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子どもの本の会

子どもたちにはありったけのお話をきかせよう。やがて、どんな運命もドッヂボールのように受け止められるように。(茨木のり子)

10月の定例会日程変更になりました

2012年09月22日 | 日記
10月の定例会は,10月25日(木)10:30~(旧生徒寮西談話室に於いて)に変更になりました。

再変更,申し訳ございません。

お昼休みのおはなし会(初等読書室に於いて)も同日13:05~より行います。


ご興味のある方は,事前に代表までご連絡をお願い致します。

『たまごを持つように』まはら三桃

2012年09月20日 | 日記
【内容紹介】
たまごのように不器用な中学弓道部男女3人。

自信が持てず臆病で不器用な初心者、早弥。

ターゲットパニックに陥った天才肌、実良。

黒人の父をもち武士道を愛する少年、春。

たまごを持つように弓を握り、手探りで心を通わせていく、中学弓道部の男女三人。こわれやすい心が、ぶつかりあう。




仕事柄,過去の高校入試問題を探していたら,この作品が出題されており,続きが読みたくなって図書館でさっそく借りてみた。



部活。

中学・高校時代,部活動にどのくらい情熱を傾けるか,その温度差で部員同士省衝突した経験は,誰にでもあるのではないでしょうか?

真面目に練習も休まずこなして,情熱は人一倍あっても,上達しない者。

不真面目で練習もサボり気味なのに,天性の技術やセンスをもっていて好成績をあげる者。

はたして,顧問や監督は,いったい,どちらを試合に出すのか…


「先生!どうして,○○さんはレギュラーになんですか?納得いきません!」

と,メンバー選抜でもめたり…,


「あたし,部活辞める…」と突然言い出す部員がいたり…。



先輩後輩の上下関係。

部員同士の恋愛。


青春だったなぁ…。(シミジミ)






まはら三桃さんの他の著書,同じく中学・高校生主人公の青春小説。(←もっか読書中)

現役中高生,特に女子には,ぜひ読んでみて欲しいなぁと思います。

『鉄のしぶきがはねる』…工業高校機械科唯一の女子が主人公。
『鷹のように帆をあげて』…鷹匠をめざす女子中学生が主人公。

私は読書感想文が苦手…。

10月の定例会の日程が変更になりました!

2012年09月19日 | 日記

以下のように変更になりました。


10月17日(水) 旧生徒寮西談話室にて

 10:30~12:30 定例会:持ち寄った絵本や童話の紹介とおはなし会用絵本の選定
             子育てトークなど

 13:05~13:20 お昼休みのおはなし会(初等読書室)

お待ちしておりま~す。

★2012年度★第5回お昼休みのおはなし会

2012年09月13日 | 日記
今回お届けしたおはなしは,この2冊。

①『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』
  ジョン・バーニンガム:作/谷川俊太郎:訳/あかね書房

②『じごくのそうべえ』田島征彦:作/童心社


『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』

いつも学校に遅刻ばかりしている男の子。

その名も,「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」長いっ!!!(笑)

なぜ,遅刻しちゃうか…それは,学校に来る途中,次々と彼に災難が襲いかかるから。

これがまたすごい。

ワニにかまれたり,ライオンに襲われたり,高潮にのまれたり…。

先生はその理由を信じてくれず,キレまくります。

そして,ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーに,「もう嘘を言いません」と300回,400回と書かせる罰を下すのです。

しかし,最後には,先生に災難が…。



毎回キレまくる先生に,子供たちも大笑い。
「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー!そんなことありはしない!」
そして,与えられたひどい罰に同情している様子でした。

遅刻の理由はホントか嘘か…。誰にもわかりません。
でも,これだけ,楽しい言い訳には,そうくるかっ!と感心し,「そうだったの~!大変だったねぇ~!」と,ちょっと許してあげたくなっちゃうのは私だけでしょうか。



『じごくのそうべえ』

関西弁でおくる,落語絵本。

軽業師(大道芸人?)のそうべえが,綱わたりの最中、綱から落ちてしまい,気が付くとそこは地獄。

そこで出会った、医者のちくあん,山伏のふっかい、歯医者のしかいと4人で火の車に乗って三途の川をわたります。

糞尿地獄や熱湯の釜に投げ込まれたり,人呑鬼(人を食べる鬼)に飲みこまれたり,針の山におくられたり…。

そうべえたちは, それぞれ生前の職業や得意分野を活かして,乗り越えていきます。

どうにもこうにも手に負えなくなったこの4人,とうとう,えんま大王もあきらめて…。



どきどきハラハラの連続。地獄の絵図がちょっと怖いですが,元が落語だけあって、おはなしは関西弁でリズミカルにテンポよく進みます。

そうべえが生き返ったあとの,最後のオチは,ちょっと難しいかなと思っていましたが,さすが,うちの子供たち!「あっ!あのお医者さん…」と,しっかり,伝わっていましたよ。

きっと,これからも,「とざい、と~ざ~い!」で,このおはなしを想い出してくれればいいなぁ。

「ウソをついたら,舌を抜かれるよ~」に女子が「ひえぇ~」と小さい悲鳴をあげていました。ふふふ


2学期も,こうした日本ならではの楽しいお話を主軸にお届けしたいと思っています。

子どもたちの笑顔と笑い声,それが私たちの活力源になっています。

また次回,元気にお会いしましょうね~。

あ,その前に運動会でみんなに会えますね。

『ひまわりの おか (いのちのえほん)』葉方 丹/松成真理子

2012年09月12日 | 日記
74人もの児童と10人の先生,大きな津波によって大切な命が奪われてしまった小学校。

言いようのない悲しみの底にありながら、なんとか前向きに生きていかねばと、小学校そばにあった避難所に,ひまわりの種を植えはじめた,我が子を亡くした8人のお母さんたち。

家族だけではなく,町のひとたち,捜索を終えたおまわりさんたちも,帰り道に水やりをし,育てました。


中には,最愛の子供3人を,一度に失った方もいらっしゃるのです。

なかなか,子供が見つからないお母さんの気持ち。

想像を絶する深い深い悲しみ。

切ない…。本当に切ない。



それでも,必死に前に進もうとしているお母さんたちの我が子への優しい語りかけに,胸が熱くなります。


「ママ,うちゅういち 大すき!」と言ってくれた。

妹想いの優しいお姉さんだった。

スポーツがっ大好きだった。

あと一週間で卒業式を迎えるはずだった六年生。

きっと,どの子もそっくりに描かれているのでしょうね,どの子どもたちのイラストも素敵な笑顔いっぱい。



あしたは,たなばたです。

空には きれいな天の川。

家も町のあかりも みんな 流されて

まっくらだから

星が きれいに見えます。

大川小学校に,線を一本ひいてあげると,

天の川小学校。

みんな 見てるね。

先生もいっしょだね。

わらってるね。

(本文より)



お母さんたちは,そっと,ひまわりと やくそくしました。

「もう,泣かないからね」

やくそくできない やくそくだけど。

ひとつぶの小さな種が,

千つぶもの種になりました。

そのひとつぶひとつぶが,

ひとりひとりの子どもたちの,

思い出のように思えました。

また 夏がきたら 会おうね。

ずっと ずっと いっしょだよ。
(本文より)



巻末には,絵本のもとになったお母さんたちの手紙が全文載っています。

日々の忙しさから,我が子がいかに尊い宝物であるか忘れがちになっています。
今ここにこうして一緒に生きて,笑っていられる,それだけで充分幸せなのに。
早く立派な大人になれと何をそんなに急かすのか。

子供の成績や将来が心配…,そういうことも,なんと幸せで贅沢な悩みなのかと。

★2学期の活動予定★

2012年09月07日 | 日記
暑い暑い夏休みも終わり,子どもたちは元気に2学期をスタートさせています。お母様方は,お弁当作りがスタートしましたね。まだまだ,アメナイように保冷剤が必要ですね。
※アメル=腐る,痛む(津軽弁)

最近感動した言葉から
千代里さんの言葉はいつも素敵な勇気をくれます。

ときどき、誰かと自分を比べてがっがりしたり、自分がとってもつまらなく思えてがっかりすることがあるけど、「すごいなぁ」と感じた人がしている努力や習慣に目を向けると、自分にもできるのにやってないことがたくさん。周りから見て恵まれてる人は、今あるいろんなことに感謝して活かしているな。
(千代里さん:エッセイスト・元新橋芸者)

自分の人生なんやから、ほんまは誰の承認も、誰の賞賛もいらん。でも、本心を定めきれず、責任をとる肚も括りきれへんとき、つい、常識や人目という測りに載せてしまう。そして人から認められることを行動の出発点にしてしまう。自分で自分を認めればいい。自分の人生に責任を持てる人になりたい。
(千代里さん:エッセイスト・元新橋芸者)


将来の自分は今の自分が作る。自分の子どもは,「自分の人生に責任を持てる人」になって欲しいですなぁ…。まずは,自分の言動に責任を。


敵と味方はともに我々の思考と行動の産物です。我々は敵の創出に責任があり、だから我々自身の思考と行動に気づくことのほうが、敵や味方と関わるよりも重要なのです。
(クリシュナムルティ:インドの哲学者・宗教家)

敵を作った自分に責任がある…深いですね。



2学期の活動予定

①9月13日(木) 旧生徒寮西談話室
 10:30~12:30 定例会:持ち寄った絵本や童話の紹介とおはなし会用絵本の選定
             子育てトークなど(グダメギも?)
 13:05~13:20 お昼休みのおはなし会(初等読書室)

②10月18日(木) 旧生徒寮西談話室
 10:30~12:30 定例会:持ち寄った絵本や童話の紹介とおはなし会用絵本の選定
             子育てトークなど
 13:05~13:20 お昼休みのおはなし会(初等読書室)

③11月15日(木) 旧生徒寮西談話室
 10:30~12:30 定例会:持ち寄った絵本や童話の紹介とおはなし会用絵本の選定
             子育てトークなど
 13:05~13:20 お昼休みのおはなし会(初等読書室)

④12月(日程未定)
 学年別のおはなし会を予定していますが,日程は先生方と相談の上決定となります。



【お知らせ】
今年度は,残念ながら,バザーでのおはなし会は催さないことになりました



※グダメギ=愚痴(津軽弁)

『なかまことばえじてん』深谷 圭助/鈴木 アツコ

2012年09月03日 | 日記
夏休みの宿題,自由研究,自主学習,日記…と,作文物で最終日まで,バタバタしていた我が愚息。

語彙の乏しさに,ありゃりゃ…と,親として「ちょっとこれでは…」と,今の息子の実力を見せつけられたしだい(笑)

なんとかならんものか…と,図書館でウロウロしていて,たまたま見つけたこの本。

上手くまとめられていて,私自身も大変勉強になった。

「うれしい」,「悲しい」を表す言葉がこんなにあるなんて!

たとえば,「うれしい」や「楽しい」を表現する言葉。

「有頂天」…すっかり喜んで夢中になること。
「気分がよい」…気持ちが良くて楽しい様子。
「胸が膨らむ」…希望や喜びで胸がいっぱいになる様子。

その他,「眼を輝かす」,「笑いが止まらない」,「愉快」,「声が弾む」などなど。
たくさんの例文と共に,楽しいイラストとともに紹介されている。

・「話す・聞く」をあらわすことば
・「好き・きらい」をあらわすことば
・「痛い・つかれる」をあらわすことば
・「笑う」をあらわすことば
・「おどろく」をあらわすことば

などなど…。

ひとつひとつの言葉・表現が,個性豊かなキャラクターたちによって,動作や顔でも表現されており,眼で見ても印象づけられるようになっています。


なんでもかんでも「キモイ」,「ダサイ」,「ウザイ」,「ムカつく」で済ませてしまう傾向にある最近の子どもたち。自分の気持ちをもっと上手に表現できるようになって欲しいものだ。