旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

旅先で引きこもり

2007年04月18日 | 旅行一般
パキスタンの旅は不思議な旅でした。どこへ行っても親切な人ばかり。特にオートバイで走り始めてからはちょっとチャイハナへ立ち寄ってチャイを飲んでも、あるいは食事をしても、人が沢山集まってきて、おごってくれる。誰もいなければ店の主人がおごってくれる。宿泊先を探していると、"私の家へ泊まっていけば"と泊めてくれる人も多数。とにかく皆が親切なのです。 どこの街や村に行ってもオートバイを停めると沢山の人集 . . . 本文を読む

民族対立と宗教

2007年04月17日 | 宗教
キリスト教の宣教という活動をはじめ、イスラム教でも教義を広めるという活動が行われて来た事は誰もが知る所だと思います。この点で少し変わっているのが仏教です。 西遊記。皆さんはテレビドラマで見たでしょうか。絵本や紙芝居で見たのでしょうか。西遊記を知らない人もいるのでしょうか。 あのお話は、玄奘三蔵という中国の唐の時代の僧が長い歳月をかけて仏教の原典を求めて仏教発祥の地インドへ旅した事がモデルと . . . 本文を読む

科学的な宗教

2007年04月16日 | 宗教
20年近く前の話になりますが、ある日旧友から電話がかかってきました。その頃には既に様々な国を旅していた私の事を、田舎の事ゆえ彼は知っているらしく、その話を聞いてみたいというような用件でした。 私は確か、どこかからちょうど帰国したところで、まだ大学の休みも少し残っているし、次のアルバイトを探すまで一休みしていたのだと思います。そして、何といってもその旧友の家までは私の住居からは徒歩20分ほどの . . . 本文を読む

仏陀のくれた自由

2007年04月16日 | 宗教
私にとって最初に衝撃を受けた仏教思想は説話の最初の方にある"四門出遊"という話でありました。興味がある方は四門出遊を検索してみてください。 大乗仏教が主流を占める日本ではこの説話の解説は、館の門から外の世界に触れたゴータマシッダルタ(仏陀)が世界の不幸を目にして、それを救う事に命を捧げる事を誓ったという説明が主流となっていますが、私が感じた内容は少し違います。これはおそらく高校の時に聞いた天台 . . . 本文を読む

宗教2

2007年04月14日 | 宗教
宗教0を読んだ方の中には私が宗教的環境に恵まれた環境に育ったと勘違いした方もいるかもしれません。ところが実際にはその逆なのです。 母方の親類縁者に仏教関係者が多い事は、普通の人が普段は目にする事のない、裏側を日常的に目にする機会が増えてしまうわけです。たとえば、皆さんにとっては法事の際にお経をあげに来てくれるお坊さんであっても、私にとっては酔っぱらって大騒ぎする困った叔父であったりという事にな . . . 本文を読む

精霊と神々

2007年04月13日 | 宗教
前回、 カレン族の村の精霊について触れてみましたが、実は私はカレン族の村に居たけれども、彼らの信仰について詳しく知っているわけではありません。なぜならば、カレンの言葉はほとんどわかりませんので、コミュニケーションできる内容は非常に限られていたのでした。 ただ、彼らの行動などを観察していて、彼らの信仰するものが私の中のイメージでは神というよりも精霊という言葉の方が上手くあてはまるのです。 そん . . . 本文を読む

精霊の村

2007年04月11日 | 宗教
精霊の国でしばらく来らした事があります。もちろん精霊に取り囲まれて暮らしていたわけではなく、精霊信仰の話です。 タイ北部山岳地帯、ミャンマーとの国境に近いどこだかよくわからないカレン族の村で、この村はトレッキングなどのルートになっている少数民族の村とは違って、ツーリスト向けのインフラとしてのトイレやシャワーもなく、小さな雑貨屋もない村でした。 ここでの生活はとにかくシンプル。自然環境に恵まれ . . . 本文を読む

知識と体験

2007年04月09日 | 旅行一般
いろいろな人と話をしていて感じる事の一つに知識と体験の関係があります。知識というものも源泉には誰かの体験があり、誰かの体験の追体験として知識があると考えると、この2つには同じようなパワーがあると思うのですが、知識だけを元になされる話と、体験から出てくる話の間には全く反対の方向性を感じていたのです。 知識だけから出てくる話はどうも偏狭で柔軟性に欠けるように感じられるし、逆に体験を元に語られる話に . . . 本文を読む

Let it be

2007年04月09日 | 宗教
本日はキリスト教的には安息日にあたるので、ご都合主義者の私はこれを採用して短かくいきます。 前回最後に書いたインシアッラーの余談。 インシアッラーと似たニュアンスの言葉は沢山ありますね。 歌の歌詞にも"ケ セラ セラ"とか、"Let it be"も同じようなニュアンスではないでしょうか。面白いのは"ケ セラ セラ"も"Let it be"もアッラーの神ではなくお母さんの言葉である点、そしてこ . . . 本文を読む

神や仏は存在するか

2007年04月07日 | 宗教
前回の長い前書きを読んだ人の中にはどんな事を書こうとしているのか胡散臭く感じた人もいるかもしれません。ですから前書きの続き気味の私の中での宗教感にわかりやすく一つ触れておきましょう。 皆さんは神様が居ると思いますか。私はいつの頃からか、神様は居ると考える事にしています。"妙な事を書き始めたな"と思わずに少し我慢して読み進んでみてください。 私が神様は居ると考えているのは、単純な話、その方が" . . . 本文を読む