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子どもの本の会

子どもたちにはありったけのお話をきかせよう。やがて、どんな運命もドッヂボールのように受け止められるように。(茨木のり子)

詩:『育児』杉本育弘+1編

2011年11月30日 | 日記
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 「育児」 杉本育弘

 赤ん坊の時は  肌を離すな

 幼児の時は   手を離すな

 子供の時は   目を離すな

 少年の時は   心を離すな

 これぞ育児の極意 これぞ育児の原点

 こんな簡単なことを守るだけで 必ず良い子は育つ

 (産経新聞「朝の詩」より)
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  「子どもはみんな、違うんだ」

  覚えておこう

  子どもは、成長の設計図を持っている

  子どもは、その子の速さで伸びる

  子どもは、その子の時間で育つ

  子どもは、その子の図案で実る

  子どもは、その子の歩幅で学ぶ

  子どもは、その子の資質で生きる

  子どもは、その子の頭で考える

  子どもは、その子自身の人生の約束を果たす

  子どもは、みんな、違うんだ


  子どもを励まそう

  自分を大事にするように

  人との違いを生かすように

  全力でぶつかるように

  よい実を結ぶように

  愛の心を感じるように

  この世の違いを認められるように

  命を敬うように

  確かな未来をつかむように

  
  忘れないで欲しい
  
  その子は、この世にたった一人しかいないのだ

  子どもは違う

  一人ひとり、みんな違う

  そんな子どもがいるから

  この世にすばらしい違いが生まれる

  (出典不明:数年前、気に入ってコピー。作者・出典を控えてませんでした…)
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『もりのくまとテディベア』&『とぶ』谷川俊太郎/和田誠

2011年11月15日 | 日記
先日、出かけた、いわさきちひろ美術館

企画展「谷川俊太郎と絵本の仲間たち」で、原画とともに、絵本の作り方が紹介されていました。

この2冊。

『もりのくまとティディベア』
森に棲む本物の熊の生まれてから死ぬまでの生態と、可愛いテディベアのぬいぐるみが、年月と共にくたびれ、放っておかれて、でも、最期はプレミアがつき高価になっていく…

その対比が、面白い。子どもには難しいかもしれませんが、高学年にはわかるはず。


『とぶ』
だれしもが見る、飛ぶ夢。その夢をみた主人公が、とんでみた。空からみる、町、ともだち…。
夢か現実か。「どうしたらどべるの?」ときく友だちにその技を教えてあげた。そしたら…

どちらも、あっという間に読みおわる、短い谷川さんの文。でも、しっかり心に残る。
原色をふんだんに使い、一切無駄のない和田さんのイラストが、また、印象に残りやすい。




昔々、出版社に勤めていたことがあり、当時は、今のようなDTP技術もまだまだで、写植を版下に貼り付ける時代。

文字の指定は、Q数表と呼ばれるものを使って、書体と大きさを指示。

カラー刷りの場合、色の指定も、色見本帳を参考に、M20%(マゼンタ)、Y30%(イエロー)、C30%(シアン)、B10%(ブラック)、網かけ30%などと、指定していた。

20年前、上京したての私が、必至で仕事を覚えようと頑張っていた時代。

懐かしい。あの頃の私は、怖いもの知らずで、とても威張っていた。

常に、全身で「私の言うことは正しい!」と叫んでいた気がする。

今思うと、とても恥ずかしい。

あの頃の上司や同僚に、謝りたいことばかりだ。

私も、あれから成長し、妻となり、母となり…忍耐と許容、少しは出来るようになりました。

『かっきくけっこ』谷川俊太郎・作/堀内誠一・絵

2011年11月11日 | 日記
現在、いわさきちひろ美術館では、企画展「谷川俊太郎と絵本の仲間たち」が開催されています。

本展では、谷川さんが「特別な存在」と語る堀内誠一さん、長新太さん、和田誠さんとの仕事を取り上げ、三者三様の個性光る多彩な絵本の世界を紹介しています。

ぜひ、お時間がある方はお出かけください。2012年1月29日まで。

その他、常設展示のいわさきちひろの原画展では、ちひろがこだわった「白」を基調とした、冬の子どもたちのイラストが多数展示されています。ちひろの描く子ども、昔から大好きで、大ファンでした。

いわさきちひろの生前のアトリエもそのまま残されています。たくさんの児童文学全集の中に、庄司薫さんの「赤頭巾ちゃんきをつけて」が1冊。お気に入りだったのでしょうか、読んでみたくなりました。

独身時代、約20年前によく行っていましたが、2002年リニューアルオープンしてからは初めて。充実したカフェも併設され、静かな住宅街にひっそりとたたずむ癒し空間ともいえます。

印象深かった、いわさきちひろのことば。

「大人というものは、どんなに苦労が多くても、自分の方から人を愛して行ける人間になることなんだと思います」


帰りにポストカードを数枚購入し、谷川さんの有り難い言葉が載っているという「俊みくじ」(1回100円)を引きましたら、なんと、「アタリ」を引きまして…、この「かっきくけっこ」という絵本をGETしました。もちろん、谷川俊太郎さんのサイン入りです!宝物になりました。

言葉遊びの絵本です。五十音順に、あいうえお、かきくけこ…を、ちょっと言い直すだけで、そしてその音の響きに合わせたイラストがあるだけで、こんなに楽しくなるなんて。さすが谷川俊太郎さん。

谷川俊太郎×堀内誠一の37年前の名作の復刻版だそうです。

その他、楽しい絵本をたくさん見てきたので、また後ほどご紹介いたします。

『えほんのふるさと』谷川俊太郎

2011年11月10日 | 日記
「えほんのふるさと」谷川俊太郎


せんでできているえほんのみちを

よりみちしながらあるいていって

いろでできてるひろばにでたら

はじめてのうたがきこえてきたよ




おばあさんがこぐまとおどって

おじいさんがいるかとおよいで

ないてるこどもがわらいだす

ここではだれもしなないんだって




あまのがわがせせらぎになって

えほんのもりをながれてる

えほんのみちのじゅうじろに

たってることばのみちしるべ




みぎへいったらちへいせん

ひだりへいったらすいへいせん

とちゅうでわざとまいごになれば

ほんとのじぶんにあえるかも

『おかあさん、げんきですか。』後藤竜二・文/武田美穂・絵

2011年11月06日 | 日記
【ストーリー】
先生に、母の日だから書けと言われた、母への感謝の気持ち。
「ぼく」はありがとうと言うのが照れくさいので、これまでおかあさんに言えなかったことを書くことにした。

●「分かった?」と聞かないで
●部屋や机の上を勝手に片付けないで…など。

その手紙から、母子家庭であること、家事も仕事もフルパワーで頑張っているお母さんの様子がうかがえます。

今読むと、泣いちゃいます、ホント…。





大好きな児童文学作家、後藤竜二さんが脳内出血で急逝されたのは、昨年7月でした。

享年、67歳。まだまだこれからというときに…残念でした。

後藤さんの作品はほとんど「ぼく」が主人公です。

1人称。

主人公の「ぼく」が物語を語る形式の本が多いです。。

子どもの気持ちを、特に男児の気持ちを代弁してくれる作家さんのひとり。

昔子どもだった「ぼく」ではなく、その時代時代の、今この瞬間を生きている「今のぼく」の気持ちを、時代時代の社会背景とともに、書いてらっしゃった。

だから、読んでいる子供も、共感できる部分が多く、この絵本も、子どもはうなずきながら、聞いていました。

ちょっと学年が上の子には、講談社青い鳥文庫の『キャプテンシリーズ』がお薦め。

とくに野球少年は必読ですよ!もちろん、大人も楽しめます。

【シリーズ1:「キャプテンはつらいぜ」】
6年生は受験でぬけるというし、エースの吉野くんはやめたいというし……。
町内会の少年野球チーム「ブラック=キャット」をおそった危機に、キャプテンの勇は大弱り。
ぐれていた友だちの秀治をさそい、剛速球のエースにするが……。
野球をとおして現代の子どもたちを生き生きとえがいた力作。
(出版社/著者からの内容紹介)

『勉強しなければだいじょうぶ』五味太郎

2011年11月03日 | 日記
世界的な絵本作家である五味太郎。『きんじょがにげた』や『みんなうんち』など彼の絵本は、多くの子どもたちの心をとらえ、読みつがれている。そんな彼が、どうすれば子どもが本来持っている豊かな才能を伸ばすことができるかを楽しいイラストとともに綴った教育論。ベストセラー『大人問題』から14年。子育てに悩む親たちへの久しぶりのメッセージ。(出版社の紹介文より)

朝、五味さんが小学校に行こうとすると,父親が,「お母さんの作ったお味噌汁を飲みなさい」と言う。「学校に遅れる~!」と五味少年が言うと,「学校とお味噌汁とどちらが大事か?」と聞かれたという。

我が家と同じだ…。ふふふ。


☆学習という言葉が出ましたが、勉強と学習とは,違うのですか。

違います。違います。ぜんぜん違います。「学ぶ」というのは,どう考えたって自動詞です。空海さんが学ぶ。僕が学ぶ。…

あくまで個人の主体性ですね。翻って,今の子どもたちの義務になってしまっている勉強という学び方は,根本がぜんぜん違いますよね。…

「勉強」という言葉自体,「勉強させる」「勉強させられる」というニュアンスなのね。…

今はたぶん、勉強があって学習が無いんだと思います。勉強でいっぱいになっちゃうから、学習できない。…

(「漱石さんと空海さんは違うんだな」より)



この本を読んで、辞書で「勉強」をひいてみた。

「勉強」の意味。

①そうすることに抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事などに身を入れること。
②将来の大成・飛躍のためには一時忍ばなければならない、つらい経験。
③利益を無視して、商品を安く売ること。
(三省堂:新明解国語辞典より)

あんまり子供に「勉強しろっ!」って言えなくなっちゃいました(笑)


これからは、「学習しろ!」で、いきます。

勉強でなく,学ぶとか,習うということが,どんなに楽しいものかということは,50近くなって,やっと分かってきた。


五味太郎さんらしい子育て論、教育論、笑いも随所にあって、あぁ、だから、子どもの心を持った五味さんの絵本は、子供の心をわしづかみにして、大人気なのだと、改めて思わされました。

「さる・るるる」は、一気に6・7時間で出来たとか。自分を楽しんでいる人は、周りのひとを、子供を楽しませるのも上手。

自分のことを好きな人は、他人にも優しいなぁと、つくづく思います。

息子の友だちに「世界で一番好きなの人は、この俺様!」と豪語している子がいて、息子たちは「あいつ、変なこといってるよな~」と言っていましたが、やっぱり、その子は、だれにでも優しいんですよ。



以下、後日談。

息子に、『勉強』の意味の話をしたら、「そういえば…」と、こんな話をしてくれました。

「中国は、非常口を『太平口』って言うんだって。『ここから出れば、太平になる、安心できるから急げっ!』て言う意味だって。社会のN先生が言ってた。」

へぇ~。勉強になった。と同時に、ちゃんと先生の話聴いてるじゃんと、安心。

そうなんだよね~、こういう、脇道にそれた話が面白いんだよね~。記憶に残るんだよねぇ~。

「中国の首都は北京!」なんて覚えてさ、中国を知ったつもりの人多いからねぇ…。

ねっ!五味太郎さん!

『子どものと悪』河合隼雄

2011年11月01日 | 日記
まんびきはしたことないけど

わたしはひとのこころをぬすんだ

ぬすんだこともきづかずに



へやのかぎはかけないけど

わたしはこころにかぎをかける

かぎのありかもわからずに


うそはついてないけど

わたしはほほえんでだまってる

ほんとのきもちをだれにもいわずに

いいこだから わたしはわるいこ

(本文掲載の詩)

「ウソ」に関心が高かった柳田国男氏。ウソには2種類あるという。
「人生を面白くするためのウソ」と「自分の利益を守るための虚偽」と。


昨日、私は夫にウソをつきました。

清水の舞台から飛び降りる気持ちで、\30,000で買った鞄を、「\3,000だった」と、1桁ごまかしました。ごめんね、とうちゃん、今月は、パートの時間を増やさなくては…(^^)ゞ
ウソをつかれるのも辛いけれど、ウソをつく方はもっと辛いのであった…。

でも、あながちウソではないんだよ、とうちゃん、良い物は、10年も20年も使えるんだよ!
だから、1年分に換算すれば、\3,000なんだよ!

そうだ、そうだ、ばれたときに、こう言って、いい訳しようっと。

私も母親にウソを何回ついたことか。子どもの頃ついたウソは、こうして、ウソの上塗りになったり、いい訳名人になったり…。辛いものでしたなぁ。ついたウソは今でも覚えているくらいですからね。

ということは、私は全然成長してないってことですかね。タハハッ!