旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

相思相愛

2007年06月04日 | その他
ある雨あがりの日曜日、子供たちが元気に"外行ってきま~す"と出かけていきました。

しばらくして、"そういえばあの子達は雨で水たまりだらけの公園で何をやってるのかな"と思った私は窓から覗いてみたのです。

子供達は拾ってきた木の棒を使って、公園にできた水たまりどうしを接続する水路を熱心に掘っておりました。私の友人から"昭和の子"と呼ばれる所以ですね。ふと目を移すと、その公園のベンチにどこかのお母さんと子供が腰をかけています。子供はゲームボーイに熱中していて、母親はケータイでメール中。二人並んでキーを叩く親子を見ていて、メールとかゲームとかやるために外に出てくる必要があるのかという疑問と同時に"相思相愛"という言葉が頭に浮かびました。

ゲームをしていると大人の機嫌が良いと感じている子供を見る事が多々あります。大人の前に出ると、わざわざゲームを持ってきて、やって見せる子供達。そういう家庭は多分、親は子供が喜ぶからゲームを買い与え、子供は親が喜ぶ顔を見たくてゲームをしている、まさに相思相愛の関係にあるわけです。素晴しい。

ただ、どこかに子供が外で遊んで怪我でもしたら面倒だから、目の届く所で遊ばせておきたいという親のエゴが潜んでいる事も事実でしょう。

こういう、お互いがお互いのご機嫌を取り合うような関係は他にも見受けられます。マスコミは視聴者の喜ぶ情報を提供し、視聴者はマスコミの論調に同調する事で多数派の安心感を得たりするのもこれに似ていると感じます。

そしてこの相思相愛の関係が崩壊する日がいずれやってきます。"いつまでもゲームばっかりやってないで勉強しなさい"と。ここで今まで築かれてきた相思相愛の関係は崩壊します。その時、よかれと思って親に合わせてきた子供はどうして良いかわからなくなってしまうのでしょう。不幸な事です。


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