停止に陥ることなく、六十年前、廃虚の中で先人が掲げた高い志を再確認しましょう。

 昨年七月、北九州市で独り暮らしの男性が孤独死しているのが発見されました。部屋にあった日記に生活の苦しさがつづられ、最後のページには「おにぎりが食べたい」と書いてありました。

 男性はタクシー運転手をしていましたが肝臓の病気で働けなくなり、四月まで生活保護を受けていました。病気が少しよくなり、福祉事務所の強い指導で保護を辞退したものの働けず、にぎり飯を買うカネさえなかったようです。

 忘れられた公平、平等
 全国各地から生活に困っていても保護を受けられない、保護辞退を強要された、などの知らせが後を絶ちません。憲法第二五条には「すべて国民は、健康で文化的な生活を営む権利を有する」とあるのにどうしたことでしょう。

 国が抱える膨大な借金、将来の社会を支える若者の減少など、日本は難局に直面しています。しかし、最大の要因は弱者に対する視線の変化でしょう。

 行き過ぎた市場主義、能力主義が「富める者はますます富み、貧しい者はなかなか浮かび上がれない」社会を到来させました。小泉政権以来の諸改革がそれを助長し、「公平」「平等」「相互扶助」という憲法の精神を忘れさせ、第二五条は規範としての意味が薄れました。

 リストラでよみがえった会社の陰には職を失った労働者がたくさんいます。「現代の奴隷労働」とさえ言われる悪条件で働くことを余儀なくされた非正規雇用の労働者が、企業に大きな利益をもたらしています。

 年収二百万円に満たず、ワーキングプアと称される労働者は一千万人を超えると言われます。

 黙殺された違憲判決
 安い賃金、不安定な雇用で住居費が払えず、インターネットカフェや漫画喫茶に寝泊まりしている人が、昨年夏の厚生労働省調査で五千四百人もいました。これは推計で実際はもっと多そうです。

 憲法には第二五条のほかに「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」(第二七条)という規定もあります。

 「なのになぜ?」-ここにもそう問いたい現実があります。

 「戦力は持たない」(第九条第二項)はずの国で、ミサイルを装備した巨船に漁船が衝突されて沈没しました。乗組員二人はいまだに行方が分かりません。「戦争はしない」(同条第一項)はずだった国の航空機がイラクに行き、武装した多国籍兵などを空輸しています。

 市民の異議申し立てに対して、名古屋高裁は先月十七日の判決で「自衛隊のイラクでの活動は憲法違反」と断言しました。「国民には平和に生きる権利がある」との判断も示しました。

 しかし、政府は判決を黙殺する構えで、自衛隊幹部の一人は人気お笑い芸人のセリフをまね「そんなのかんけえねえ」と言ってのけました。「判決は自衛隊の活動に影響を及ぼさない」と言いたかったのでしょうが、「憲法なんて関係ねえ」と聞こえました。

 イラク派遣反対のビラを自衛隊官舎に配った東京都立川市の市民は住居侵入容疑で逮捕され、七十五日間も拘置されたすえに有罪とされました。団地の新聞受けにビラを静かに入れて回っただけなのに「他人の住居を侵し、私生活の平穏を害した」というのです。

 ビラ配布は、組織、資力がなくても自分の見解を広く伝えることができる簡便な手段です。読みたくなければ捨てればいいだけでしょう。それが犯罪になるのなら憲法第二一条が保障する「表現の自由」は絵に描いたモチです。

 これでは、民主主義にとって欠かせない自由な意見表明や討論が十分できません。

 国民から集めた税金で職場にマッサージチェアを設置したり豪華旅行をするなど、「全体の奉仕者」(第一五条第二項)である公務員による私益優先のあれこれが次々明るみに出ました。

 長い間に「主権在民」(前文)が無視されて、主権在官僚のようなシステムを組み上げられてしまったのです。

 憲法は政府・公権力の勝手な振る舞いを抑え、私たちの自由と権利を守り幸福を実現する砦(とりで)です。

 国民に砦を守る責任
 憲法を尊重し擁護するのは公務員の義務(第九九条)です。国民には「自由と権利を不断の努力で保持する」責任(第一二条)、いわば砦を守る責任があります。

 その責任を果たすために、一人ひとりが憲法と現実との関係に厳しく目を光らせ、「なぜ?」と問い続けたいものです。