玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

対先手石田流・ワンダー流左玉(1-1)

2013年09月11日 | 左玉
左玉実戦編の第1回は、対石田流のワンダー流左玉の駒組みについて改めて書きます(24有段者の将棋から取材)。
*「ツノ銀型左玉の組み方(1)(2)」では角交換拒否型と角交換型に名称をつけていませんでしたが、実戦編では便宜上、角交換拒否型をワンダー流左玉、角交換型をツノ銀左玉という名称で呼ぶことにします。

▲7六歩△3四歩▲7五歩△4四歩▲7八飛△6二銀▲4八玉△6四歩▲3八銀△6三銀▲3九玉△3二銀▲5八金左△4三銀▲9六歩△4五歩(第1図)

ここまでの手順で難しいところはないでしょう。
▲4八玉のところで▲7四歩と仕掛ける手もありますが、△同歩▲同飛△7三歩▲7六飛△6四歩からワンダー流に組むことも可能です。
△4五歩と角交換を迫った第1図の局面が岐路。角交換をすればツノ銀型、角交換を拒否すればワンダー流に組むことになります。

▲6六歩△4四角▲6八銀△4二玉▲6七銀△3二玉▲5六銀△3三桂▲6八飛△6二飛▲7七角△5四銀右▲9五歩△4二金(第2図)

先手が▲6六歩と角交換を拒んだため、△4四角からワンダー流に組むことになりました。

▲1六歩△1四歩▲8六歩△3五歩▲8五歩△7二金▲2八玉△6一飛(途中図)▲2六歩△2四歩▲2七銀△2一飛▲3八金△2五歩▲同歩△同飛▲2六歩△2一飛(第3図)

△3五歩については「左玉のポイント」でも書きましたが、▲3六歩~▲3七桂を防ぐ意味で指して損はない一手。
△6一飛(途中図)でワンダー流の第一段階の駒組みが完成しました。この形でも十分に戦えるのがワンダー流の強み(経験上、この形で戦う方が多いです)。
先手が▲2六歩から銀冠に組み直す順を選んだため、後手も△2四歩~△2一飛と左玉の形に変化し、△2五歩から一歩獲得して第3図。
お互い駒組みが飽和状態になり、いよいよ戦いがはじまります(次回に続く)。

右玉本情報

2013年09月07日 | 日記
gooメール無料版終了に伴う移行作業をしていたため、左玉の記事が一行も書けていません。
来週から公開していきたいのに間に合うのか?

■右玉ニュース
前回の更新で紹介した小林健二九段の右玉本の情報が正式に公開されました。
タイトルは『相振り飛車で左玉戦法 居飛車で右玉戦法』。10月4日発売とのことです(アマゾンで予約がはじまっています)。
左玉と右玉を1冊にするとは思いませんでした。