旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

旅先での病気や怪我

2016年03月12日 | 旅行一般
旅につきまとう危険、それに伴う不安の一つに現地での怪我や病気、体調不良があります。これらは実は日常生活においても同じように起る事であって旅に特有のトラブルではないのですが、旅先で起こると影響は日常生活よりずっと大きいものになります。

病院にかかにしても何処にあるか調べなくてはなりません。病院では外国語で情況を説明する事になるでしょう。また、多くの場合行動計画に変更が生じる事になって、予約の変更などの作業も必要となります。

体調を崩しているのに、やるべき事が倍増して、更に体調を悪化させそうですね。

私は幸い頑丈に生れついたのか旅先で大きな病気をした事はほとんどありませんが、パキスタンを旅した時にほとんど1ヶ月激しい下痢が続いた事があります。
食事が喉を通らない状態が続いて生命の危険を感じた私は北部の山岳地帯の町、ギルギットで病院を探しまわりましたが結局、病院を探し回る事でそれ自体で寧ろ消耗してしまった事を思い出します。

万が一の病気や怪我に備えて海外旅行傷害保険に加入する事は一つの有効な対策だと思います。費用が保険で賄われる事はもちろん安心材料ですが、たいていの保険には日本語救急サービスが付帯されていて、病院の紹介などを行ってくれますし、予約の変更が必要となった場合の手配なども行なってくれます。

それと同時に助けになってくれるのは、やはり身近にいる人達です。旅先で関わる人達は皆、困っている時助けてくれる可能性がある存在です。

他の旅行者、宿のスタッフ、知り合いになった現地の人など、そういう人達とどういう関係を築く事ができているかが問われます。

前述のギルギットでの私。
宿のスタッフから教えてもらった場所と思われる所へ行ってみたのですが、病院の場所は見つけられず、このままでは消耗し切ると思って一度宿へ戻ったのです。そこへやってきた他の日本人旅行者に事情を話していたら、"やっぱり病院に行くべきだと思うけど、日本ではお腹の具合が悪い時、大根を食べろって言うよね"とのアドバイスを受けて早速バザールへ。大根を買い込んでその日から大根のみの食事。生のまま塩を振って食べ続けたところどんどん回復したのでした。

しばらく前のスーパーカブで旅するタイ北部で見かけた日本人の女性バックパッカー(参加者ではない。)は宿のスタッフを怒鳴りつけて料金を交渉して宿のスタッフを困惑させていましたが、現地の人達とのそういう付き合い方が得策かどうか慎重に考えたいですね。


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