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雄勝

2012-10-28 08:31:47 | 記念切手


 伝統的工芸品シリーズ第1集。雄勝硯にちなんでそれを描いた風景印を使用している雄勝郵便局へ出向いた。東日本大震災で被災した石巻市にある。例の、教師の判断ミスで多数の生徒が死亡したという小学校の近くだ。石巻の市街地からは車で約1時間のところで、雄勝町の町は流され、瓦礫の撤去も進んでいない。非難した住民の多くは、石巻の市街地周辺に建設した仮設住宅に避難しているという。雄勝の住民は激減、というよりも漁師を続けている数家族しか居住していないそうで、町の復興はなく、廃村になるのではないかと地元のタクシーの運転手は言っていた(彼も仮設住宅住まいだという)。



 雄勝郵便局も、もとの局舎は廃墟の中にあり、別の場所の仮設局舎で営業している。訪う人の雰囲気がまったく感じられない海岸淵に、ポツンと建っている。


解体作業中

2012-10-03 10:06:20 | 郵便局


 それでは、陸前高田の今はどうなっているのか。
 上の写真は、10月1日に撮影したもので、高田街道から市の中心部を見たところで、上の方の中心に見えるのがかつての陸前高田郵便局の局舎である。遮るものはなく、一直線に向かうことができる。



 ようやく解体作業が始まった陸前高田郵便局。現在は、仮設局舎で営業しているが、その先にどこに局舎を再建するのか、目途も立っていないという。


郵便分室

2012-10-01 23:39:25 | 郵便局


 陸前高田支店が10月1日から郵便局になる。ところが、そのまま陸前高田郵便局ではなく、陸前高田郵便局郵便分室。なぜなら、陸前高田支店は陸前高田市の竹駒にあるが、鳴石地区に陸前高田郵便局が再開しているから。
 それでは、日付印に「郵便」が入るのか?
 どこに聞いても分からなかった。肝心の支店でも、日付印は変更ありません。ということは、「陸前高田」のままで、年号の下線がないだけということだ。他のところでも同じような対応だし、年内は下線の有無で竹駒の陸残高田か、鳴石の陸前高田か区別できるわけで、今年中に対策すればよいのだ。なんだか、「同じ消印ならば、押しに行きたくないなあ。」と思った。
 台湾で、こういう小話があるのを思い出した。ある郵便局員が、毎日消印ばかり押している。一年中、消印ばかり押してきて飽きないのかと友人が訊ねる。「いや、押すハンコは毎日変わるから、飽きないよ。」…ただそれだけの小話なのだが、なぜか印象が強くて忘れられなかった。
 押しに行くか押しに行かないか逡巡するうちに時間だけが経った。27日に電話で確認すると、郵便分室なので日付印に「郵便」と入ったものが送られてくるという。この前までは、同じものを使用するという返事だったと問い詰めると、26日に連絡があり、和文(インキ浸透)、欧文(インキ浸透)、和ローラー、風景印。金属の和文と欧文ローラーの配備はなし、ということだった。ようやく行く気になった。
 ところが、台風17号である。久保君が博多に出発するので、正午に逓信総合博物館の売り子を交代して座ることになったが、台風が刻々と近づいてくる。いつ新幹線が停まるかわからない。かといって店番の交代がいないので4時半までは持ち場を離れることができない。
 4時半になって、急いで東京駅に向かう。6時13分発以降の東北新幹線の運休が決まっているが、まだ動いているという。ところが、夜の便を予約していた人たちが殺到したために、満員。ぎゅうぎゅう詰めの状態だったが、この際は行ければよい。台風が東海方面から追いかけてくる。
 一ノ関グリーンホテルに宿泊。陸前高田に行くには、3つの手段がある。①JRで気仙沼まで行き、そこからタクシー、②一ノ関からバス、③一ノ関からタクシー。過去に陸前高田に向かった時には、最初はタクシーしか手段がなく、次に行ったときにはバスでは午前印を押せないので気仙沼からタクシーだった。今回は、直通バスで行こうと思ったのだが、テレビのニュースによると、台風は関東を過ぎて北東に向かい、深夜過ぎに東北に達するという。
 翌朝、駅前に出向いてみると前日までの台風報道が嘘のように正常だった。9:10発のバスで陸前高田に向かい、11:00に定刻で到着した。
 陸前高田郵便局郵便分室。和文のインキ浸透印が、薄い。新しい台が来ているだろうに、古いものを使っているので、浸透膜が目詰まりしていてインキはべったりついているのに日付印にインキが回らない。何とかなりませんか、とお願いしたが、それで我慢してくださいとの返事。集配をしているのだから、奥には別の印があるはずと粘ったが笑顔で断られた。



 この陸前高田郵便局郵便分室は、竹駒仮設郵便局とおなじ敷地に開設している。一本松の風景印が市民にも知られているようで、わざわざ出しに来る市民も少なくないようだ。この風景印は、鳴石の陸前高田郵便局では使っていない。