古都・鎌倉の旧家に隠された秘密とは。真相を追う若夫婦の前に謎の殺人事件が起きる。
鎌倉に住む囲碁の滝川九段(山村聰)の家に銃を持った祖父江(塩屋智章)と井馬(石井健司)が乱入。二人は滝川家の秘密をばらされたくなかったら1000万円出せと脅した。そのとき、非常ベルが鳴り男たちは逃げたが、長男の真一(あおい輝彦)には秘密の意味が分からなかった。
実は、真一の弟に秘密があった。襲撃のある前に彼は恋人と心中を図るが、彼を死なせまいとした恋人が睡眠薬を減らしたため、死にぞこない恋人を密かに埋葬した所を目撃した襲撃犯達が殺人だと誤解し強請ろうとしたのだった。弟の恋人は家族も故郷も同郷の人々も失い、そして自身も死の病に蝕まれ余命幾許もない身の上で、真一の弟は彼女と共に死ぬ覚悟だった。強請りを企んだ男達は彼に殺され、そして数日遅れになったが彼は後追い自殺を遂げた。