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子どもの本の会

子どもたちにはありったけのお話をきかせよう。やがて、どんな運命もドッヂボールのように受け止められるように。(茨木のり子)

『PRESENT-世界で1番大切なことの見つけ方-』坂之上洋子(著)

2012年12月25日 | 日記
本来は女子向け?なのかもしれませんが,私が日々子供に話してきたことが,詩にギュッと詰まっている気がして…。

ガミガミの私の言葉より,優しい詩が,子供の心に響いてくれそう。


「心のおきかた」

ものを盗まれたとき
傷つけられたとき

されたことよりも
そこまでしなくてはならなかった
その人の生きてきた過程の不幸を思う

ひどいことをしてしまったその人の
これからの人生が今より辛くなりませんようにって

透明な気持ちで祈ろう

(本文より)



透明な心,澄んだ心でいるのは大人でも難しい。

★2012年度★2学期末おはなし会-6年生-

2012年12月23日 | 日記
【6年生】
『しあわせ(あなたへ)』
レイフ・クリスチャンソン(文),ディック・ステンベリ(絵),二文字理明(訳)/岩崎書店


しあわせってなに
夏の太陽 それとも ふりつづいた 雨のあとの太陽だろうか

しあわせってなに 
勝つこと それとも ベストをつくすことだろうか

しあわせってなに
つぎつぎと成功をおさめること それとも できないと あきらめていたことを やりとげることだろうか

しあわせってなに
ほしいものを すべて手に入れること それとも ほしいものを さがし求めることだろうか

しあわせってなに
王様のように おもいのままにできることだろうか それとも たいせつだと思ったら 勇気をだしてやってみることだろうか

しあわせってなに
人気者になること それとも ひとりぼっちで悲しいとき だれかが気付いて 心配してくれることだろうか

しあわせってなに
なにかを やりとげること それとも なにかに取りくみはじめることだろうか

しあわせってなに
自信をもつこと 自分をたいせつにすること

そして 自分とおなじくらい ほかの人も たいせつにできること

(全文掲載)


スウェーデンでロングセラーを続け、日本でも話題の小さな絵本シリーズのひとつ。
詩のような文とさわやかな絵がとても魅力的です。

シーンと聴いていた6年生。

今自分は幸せですか?
自分にとっての幸せとはなんですか?
6年生,この冬休み,静かに,考えて欲しいことがいっぱいです。



『でっかいでっかいモヤモヤ袋』
ヴァージニア・アイアンサイド(文),フランク・ロジャース(絵),左近リベカ(訳)/草炎社


ジェニーはいつも幸せでした。
ところが、心がだんだんモヤモヤしてきて、色々なことがすっきりしなくなってきました。
そして、ある日起きたら、でっかいでっかい、モヤモヤ袋があったのです。
それは、どこにもついてきて、ひっついて離れません。
何とかしようとがんばっても、全く歯が立ちません。

ジェニーは,お兄さんや両親や学校の先生に相談しようとしますが,
うすうす,なんと言われるか分かってしまい,あてにならないと諦めて思いとどまります。
自分なりに解決しようとしますが…。

そんなとき,となりの優しいおばあさんが手伝ってくれます。
「モヤモヤにっとて,みられるのが一番いやなの。ひとつひとつ,ゆっくり出してごらん]

おばあさんは,モヤモヤのグループ分けをし,ひとつひとつ,取りだして解決してくれます。


あけてみると,モヤモヤは,なんてちっぽけ。
どうにもならないものはおばあちゃんが引き受けてくれた。
他の人のモヤモヤもあったから,それはその人の返した。
あって当たり前の,大人も子供のも先生も,誰でも持ってるモヤモヤもあった。

最後は,モヤモヤ袋は空っぽに。
えいっと,袋を投げ飛ばして,すっきりです。



人に言えない不安や不満、心配、疑いを抱えた女の子が主人公の絵本。
身の上相談の回答者としても活躍している作者ならでは、そんな年頃の子供たちの不安の数々をモヤモヤ袋に表現した秀作です。

大人になると,あんなことでなぜ悩んでたんだろ…と分かる日がくるのに,今,渦中にいる子供たちには,まだまだ,分からない。自分も経験がある。

だから,親として,もどかしい。

でも,大丈夫だよ!みんなそうだったのよ!
モヤモヤ袋は,大人だって持ってるんだから…。あんなこと,こんなこと…。
そんなとき相談するのは,やっぱり,経験者の年長の方だったり,尊敬できる友人だったり…。
お酒でクダ巻いて発散したり…(おっと失礼

尊敬できる大人,先輩,友達,いますか?

親子でぜひ読んでみてはいかがでしょうか?


『ピンクのれいぞうこ』
ティム・イーガン(作),まえざわあきえ(訳)/ひさかたチャイルド


ネズミのドズワースは,いつもボーっとしたり,テレビを観て毎日を過ごしていました。
ある日,がらくた置き場でみつけたピンクの不思議な冷蔵庫。
「絵をかいてみよう」とメッセージが張ってあります。ドアを開けると、絵具とスケッチブックが。
最初は自分のお店で売ろうとしましたが,自分で絵を描いてみることに。

次の日は本が、その次の日はトランペットが…、毎日違うものが入っているピンクの冷蔵庫。

ドズワースは,そうこうするうちに,いろいろとやってみることが楽しくなってきました。

そんなある日、冷蔵庫を開けると中はからっぽで…。

ドズワースは途方にくれ,また元の生活に戻るかと思いきや…。
自分の世界を広げるために,これまで冷蔵庫に入っていたものをいっさいがっさい積み込んで,未知の世界に自転車をこぎ始めるのでした。

旅立つ前に立ち寄ったがらくた置き場。おんぼろだったピンクの冷蔵庫が,ドズワースには輝いてみえました。



新しいことにチャレンジしてみたら、毎日がどんどん楽しくなったネズミのおはなし。
6年生にはどんな風に捉えられたでしょうねぇ?このお話。

挑戦しないと失敗もしない。
「そんなこと,つまんねぇよ…」「一生懸命やる=ダサイ」と言って,何も行動しない。好きなことばかり,気に入ったことばかりやって,それ以外は気が乗らないからと,いい加減な態度,挑戦するチャンスを与えてくれる大人や先生に対して失礼な態度で臨む風潮がみられます。
本当は子供時代って,損得なしでいろんなことに無謀に挑戦できる時期でもあるのですがね。未知の分野を覗いてみる,敢えて苦手なことに挑戦してみる試してみる,そんな勇気を持って欲しい。

成功する事よりも失敗した事から学ぶことは多いのですよね…。

自分の子供が「失敗する」のを過剰に恐れる親もまた多し。


私は失敗したことがない。うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ。
I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t work

私たちの最大の弱点は諦めることにある。
成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ。
Our greatest weakness lies in giving up.
The most certain way to succeed is to try just one more time

(トーマス・エジソン Thomas A. Edison )


『おおはくちょうのそら』
手島圭三郎(作)/リブリオ出版


北の国へ帰らなければならないオオハクチョウの家族。
1羽,病気の子どもがいます。その子を置いて旅立つ家族。
悲しい決断。
ところが,家族は舞い戻って来て,その子の最後を看取ります。
再び北の空へ向かう家族。昼夜を問わず飛び続け,北の国へ着くと…。
空には,逝ってしまった子ハクチョウが…。


手島圭三郎(北海道在住)さんの版画による素晴らしい芸術作品ともいえる北の動物シリーズのひとつ。
1988年、ニューヨークタイムズ紙選、世界の絵本ベストテンに選出された名作です。
その他にも「しまふくろうのみずうみ」「ひぐまのあき」「きたきつねのゆめ」など,ぜひ手にとって読んでみて欲しいと思います。

厳しい自然の中で逞しく生きている動物の生活をありのまま紹介しつつ,家族の愛,親子の愛をも匠に,その素晴らしい版画技術で表現されています。

余談ですが…,私の姉が北海道江別市に住んでおり,地元の本屋さんに勤めていますが,手島圭三郎さんご本人が,絵具を買いにいつもやってきては,ほとんどの絵具を買い占めて困らせている…とか。羨ましい限り。私もぜひお会いしてみたい



『めがねやとどろぼう』
桂 文我(作),東 菜奈 (絵) /童心社


こちらは,5年生にも読み聞かせした紙芝居です。
ストーリーはこちらからどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/ehonnokai/e/e4d0a3ff900ca380484d576595ee9ece

メッセージ性の強いおはなしが続いたので,最後は上方落語の紙芝居で「クスッ!」と笑ってもらいました。まだまだあどけない笑顔。その笑顔がたくさん見たいのですよ,私たちは。



最後の冬休み,有意義にお過ごしください。
3学期も,旅立ちに向け,はなむけになるようなお話をお届けしたいと思います。

メリークリスマス


★2012年度★2学期末のおはなし会-1・2年生-

2012年12月23日 | 日記
【1年生】
①『へんしんトンネル』 あきやまただし(作)/金の星社

言葉遊びの絵本。

あるところに,不思議なへんしんトンネルがありました。
かっぱがやってきて,トンネルを通ると…
「かっぱかっぱかっぱかっぱかっ…」
ぱかっ!ぱかっ!と,馬になってしまいます。


という具合に,いろんなものが変身~!
今回は,絵本の絵を取り出し,大きなトンネルを作って小道具駆使して,変身前後を動きをつけて楽しく表現しました。

②『ゆきのともだち』 イアン・ホワイブロウ(作),ディファニー・ビーク(絵),木坂涼(訳)/理論社

本を読むのが大好きなこぶたのピッグは,ベッドのまわりに,どんぐりと本がたくさんあれば幸せ。
ある日、ピッグは、本の中に3つの言葉をみつけました。
「ねがい」
「かわること」
「ともだち」
くりかえし、くりかえしつぶやいていると、「ぼくのねがいはかわること、ともだちいっぱいつくること」とひとつに思うようになりました。
外の世界に出たこぶたのピッグは、雪だるまに誘われ、ペンギンに出会います。そして、「いっしょ」という言葉にうきうきしてきて、「いっしょ」とつぶやくと楽しくなった3人は、森のはずれに広場を作ったのです。

その広場は,誰でも本を読んだり、遊んだり、新しい友達をつくれる楽しい広場。


子どもたちには,たくさん良い本に出会って,大切な言葉にたくさん出会って欲しいものです。


③『あおくんときいろちゃん』 レオ・レオーニ(作),藤田圭雄(訳)/至光社

あおくんの一番の仲良しはきいろちゃん。
ある日あおちゃんのママは、あおちゃんにお留守番を頼んでお買い物に。
ところがあおちゃんはきいろちゃんと遊びたくて外へ。でも,きいろちゃんはどこをさがしてもいません。
やっと出会ったきいろちゃんとあおくんは,嬉しくてくっつき・・・みどりちゃんになってしまいます。

遊びつかれた帰宅した二人,それぞれパパ,ママに「うちのこじゃない」と言われてしまいます。
あおくんときいろちゃんは悲しくて,泣いて、泣いて、ふたりは全部涙になってしまいます。
そしてももとのあおくんときいろちゃんに戻り,パパやママはあおくんが帰ってきて大喜び。
パパとママはなぜみどりちゃんになったかを子どもを抱っこして理解しました。


色の組み合わせの不思議に出あう本。いろんな色(個性)があってもいいじゃない。ときどき混じり合っていいじゃない。…という気持ちにさせてくれます。

レオーニが孫のために作ったことで有名な絵本。素朴なちぎり絵の絵本ですが,長い間世界中の子どもたちに愛されています。



④『もちづきくん』 中川ひろたか(文),長野ヒデ子(絵)/ひさかたチャイルド

もちづきくんは、お餅つきやさん。助手はネコちゃん。
なかなか見られなくなった,臼と杵でつくお餅つき。
この手順をコミカルに紹介しています。
「ぺったん,ぺったん」
「こねこねこ」
の掛け合いが可愛らしい。


お餅がつきあがって、伸び~るお餅が,ワイドページになるしかけで子どもたちもお喜び。
大きな鏡餅に驚いていました。

皆さんもたくさんお餅を食べて,よいお年を~。


【2年生】
①~②までは1年生と同じプログラムです。

③『ゆめみこぞう』 若林一郎(文),藤田勝治(絵)/童心社

金持ちのだんなが小僧さんたちに初夢の話をさせようとしましたが,チビの小僧さんだけは,「おいらの夢はおいらのもの!」と、誰にも話さない。とうとう殿さまの怒りも買い,海に流されてしまいます。

小僧が流された先は,大勢の鬼たちがすむ鬼が島。
鬼たちにも初夢を話すように迫りますが,「宝物を見せてくれたら話す!」と言って、まんまと鬼の3つの宝物を手に入れ、逃げ出します。

3つの宝物を使って,見事に幸せを手に入れる小僧さん。


最後に,やっとどんな初夢をみたのか…,わかります。子供たちも「あぁ…そうだったのかぁ」とニンマリ。いいお顔になりました。


④『マーシャと白い鳥』 ミハイル・ブラートフ(文),出久根育(文,絵)/偕成社

マーシャの両親が「弟のワーニャの面倒をみてね」と言い残し、町に買いものに出かけました。
なのに、マーシャは、弟を放っておいて、お友達の家に遊びに行ってしまいます。
その間、ワーニャは白い鳥たちに、森の奥へと連れ去られてしまいました。

マーシャは、弟を助けに森へと入っていきます。
道中、ペチカ、りんごの木、ミルクの川が、マーシャに行く手を教えてくれますが、それと引き換えに、マーシャは、それぞれで頼まれたお願いをそつなくこなします。

やっと見つけたワーニャは、ババヤガー(北欧の鬼婆)の家にいました。
マーシャはワーニャを抱え、一目散に逃げますが、逃がすものかとババヤガー。
白い鳥たちがどこまでも追いかけてきます。
さぁ、マーシャとワーニャは逃げ切れるでしょうか?

彼女たちを助けてくれるのは…



お姉さんとして,弟を必死に抱えて逃げるマーシャ。
自分のせいで弟がさらわれてしまったのですからね,最後まで自分で解決しないと。

何も知らないおとうさん,おかあさんがお土産を手渡します。

「いい子にしてた?」
「うん,いい子にしてたよ」

な~んて,よくある会話をしたのかもね。
知らぬがホトケ。


これにて,2012年最後のおはなし会が終了しました。
お昼休みのおはなし会(合計8回)含め,1・2年生は,よく聞きに来てくれました。
ありがとうございました。
また来年も元気にお会いしましょう。
楽しいおはなしを用意して,待っています。

★2012年度★2学期末のおはなし会-5年生-

2012年12月20日 | 日記
お届けしたお話は,以下の3作品。

①『1つぶのおこめ-さんすうのむかしばなし-』デミ(作)/光村教育図書
②『めがねやとどろぼう』桂 文我(作),東 菜奈 (絵) /童心社
③『ピーボディ先生のりんご』マドンナ(文),ローレン・ロング(絵),村山由佳(訳)/集英社


『1つぶのおこめ-さんすうのむかしばなし-』

【ストーリー】
強欲な王様が、村人の年貢米を一人占め。
飢饉が来ても、村人には配給してくれません。

ある日、村娘ラーニが、蔵から運び出したときに落ちたお米を、王様に届けました。
「なんでもほうびをとらせるぞ!」と、王様。
娘は、「それでは、お米をひと粒下さい」と言いだします。

今日は、1つぶ。
明日は、その倍の2つぶ。
あさっては、その2倍の4つぶ。
その次の日は、8つぶ…
というふうに、お米をもらいに行くことに。

さて、そうして、続けていくと、30日目には…



2の30乗ですよね。ふふふ

大きな数を習ったあとの中・高学年向けの絵本ではありますが、増えていくお米を分かりやすくダイナミックにイラストで見せてくれますので、大きな数がわからなくても、量的にだいたいのお米の数をとらえられますから、低学年でも大丈夫。

巻末には、実際、最終的に何粒になったのか、数字でも表記してあります。


どんどん米粒が多くなっていくごとに,子どもたちの「うへぇ~」という声が。
ちょうど,総合学習でお米を収穫し調理した後ということで,とてもタイムリーなお話となりました。

『めがねやとどろぼう』


【ストーリー】
新米のどろぼうと親方。
どこの家に泥棒に入ろうかと相談中。

この街で一番金持ちなのは?との親方の問いかけに,新米泥棒は,トンチンカンな答えばかり。
ようやく,めがね屋に泥棒に入ることに。

ところが,このめがね屋の丁稚の小僧は,泥棒たちのこそこそ話を聞いていて,メガネ屋の品物を上手く利用して,トンチを働かせ,泥棒を負かしてしまいます。



上方落語を楽しい紙芝居でお届けしました。
流暢な関西弁(読み手は関東出身)に,子どもたちが要所要所でウケてくれました。
期待通りのリアクションに,安心しました。
ときどき,笑いのつぼに若干の世代のズレがあったりします。それがまた新鮮な驚きでもありますが


『ピーボディ先生のりんご』


【ストーリー】
地元のリトルリーグのコーチ、ピーボディ先生は、小学校の歴史の先生。
子供たちの信頼も厚い。ところが、ある土曜日、尊敬するピーボディ先生が、
通りの八百屋のリンゴをお金も払わず、カバンに入れているところを、
教え子のトミーが目撃。そのことを友達に話します。
 
次の土曜日、八百屋を見張っていた子供たち。その目の前で、先生がリンゴを
また店のヒトに黙って、失敬しているのを目撃しました。
噂は親たち、近所中、町中に広がります。

いつしか、リトルリーグの練習には誰も来なくなりました。
ひとりビリー少年が現れ「みんなあなたのことを泥棒と思っているんだ」と話します。

先生は、ビリーを八百屋に連れていきます。
そこで、八百屋のご主人から聞かされた真相は…。

その後、ピーボディ先生は、野球場に羽毛の枕を持ってきて、ハサミでその枕を切るように言います。枕から出た何千枚もの羽毛が、風に流され待っていきます。

先生は言います。
「あの羽毛を全部拾っておいで。あの羽根の一枚一枚がこの町の人々だ。君の流した噂はもうなしにすることはできないんだよ」
そして、
「そんなにあわてて人を判断してはいけないこと、そして、自分の口から出る言葉に宿る、ものすごく大きな力のことを考えてくれ」と。


 あとがきに、マドンナは【すべての先生に捧ぐ】として、
「言葉の持つ力と、そして、他人を傷つけることのないよう注意深く言葉を選ぶにはどうすればよいか、が主題です」と記しています。

先生だけではありません、子供と接する大人みんなが、自分から発せられる言葉の力について、考え直さなければならない…と思います。


聖書にもあります。私の大好きな一節。
「悪い言葉をいっさい口にしてはいけません。ただ,聞く人に恵みが与えられるように,その人を造り上げるのに役立つ言葉を,必要に応じて語りなさい」

(「エフェソの信徒への手紙」4章29節)

聖書にも,育児のヒントがたくさん記されています。


以上,今回のおはなし会,さすが5年生ということもあって,みんな集中してよく聞いてくれました。
来学期も楽しいお話をお届けしたいと思います。

よいクリスマスと新年をお迎えください

★2012年度★第8回お昼休みのおはなし会

2012年12月07日 | 日記
お届けしたのは,以下の3冊。

「ウラパン・オコサ」谷川晃一/童心社

1と2だけで数を数える,楽しい数遊びの絵本。

さるが1匹で…「ウラパン」
バナナが2本で…「オコサ」
シマウマが3匹で…「オコサ・ウラパン」

次々と対象の数が増えていき…,子供たちは,頭をフル回転。
「オコサ・オコサ・オコサ・オコサ…ウラパン!」
元気に答えてくれました。


「パンケーキをたべるサイなんていない?」アンナ ケンプ(文)、サラ オギルヴィー(絵)/BL出版

「魔女の宅急便」でおなじみの角野栄子さん翻訳の絵本。子供の心を上手く表現してくれています。

まずは冒頭の場面。
「ママもパパも忙しくて,子供の話を聞いてくれないことあるよね…」
で始まると,子供たちほぼ全員が,

『うん,うん!』
と大きくうなずいていました。ツカミはOK!
もうあとは,子供たちはもう主人公になってグイグイお話にひきつけられいきます(笑)。

両親とも忙しくて,話を聴いてくれないディジーのもとに,紫色のサイが突然現れ,一緒に過ごすことに。
でも,パパとママは,全然サイの話を聴いてくれません。
サイがいる事にも気付かないパパとママ。
でも,ある朝,パンケーキがなくなってからは…。
「紫色のパンケーキを食べるサイなんていないわよ」とパパとママ。
そこで,本物のサイを見に家族で動物園に行くことに。
なんと!サイが行方不明であることが判明。

家族でサイを本当の家族のもとへかえしてあげる計画を立てます。
それからというもの,ディジーにもパパとママにも変化が。
パパとママはディジーの話を聴いてくれるようになるのですが…。

最後のオチに,子供たち全員が,ドッと大笑い。

皆で,オチが分かって共感できる一瞬が,集団での読み聞かせの醍醐味。
「やった~っ!」「爽快っ!」な,良い笑顔になる瞬間がたまりませんね。

「こびとのくつや」グリム(著), バーナデット・ワッツ (絵)/西村書店

グリム童話の中でも有名なおはなしのひとつ。
いろんなグリム童話の絵本が出ていますが(アニメ調のものも…),以前もご紹介しましたが,このバーナデット ワッツさんのグリム絵本シリーズがお薦めです。

この「こびとのくつや」さんに登場する小人さんはほんとに裸んぼなんですよ。
くつやさんとおかみさんがこっそり作業部屋をのぞくシーンなどは,読み聞かせの声のトーンも押えて読みますが,子供たちもシーンと聴き入っていました。
見開きいっぱい情景を描いているページもあり,ゆっくりページをめくって,絵の素晴らしさも見てほしいななんて…。

素話ももちろんいいですが,絵本でぜひ読んであげて欲しい,秀作もたくさんあります。

では,2学期はこれにて終了。
また3学期にお会いしましょうね~