今回は中原誠十六世名人の右玉を紹介。
中原十六世名人は本格派の居飛車党ですが、振り飛車や右玉も得意としていました。
右玉を得意とするプロ棋士は何人もいますが、卓越した大局観を背景にした指し回しは絶品で、私は中原十六世名人こそが最高の右玉使いだと思っています。
今回紹介する将棋は、現役最後の対局となった木村一基八段戦(2008年8月・王将戦二次予選2回戦)。
第1図は右玉の陣形が完成した局面。
陣形が完成した先手はここから動きます。
▲3八玉△1二香▲6六銀△1一玉▲5五歩△6三銀▲7七桂△7四歩▲5六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8五歩(第2図)
戦いを始める前に玉を一路右に寄り戦場から遠ざけ、▲6六銀~▲5五歩と後手の銀を払います。▲5六銀は△3五歩と弱点の桂頭を狙われるのが怖いですが、▲7七桂と跳ねた時から先手にはある構想があり、戦えると踏んでいます。
一方、後手は穴熊に囲い直してから飛車先を切り、第2図の局面に。
次の手は当然△3五歩ですが、先手の対抗策は?(次回に続く)
中原十六世名人は本格派の居飛車党ですが、振り飛車や右玉も得意としていました。
右玉を得意とするプロ棋士は何人もいますが、卓越した大局観を背景にした指し回しは絶品で、私は中原十六世名人こそが最高の右玉使いだと思っています。
今回紹介する将棋は、現役最後の対局となった木村一基八段戦(2008年8月・王将戦二次予選2回戦)。
第1図は右玉の陣形が完成した局面。
陣形が完成した先手はここから動きます。
▲3八玉△1二香▲6六銀△1一玉▲5五歩△6三銀▲7七桂△7四歩▲5六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8五歩(第2図)
戦いを始める前に玉を一路右に寄り戦場から遠ざけ、▲6六銀~▲5五歩と後手の銀を払います。▲5六銀は△3五歩と弱点の桂頭を狙われるのが怖いですが、▲7七桂と跳ねた時から先手にはある構想があり、戦えると踏んでいます。
一方、後手は穴熊に囲い直してから飛車先を切り、第2図の局面に。
次の手は当然△3五歩ですが、先手の対抗策は?(次回に続く)