世界遺産3集が発行になった。ちゃんとした切手の初日は「発行」、フレーム切手などの新切手に準じるものは、「発売」と区別している。
ところで、世界遺産シリーズは、今回で第3次。第2次と第3次の間の期間が短かったので、郵便局の人と話をしていても、時々混同することがある。第3次にしないで、第12集から始めてくれればよかったのに。そもそも、第3次というのも、収集家の間の呼び方なので、郵便局で話をしても通らない。
「知床」。白神山地と同じで、郵便局の無い地域の世界遺産だ。最寄りの局ということで斜里局が指定局となった。昔は、交通不便の難所だったが、便利になったもので、さして不便さは感じられない。写真家の写真付き切手が出たときに来た場所でもある。
民営化されるとふるさと切手は無くなるようだが、シリーズ物は、同じスタイルで継続されるのだろうか。郵頼も少なくなっているようで、初日押印に対するサービスが低下しそうな雲行きであるが、もともと郵頼が少なくなったのは、度重なる郵便局の収集家に対する邪険な態度で嫌気がさしたのと、平成12年のふるさと切手が原因なのだ。昭和時代には、3万件の郵頼があり、S社も1種9万通のカバーを制作していた(今は6000通くらい)。激減したのは、まちがいなく平成2年と12年の乱発である。
出せば売れるというのが誤りであることには、気が付いていただいたようだ。再び増やすのには、地道な努力と根気がいるのだが、何事も数字だけで判断するようになってしまった郵政には、郵趣の振興は無理かもしれない。