旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

靴 VS サンダル

2016年01月07日 | 旅行一般
 東南アジアや南アジアなどをはじめとする暑い国々を旅するにあたって旅人の多くの足元の装備はサンダルです。ビーチサンダル、スポーツサンダルなど圧倒的にサンダル履きの人が多いのです。旅人だけでなく、現地の人もサンダル履きの人がほとんどです。スーパーカブで旅するタイ北部でバイクに乗る時もお客様の中にはサンダルの人もおられますし、スーパーカブのロータリー式のチェンジペダルはサンダルでの操作を許容してくれます。

 もちろん現地の人達もサンダルで運転しています。タイのスーパーカブには”オートマチック”も存在していて、若者たちは”オートマチック”が良いという意見が多数派ですが、サンダルのまま乗りやすいのが理由なのではないかと思えるほど。
 
 *といってもスーパーカブで旅するタイ北部に参加される方にサンダルで運転する事をお勧めしているわけではないので誤解なきようお願いします。ケガして痛い思いをするのは自分です。*

 そんな中にあって私は少数派。サンダルは持っていないのでいつも靴を履いています。

 何かあった時に走って逃げるためとか、夜道で変な物を踏んで気持ち悪い思いをしたくないからとか、屋台の排水に足を突っ込んだりしたくないからとか、毒蛇、独虫除けなど、いろいろな理由がつけられますし、実際、お客様方にはそのような説明をしていますが、単にサンダルを持っていくのが面倒というだけの理由がほぼ本当のところです。日本国内での移動では靴を履いているのでそのままという事です。

 サンダルと靴の違いという些細な内容であっても現地の人達と違う生活スタイルで過ごすという事は何かと不具合を発生させます。
 
 タイの場合、家の中へは靴を脱いで入る習慣があるので、ホテル泊でない場合は部屋の中や建物の中には靴を脱いで入ることがほとんどです。例えばチェンマイで最近いつも泊まっているゲストハウスは1階のレストランまでは土足、客室のある階上へ上がる階段のところで靴を脱ぐシステムです。部屋に荷物を置いて1階でビールでも飲もうと思うと、それだけで靴を一度脱ぎ、また履くことになるわけです。足首まであるショートブーツが好きな私には結構な不具合です。

 先日までの”旅の装備紹介”シリーズで取り上げなかったのは”不具合”があるためで、特におススメできる知恵でもないかなと。

 宿に着いて靴を脱いだ後の私は裸足でペタペタ歩き回っています。中庭があるようなゲストハウスなら中庭までは裸足の行動範囲内です。中庭を裸足というのは少し違うとしても、宿の屋内を裸足というのは私たち日本人の日常生活では普通の事なので自分としては何とも思っていなかったのですが現地の人には奇妙な姿に映っていたらしく、昨年11月のスーパーカブで旅するタイ北部ではゲストハウスの女将さんに”これを履きなさい”とビーチサンダルを渡されました。

 その時はありがたくお借りして屋内で履いていたのですが、いざ出かけるという時になると習慣とは恐ろしいもので何も考えずに部屋に靴下を取りに行って、靴を履き始めたわけです。その姿を見てせっかくサンダルを貸してくれた女将さんは”日本人は出かける時はちゃんとするからね。”と感想を述べています。しばらく意味が分からなかったのですが、後日、あの時サンダルのまま出かけることが可能だっだ事に気がつきました。

 "日本人は"と言われても、実際には私の行動自体、日本人の中でも少数派なのですが、どうやらまた日本人に対する誤ったイメージを植え付けることに成功した様子です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿