今回は右玉関連書を紹介。
■三大バイブル
1.毎日コミュニケーションズ編『右玉伝説』[絶版]
毎日コミュニケーションズ編となっていますが、著者は故新井田基信氏。
1991年に刊行された『秘法巻之四 右玉伝説』に書き下ろしを追加。
新風車、矢倉右玉の定跡の解説が中心の名著。
2.細川大市郎『とっておきの右玉』
著者は元奨のアマ強豪として知られる細川大市郎氏。
細川流と呼ばれる角交換型右玉&左玉を解説した定跡書。
地下鉄飛車や銀冠対策、△5四角の攻防、相右玉など右玉党にとって見逃せない解説があります。
3.伊藤果(著)/週刊将棋(編)『風車の美学』[絶版]
風車戦法の育ての親である伊藤果七段による指南書。
風車、新風車を伊藤七段の実戦を題材に解説。
3冊中2冊が絶版なので古本屋かネットオークションで手に入れるしかありません。
バイブル3冊を紹介しましたが、右玉の基本を学べる『右玉伝説』は絶対に入手すべし。
■三大バイブル以外で右玉について書いている棋書
4.佐藤康光『康光流原題矢倉III』[絶版]
第3章「原始棒銀編」になぜか右玉を収録。実戦を元にした解説が2例。
5.【編著】島朗/【講師】佐藤康光・羽生善治・森内俊之『読みの技法』
第13番「仕掛けの構図」で、トッププロ3人が右玉側を持ってどう指すのか、それぞれの読みを披露。
6.所司和晴『中飛車道場 第四巻 6四銀・ツノ銀』[絶版]
メインは矢倉流中飛車。第4章で風車を解説。
7.週刊将棋編『手筋の裏ワザ』[絶版]
右玉棒銀という変態戦法を紹介。
8.週刊将棋編『裏定跡に決め手』[絶版]
第2章「囲いと堅さの裏知識」で右玉の早逃げを紹介。
9.村山慈明『アマの知らない最新定跡』
第3章「一手損角換わり対右玉」で定跡を解説。
10.阿久津主税『必ず役立つプロの常識』
第1章「これがプロの常識」で3項目(玉の堅さと玉の広さ/右玉にはミレニアム囲いが有力/香を残し端攻めを逆用)に亘って右玉の将棋を解説。
11.週刊将棋編『手筋の隠れ家』
「右玉には強く攻め合う」「中段飛車で攻めをけん制」で右玉への逆襲を、「相手の絶好打を消す」で右玉の勝ち方を解説。
12.佐藤康光『佐藤康光の一手損角換わり』
第3章と第4章で一手損角換わり対右玉の定跡と実戦を解説。
13.西尾明『よくわかる角換わり』
角換わりでの右玉と、一手損角換わりでの右玉の定跡を解説。
14.南芳一『南の右玉』
南九段が得意としている後手番の戦術「南流」の指南書であり、右玉本ではありません。
第1章「右玉対矢倉模様」で実戦を元にした解説が7例。
15.橋本崇載『橋本流 中終盤急所の一手』
第1章「中盤の分かりやすい戦い方」で右玉との戦い方を解説((7)相手の理想形を許さない)。
16.佐藤康光『佐藤康光の実戦で使える囲いの急所』
第6章「囲い崩しアラカルト」で右玉の急所・崩し方を解説。
■雑誌
17.『将棋世界』2006年11月号・12月号
糸谷哲郎六段による特別講座『糸谷流対振り飛車右玉戦法』(全2回)を掲載。
糸谷流の定跡を学べるのはこの2冊だけなので、糸谷流を指したい人は絶対に入手すべし。
18.『将棋世界』2010年8月号
勝又清和六段の連載『突き抜ける!現代将棋』第11回「ブレークスルーは「桂」が担う」でミレニアム・菊水矢倉対右玉の将棋も紹介。右玉の失敗例として知っておくべき将棋が2局紹介されています。
19.『将棋世界』2011年2月号
勝又清和六段の連載『突き抜ける!現代将棋』第17回「一手損のパラレルワールド」で木村―羽生戦(羽生の△6三角)が紹介されています。
20.『将棋世界』2012年1月号
勝又清和六段の連載『突き抜ける!現代将棋』第28回「定跡の中の自陣角」で一手損角換わりの△6三角を2局(木村―羽生、佐藤康―羽生)紹介しています。
■サイト
21.右玉最前線
level.8が閉鎖された今、右玉の情報が充実しているのはこのサイト。
22.雨玉物語
23.花鳥風月
24.風車の軌跡
当ブログに時々コメントを書き込んでくださる鬼さんのサイト&ブログ。右玉の自戦譜が多数掲載されています。
25.戦術と局面の検証室
主にマイナー戦法を研究しているサイト。
26.だっちゃんの右玉ワールド
「将棋倶楽部24」伝説の対振り右玉使い・異邦人さんの棋譜があります。