滋賀県の坂本郵便局と瀬田郵便局が、10月23日限りで廃止となり、翌24日から大津中央郵便局の坂本分室と瀬田分室として開設した。集配業務や貯金の外務を大津中央局が直接行い、両分室では窓口業務に専念するということだが、要するに局長や課長のポストを削減して人件費を減らすのが目的らしい。
これは、郵政民営化の可決にかかわらず、郵政公社として以前から決定していた施策で、すでにいくつかの普通局が分室になっている。開局時間が長くなった場合もあり、一概にどちらが便利であったかは、利用者の立場による。しかし、普通に手紙を出すのならば良いが、分室で用が足りずに大津中央局まで出向かなければならないケースも出てくるだろう。看板に書かれている「サービスの向上に努めて」いるとは思われない。看板に偽りありだ。
これも、時代の流れで、やむを得ないのだろう。
私が出張で出かけるマレーシアの人口1,000人ほどの村では、郵便局は廃虚となっていたし、インドネシアの村では、民間の宅配は来るが郵便は来ないと言っていた。
世間では「民営化すると郵便局は減る」と危惧されているが、郵政公社になってから既に200局以上の簡易郵便局が一時閉鎖(いずれ廃止)になっている。民営化しなくても郵便局はどんどん減らされているのだ。今の時点で、どんどん不便になっているのだから、それを加速する民営化後は、かなり不便になるのだろう。