お届けしたお話は、この3つ。
①『これはおひさま』谷川俊太郎:文/大橋歩:絵
ことば遊びの絵本。積み重ね歌。
「これは おひさま」
「これは おひさまの したの むぎばたけ」
「これは おひさまの したの むぎばたけで とれた こむぎ」
…と、続いていきます。
読み始めたときの子供たちの反応は「あっ!『のみのぴこ』みたい!」でした。
谷川俊太郎さんで有名な「これはのみのぴこ」の別バージョンといえます。
「これは、お日さまの下の小麦畑で採れた小麦を粉にした小麦粉を捏ねて焼いたパンを食べるあっちゃんのお腹の中に飲み込まれたミルクを出した牝牛のいる牧場の上のお日さま」
最後は、また「おひさま」に戻る。実は、太陽エネルギーを始点とした物質循環の流れが秘められている深い内容なのです(なんてね)。単純に楽しめる絵本でございます。
子どもたちから、「今、『なか』が抜けたっ!」と指摘を受けました。さすが!よく聴いてますね(笑)
大橋歩さんは、大好きなイラストレーターのひとり。暮らしぶりやファッションセンスに憧れて、イラストいっぱいのエッセイ本をよく読んだものです。この絵本を見つけたのは、かれこれ10年以上前、実家の近所のパン屋さんで。「谷川俊太郎×大橋歩!貴重だわ…」ということで、Amazonで中古品を手に入れましたが、いまや高値になってしまって…4000円~5000円台。よかった安いときで。この絵本が、こどものとも年少版として発行されたのは、もう30年前。当時定価220円なり。
ファッション誌に載っていた大橋歩さんや西村玲子さんのイラストが大好きで、よく切り抜いたりしてました。あ、今も好きです、もちろん。
②「にんげんごっこ」木村裕一:文/長新太:絵
人間のバスが走るようになったある森でのお話。森の動物たちは、人間が住む街の様子や暮らしに興味津々。そこへ、人間と暮らしたことのあるノラネコの「のら」がやってきて、得意げに人間について話し始めます。聴くだけじゃわからんだろ?ということで、皆で人間の暮らしを実際に体験しようと、「にんげんごっこ」を提案。のらが仕切って、動物たちを人間界のいろんなものに見立てていくのです。シマウマは横断歩道の役、キリンは踏み切りの遮断機、アリクイは掃除機に、そして、人間生活に欠かせないトイレの役をさせられたカバなどなど…。
さてさて、動物たちが人間の生活について抱いた感想というと…。
中でも、学校の教材、地図にされてしまった牛には、子供たちも大爆笑でした。
「あらしのよるに」で有名な木村裕一さん(キム兄ではありません)の、楽しい動物のドタバタ話は、いつも子どもたちに大ウケです。「ゆらゆらばしのうえで」「どうする、どうする、あなのなか」もお薦めです。
③「かかしのペーター」バーナデット・ワッツ:作・絵
広大な小麦畑に立っている案山子のペーター。農場の子供たちはペーターが大好き。子どもたちはペーターの周りで遊び、マフラーを巻いたり手袋をしてくれます。しかし、刈り入れが済んだ小麦畑に取り残されるペーター。風雪にさらされ、倒れてしまっても、それでも、思うのは大好きな子どもたちの事。立ち寄る動物たちに「子どもたちは元気にしているかい?」と尋ねるのです。季節がめぐり春がきて、子どもたちはペーターを見つけ、野菜畑へ連れて行きます。また一緒にいられると、ペーターは嬉しそう。農家の家族の一員として招かれたよう。望んでいたように、これからはずっとペーターは子どもたちと一緒にいられるはず。
案山子と農家の子供たち、そして動物たちとの、暖かい心の繋がりのお話。
案山子にも心がある。こうした汎心論的(あらゆるものが心的な性質を持つ)な感情は、子供たちは大概持っているもので、大人になるにつれて薄れていく。物を物質としか見れなくなってきてしまう…、どこか寂しいきもしますな。
倒れてしまった可哀そうな案山子が、これからいったいどうなってしまうのか…と、心配そうに聴いていた子どもたちも、最後は幸せな案山子を見れて、ホッと安堵した様子でした。
バーナデット・ワッツが、巡る季節を優しいタッチで描いていて、主人公案山子のペーターの表情も愛らしく、ストーリーにマッチしていて、とても素敵な絵本です。ぜひ、寒い夜に、心温まるお話として、どうぞ~。
バーナデット・ワッツは、グリム童話、アンデルセン童話、イソップ童話の絵本のイラストを多く手掛けています。
今日、W先生に「ブログ読んでますよ~」とお声をかけて頂きまして、恐縮至極…(汗っ)。
「いかん、いかん、最近は、ほとんと私物化してしまっており、気まぐれに気になった本について書いておりましたが、メインの本の会の活動であるおはなし会を載せなくては…」と、さっそく記事にしてみました。そうです、文責はすべて、私(S)にあります、どうぞ、ご容赦を~。
来月、機材を拝借します、よろしくお願いいたします。諸先生方には、いつも本の会の活動への温かいご理解とご協力を頂きまして感謝申し上げます。ありがとうございます。
①『これはおひさま』谷川俊太郎:文/大橋歩:絵
ことば遊びの絵本。積み重ね歌。
「これは おひさま」
「これは おひさまの したの むぎばたけ」
「これは おひさまの したの むぎばたけで とれた こむぎ」
…と、続いていきます。
読み始めたときの子供たちの反応は「あっ!『のみのぴこ』みたい!」でした。
谷川俊太郎さんで有名な「これはのみのぴこ」の別バージョンといえます。
「これは、お日さまの下の小麦畑で採れた小麦を粉にした小麦粉を捏ねて焼いたパンを食べるあっちゃんのお腹の中に飲み込まれたミルクを出した牝牛のいる牧場の上のお日さま」
最後は、また「おひさま」に戻る。実は、太陽エネルギーを始点とした物質循環の流れが秘められている深い内容なのです(なんてね)。単純に楽しめる絵本でございます。
子どもたちから、「今、『なか』が抜けたっ!」と指摘を受けました。さすが!よく聴いてますね(笑)
大橋歩さんは、大好きなイラストレーターのひとり。暮らしぶりやファッションセンスに憧れて、イラストいっぱいのエッセイ本をよく読んだものです。この絵本を見つけたのは、かれこれ10年以上前、実家の近所のパン屋さんで。「谷川俊太郎×大橋歩!貴重だわ…」ということで、Amazonで中古品を手に入れましたが、いまや高値になってしまって…4000円~5000円台。よかった安いときで。この絵本が、こどものとも年少版として発行されたのは、もう30年前。当時定価220円なり。
ファッション誌に載っていた大橋歩さんや西村玲子さんのイラストが大好きで、よく切り抜いたりしてました。あ、今も好きです、もちろん。
②「にんげんごっこ」木村裕一:文/長新太:絵
人間のバスが走るようになったある森でのお話。森の動物たちは、人間が住む街の様子や暮らしに興味津々。そこへ、人間と暮らしたことのあるノラネコの「のら」がやってきて、得意げに人間について話し始めます。聴くだけじゃわからんだろ?ということで、皆で人間の暮らしを実際に体験しようと、「にんげんごっこ」を提案。のらが仕切って、動物たちを人間界のいろんなものに見立てていくのです。シマウマは横断歩道の役、キリンは踏み切りの遮断機、アリクイは掃除機に、そして、人間生活に欠かせないトイレの役をさせられたカバなどなど…。
さてさて、動物たちが人間の生活について抱いた感想というと…。
中でも、学校の教材、地図にされてしまった牛には、子供たちも大爆笑でした。
「あらしのよるに」で有名な木村裕一さん(キム兄ではありません)の、楽しい動物のドタバタ話は、いつも子どもたちに大ウケです。「ゆらゆらばしのうえで」「どうする、どうする、あなのなか」もお薦めです。
③「かかしのペーター」バーナデット・ワッツ:作・絵
広大な小麦畑に立っている案山子のペーター。農場の子供たちはペーターが大好き。子どもたちはペーターの周りで遊び、マフラーを巻いたり手袋をしてくれます。しかし、刈り入れが済んだ小麦畑に取り残されるペーター。風雪にさらされ、倒れてしまっても、それでも、思うのは大好きな子どもたちの事。立ち寄る動物たちに「子どもたちは元気にしているかい?」と尋ねるのです。季節がめぐり春がきて、子どもたちはペーターを見つけ、野菜畑へ連れて行きます。また一緒にいられると、ペーターは嬉しそう。農家の家族の一員として招かれたよう。望んでいたように、これからはずっとペーターは子どもたちと一緒にいられるはず。
案山子と農家の子供たち、そして動物たちとの、暖かい心の繋がりのお話。
案山子にも心がある。こうした汎心論的(あらゆるものが心的な性質を持つ)な感情は、子供たちは大概持っているもので、大人になるにつれて薄れていく。物を物質としか見れなくなってきてしまう…、どこか寂しいきもしますな。
倒れてしまった可哀そうな案山子が、これからいったいどうなってしまうのか…と、心配そうに聴いていた子どもたちも、最後は幸せな案山子を見れて、ホッと安堵した様子でした。
バーナデット・ワッツが、巡る季節を優しいタッチで描いていて、主人公案山子のペーターの表情も愛らしく、ストーリーにマッチしていて、とても素敵な絵本です。ぜひ、寒い夜に、心温まるお話として、どうぞ~。
バーナデット・ワッツは、グリム童話、アンデルセン童話、イソップ童話の絵本のイラストを多く手掛けています。
今日、W先生に「ブログ読んでますよ~」とお声をかけて頂きまして、恐縮至極…(汗っ)。
「いかん、いかん、最近は、ほとんと私物化してしまっており、気まぐれに気になった本について書いておりましたが、メインの本の会の活動であるおはなし会を載せなくては…」と、さっそく記事にしてみました。そうです、文責はすべて、私(S)にあります、どうぞ、ご容赦を~。
来月、機材を拝借します、よろしくお願いいたします。諸先生方には、いつも本の会の活動への温かいご理解とご協力を頂きまして感謝申し上げます。ありがとうございます。