玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

居玉での急襲策(7)

2013年08月09日 | 右玉
居玉▲4五桂急襲策、今回も前回と同じく△4二玉型の将棋を紹介します(24有段者の将棋から取材)。


第1図は、▲3四飛△4二玉▲2二歩△3三桂▲2一歩成に△2五角とした局面。
△2八角と違い、直接的な飛車取りになっています。

▲3三桂成△同金▲同飛成△同銀▲4五角△5四銀▲2三角成△3六角▲1一と△2九飛(第2図)

飛車が死んだので▲3三桂成~▲同飛成は当然の流れ。
△3六角に対して本譜は▲1一とですが、▲3二金の方が勝ると思います。

▲3三馬△同玉▲3九香△3五歩▲3六香△同歩▲3四歩△4二玉▲6六桂△3七歩成▲同銀△6五桂▲5四桂△同歩▲6六銀△4七香▲4八銀打△2五桂▲3九金打(第3図)

△2九飛の馬取りに対して▲3三馬~▲3九香の返し技。△3五歩に▲3六香と角を取り▲3四歩で王手飛車を狙います。
△6五桂▲5四桂△同歩に、私だったら▲7三角(参考図)と指したと思います(この順について次回書く予定です)。本譜の▲6六銀に後手は△4七香~△2五桂と攻めますが、先手が手堅く金銀を打ち込んで受けて優勢を確かなものにしました。

<参考棋譜>
▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △同 銀
▲8八銀 △3三銀 ▲7七銀 △6二銀 ▲2五歩 △3二金
▲4八銀 △6四歩 ▲4六歩 △6三銀 ▲3六歩 △9四歩
▲9六歩 △1四歩 ▲1六歩 △7四歩 ▲3七桂 △7三桂
▲4五桂 △4四銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩
▲3四飛 △4二玉 ▲2二歩 △3三桂 ▲2一歩成 △2五角
▲3三桂成 △同 金 ▲同飛成 △同 銀 ▲4五角 △5四銀
▲2三角成 △3六角 ▲1一と △2九飛 ▲3三馬 △同 玉
▲3九香 △3五歩 ▲3六香 △同 歩 ▲3四歩 △4二玉
▲6六桂 △3七歩成 ▲同 銀 △6五桂 ▲5四桂 △同 歩
▲6六銀 △4七香 ▲4八銀打 △2五桂 ▲3九金打 △3七桂不成
▲2九金 △4九桂成 ▲6八玉 △4八香成 ▲6五銀 △8八銀
▲3三角 △5二玉 ▲8八角成 △6五歩 ▲1二飛 △4二桂
▲6四銀 △3六角 ▲5三銀打 △5一玉 ▲6三桂 △4一玉
▲4二銀成
まで85手で先手の勝ち

居玉での急襲策(6)

2013年08月08日 | 右玉
居玉▲4五桂急襲策、今回は(4)のように後手が△2五角と打たない将棋です(24有段者の将棋から取材)。


第1図は▲3四飛と横歩を取ったところ。
これまではこの局面で後手が△2五角や△3三桂とする将棋を紹介してきました。

△4二玉(途中図)▲2二歩△3三桂▲2一歩成△2八角(第2図)

今回は△4二玉(途中図)。居玉を避けるのと5三地点をカバーする意味合いがありますが、飛車に近いので怖いところ。
▲2二歩~▲2一歩成に対して△2八角として第2図。後手の狙い△4六角成に対してどう切り返すのか。

▲2四歩△4六角成▲2三歩成△同金▲3一角△5二玉▲4四飛△6二金▲5三桂成△同金▲4六飛(第3図)

先手は△4六角成の前に切り返す手段を取らなければなりません。それが▲2四歩~▲2三歩成です。と金を放置するわけにいかないので△同金と払います。
▲3一角の王手に本譜は△5二玉としましたが、△3二玉が正解だったと思います。
▲4四飛の詰めろに△6二金と受けたのが悪手で、王手馬取りがかかってしまいました。後手苦しいですが△4五桂が正解でした。

<参考棋譜>
▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲4八銀 △8四歩
▲7六歩 △2二銀 ▲3三角成 △同 銀 ▲8八銀 △3二金
▲7七銀 △7二銀 ▲4六歩 △6四歩 ▲3六歩 △6三銀
▲3七桂 △7四歩 ▲4五桂 △4四銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △4二玉 ▲2二歩 △3三桂
▲2一歩成 △2八角 ▲2四歩 △4六角成 ▲2三歩成 △同 金
▲3一角 △5二玉 ▲4四飛 △6二金 ▲5三桂成 △同 金
▲4六飛
まで43手で先手の勝ち

居玉での急襲策(5)

2013年08月07日 | 右玉
居玉▲4五桂急襲策、今回の相手は棒銀です(24高段者の将棋から取材)。


第1図は▲4五桂と跳ねた局面。
前の2つのケースとの違いは玉周辺に銀がいないこと。この点がどう影響を及ぼすか。

△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△2五角▲4四飛△同歩▲5三桂成(第2図)

第2図までの手順は通いなれた道。

△3六角▲6五角△6四歩▲3二角成△同飛▲4三銀△6九角成▲同玉△2五角▲7八玉△4三角▲同成桂(第3図)

一直線といえる手順で至った第3図は先手が指しやすいでしょう。棒銀がバカになっているのが大きいです。
▲6五角に対して△3五飛も考えられますが、▲4五歩△3一金▲4三角成(変化図)で先手が良いでしょう。

<参考棋譜>
▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲4八銀 △8四歩
▲7六歩 △2二銀 ▲3三角成 △同 銀 ▲8八銀 △7二銀
▲7七銀 △3二金 ▲3六歩 △8五歩 ▲4六歩 △8三銀
▲3七桂 △8四銀 ▲4五桂 △4四銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △2五角 ▲4四飛 △同 歩
▲5三桂成 △3六角 ▲6五角 △6四歩 ▲3二角成 △同 飛
▲4三銀 △6九角成 ▲同 玉 △2五角 ▲7八玉 △4三角
▲同成桂 △8六歩 ▲同 歩 △1二飛 ▲6三角 △5二歩
▲8一角成 △4二銀 ▲3二角 △4三銀 ▲同角成 △3二金
▲4四馬 △2九飛 ▲3九歩 △1九飛成 ▲9一馬 △3三金
▲6六馬 △1八龍 ▲3八香
まで63手で先手の勝ち