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子どもの本の会

子どもたちにはありったけのお話をきかせよう。やがて、どんな運命もドッヂボールのように受け止められるように。(茨木のり子)

『都道府県の持ちかた』バカリズム

2011年02月18日 | 日記
全都道府県についてあらゆる角度から見渡せるよう、人口、産業、歴史、おまけのプチ情報、持ちかたまでを網羅。

ちょうど、4年生は都道府県名を社会科で教わったばかり。

こんな都道府県の覚え方もあっていい。

なにしろ、形をしっかり覚えられますからね。

「俺なら、こうやって持つなぁ~!」と、自分で考えたりしていますよ。



私的に一番ウケたのは、鹿児島県。

食パンの袋のクリップになっています。あのプラスチック製の。

鹿児島湾(錦江湾)で袋の口をキュッと絞ります。



巻末には、持ちかたに関する練習問題がついていて、力だめしもできます(笑)



この本が来てからというもの、何を持つにも、

「これを持つとしたら、こう?」

と、言いながら、変わった持ちかたをしてみるのがマイブームの我が家。


『ないもの、あります』クラフト・エヴィング商會:著

2011年02月16日 | 日記
今日は、マラソン大会でした。

11時40分過ぎからのレースでしたので、それまで午前中はゆっくりこの本読んで、ひとりで、ガハハハ笑っていました。

普段よく耳にする以下の物たちが、「実在していたら、こんな感じか?」という図解つきの、おふざけ商品カタログです。

【目録】
堪忍袋の緒    
舌鼓
左うちわ    
相槌
口車
先輩風
地獄耳
一本槍
自分を上げる棚
針千本
思う壺
捕らぬ狸の皮ジャンパー
語り草
鬼に金棒
助け舟
無鉄砲
転ばぬ先の杖
金字塔
目から落ちたうろこ
おかんむり
一筋縄
冥土の土産
大風呂敷


大人向けの、「ドラえもんの道具辞典」みたいなものです。

特におもしろかったのは「無鉄砲」の注意書き。


「なお、<鉄砲>と<無鉄砲>とを同時に所持することは、子供であれ大人であれ、法律で固く禁じられています」


こういう、大人の真面目なおフザケ、大好きです。

対象は、小学校高学年以上でしょうか。息子は「針千本」で大ウケしていましたよ。

巻末エッセイ「とりあえずビール」も笑わせてくれます。

「TORIAEZUBEER」のラベルが貼ってあるビール。

ホントに作って欲しいなぁ…。

『パリのちいさなバレリーナ』MIKA POSA

2011年02月16日 | 日記
【ストーリー】

イリアは、オペラ座で踊ることを夢見る、バレエの大好きな女の子。

今日も、お教室でバレエのレッスン。

ママにシニョンをつくってもらって、さぁ、出発。

夢のオペラ座の前を通って、教室へ。

みんなで着替えて、レッスン、レッスン。

アン ドゥ トロワ、アン ドゥ トロワ……。

可愛いプリマドンナたちが、キラキラ輝いています。

練習風景が数ページありますが、そこは、あえて文字がなく、写真だけで進んでいきます。

その分、バレエに対する子どもたちに真剣さが伝わってきます。





ミサポサさんのその他の写真集も、とてもキュートでおませなパリッ子の日常が垣間見れます。

「パリの子どものはるなつあきふゆ」

「パリの子どもの一週間」



あぁ…、なぜ私はフランス人ではないのか…青い瞳が欲しい…(笑)

まぁ、津軽弁はフランス語のようなものだけどね。


TOYOTAパッソのCM

「わのかでパン、しけるめに、鍋でフォンデュせば、うだでぐめよ~」

「せばだば、やってみる~♪」





『子どもたちの遺言』谷川俊太郎:詩/田淵章三:写真

2011年02月13日 | 日記
昔誰もが子どもだったのですよね。
80歳に近い谷川さんが、子どもの気持ちを瑞々しく謳っています。さすがです。



「生まれたよ」
生まれたよ ぼく
やっとここにやってきた
まだ眼はあいてないけど
まだ耳も聞こえないけど
ぼくは知っている
ここがどんなすばらしいところか

だから邪魔しないでください
ぼくが笑うのを
ぼくが泣くのを
ぼくが誰かを好きになるのを
ぼくが幸せになるのを

いつかぼくが
ここから出ていくときのために
いまからぼくは遺言をする
山はいつまでも高くそびえていてほしい
海はいつまでも深くたたえていてほしい
空はいつまでも青く澄んでいてほしい

そして人はここにやってきた日のことを
忘れずにいてほしい
(「子どもたちの遺言」より)




谷川さんは、歳をとるにつれて、若者の身になって詩を書く方が書きやすくなってきたということです。この詩集は、最初、ご自身の遺言を書くという発想ではじめたらしいのですが、むしろ死からはるかに遠い子供が大人に向かって遺言をする方が、この時代ではずっと切実ではないか…と思って、発想を逆転させたそうです。

「生まれたばかりの赤ん坊に遺言されるような危うい時代に私たちは生きている」と谷川さん。



谷川さんは、鉄腕アトムの作詞者でもあります。

『鉄腕アトム』の作詞者がぼくだということを知らない人は、すごく多いんです。「詩人は忘れ去られているけれども、 歌は巷に流れている」っていう『詩人の魂』というシャンソンがあるんですけど、そういうのが本当は理想です。あるいは、万葉集の「詠み人知らず」とかね。
(「ほぼ日刊イトイ新聞」より)


私は、小さい頃読んだ『マザーグース』、谷川さんが訳していたのを知ったのもつい最近。

そして、さらに衝撃的事実!
「100万回生きたねこ」の著者で、昨年亡くなられた佐野洋子さんと結婚していたという事!

ご存知でした?!


『初雪のふる日』安房直子・作/こみねゆら・絵

2011年02月09日 | 日記
【ストーリー】
秋の終りの寒い日。

女の子は、村の一本道に、石けりの輪が延々と続いているのを見つけました。

「片足、両足、両足、片足…」(ケンケンパーのように)飛んでいくと…。

気がつくと、前にも後ろにも白ウサギが続き、一緒に飛んでいます。

ウサギの列から逃れようとしても、なかなか抜けられません。

女の子はおばあさんから聞いた話を思い出しました。

「初雪の降る日、北の方から白ウサギがやってくる。
 そのウサギの群れに巻き込まれると、世界の果てまでいって帰ってこれなくなる…」

どんどん、どんどん、進みます。山を越え、湖を過ぎ、たくさん街を過ぎ…

「このままでは、おばあさんのいったとおり、世界のはてまで連れていかれて、小さな雪のかけらされてしまう…」

やっとのことで思い出した、おばあさんのおまじないのことば。

女の子はどうやって、切り抜けるのでしょう…









安房直子さん、情景も主人公の心情表現がとても細やかで美しいなぁ…といつも思います。宮沢賢治の世界にどこか似ている気がします。今回の主人公のように、一度読み始めたら、惹きこまれて、なかなかこちらの世界に帰ってこられませんよ、ひっひっひ(笑)

『さんしょっこ』
『花豆の煮えるまで―小夜の物語』

などがお薦めです。

安房直子全集が欲しい、今日この頃。

『トムテ』リードベリ・作/ウィーベリ・絵

2011年02月09日 | 日記
【ストーリー】

しんしんと冷える真冬の夜空に、星が冷たくまたたいている。

森に囲まれた農場は、すべてが眠りについている。

目を覚ましているのは、小人のトムテだけ。

トムテは、長い歳月、この農場の夜番をしている。

牛、馬、羊、鶏、飼い犬のカーロ…

夢の世界をまどろむ農場の家畜たちを順に見回ったあと、母屋の主人夫婦、子供たちの部屋へも。

何代も何代もこの一族を見守り続けてきたトムテ。

彼はいつも疑問に思う。

ひとは、どこからくるのだろう。どこへいくのだろう。

ときは、どこへ流れていくのだろう…。

これまでもこれからも、彼は問い続けていく…。

白い長いひげをなでながら、哲学者のように。









雪の降る夜、子供たちに、ゆっくり、静かに、読んであげたくなる1冊。

家畜たちの静かな息づかいが伝わってきます。

北欧では、床下や屋根裏に小人が住んでいて、何百年もの間生き続け、その家の人々が幸せになるように守ってくれていると、いわれています。

この絵本は、19世紀の詩人リードベリの詩がもとになっています。今でもスウェーデンの人々に愛され、大晦日の夜になるとラジオなどで朗読されているそうです。(あとがきより)


『まゆとおに』富安陽子・文/降矢なな・絵

2011年02月01日 | 日記
【ストーリー】

北のお山のてっぺんの三本杉の下に住んでいる、のっぽのやまんばと、その娘、まゆ。

ある日、まゆは、雑木林の奥で、おなかを空かせた赤鬼に遭遇。

鬼は、まゆを大鍋で煮て食べてやろうと考えました。

何も知らず鬼の岩屋まで誘われるままついてきた、まゆ。

自分を煮て食べる準備とも知らず、薪の山を作ったり、かまどの石を積んだり、手伝います。

さすが、やまんばの娘。

豪快で力持ちのまゆを見て、赤鬼はびっくり。

いよいよ沸いた湯の中に、まゆを入れようとしますが…。

まゆはお母さんの言いつけどおり、礼儀正しく…(笑)






子供たちは、無邪気なまゆとまぬけな鬼との受け答えに、クスクス…

私たち大人といえば、

「まゆのお母さんのように、どっしり構えた肝っ玉母さんになりたいものだねぇ…」



シリーズになっているそうで、この機会に、他の作品も読みたい。

「まゆとおおきなケーキ」

「まゆとりゅう」

「まゆとうりんこ」

「まゆとブカブカブー」