玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

角換わり右玉・後手(2)

2015年09月05日 | 右玉
今回は対先手穴熊の将棋です(24有段者の将棋から取材)。


第1図はお互い陣形が完成したところ。
先手の穴熊は6八金・7八金型。7八金・7九金型の穴熊よりも厄介な相手です。
一方、後手の右玉は4三銀型。個人的にはあまりいい記憶がない形です(苦笑)。

▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲4五歩△3六歩▲4四歩△同銀▲2四飛△3五角▲3四飛△3七歩成▲4五歩△4三金▲2三角△3四金▲同角成△4五桂(第2図)

先手は▲2四歩~▲4五歩と仕掛けました。これは穴熊ではよくある仕掛け(普通は▲2四歩△同歩▲3五歩かな)。
▲4五歩に△3六歩と突いた以上、▲4四歩以降の展開は必然と言っていいでしょう。

▲同銀△4九飛▲4四銀△同角▲5八銀△4八飛成▲4九歩△3三歩▲4八歩△3四歩(第3図)

▲4五同銀以降の手順も必然。飛車角交換はしたくないですが、致し方ないでしょう。
さて、第3図の形勢ですが、正直自分には分かりません。
玉形の差と手番を考慮すると先手が良いように思えるのですが、飛車・金・桂の3枚で攻めを繋いで右玉を攻略するのは意外と難しく互角のような気もします。
皆さんはどう見ますか?

▲6七銀△3六と▲4二飛△3五角▲4五桂△4六と▲5三金△5一銀▲6三金△同玉▲4三飛成△7二玉▲7五歩△5二角▲3二龍△4二金(第4図)

▲6七銀がどうだったか。ここは手番なので▲4二飛とするべきだったように思います。
▲6七銀△3六との2手が入ったため、後々△5七と▲同金△同角成と金を持駒にするのと馬を作るのに成功しました。

リクエストをいただいたので対穴熊の棋譜を探して記事を書きましたが、応えられなかった気が……。
退役右玉使いさん、いろんな意味で申し訳ありません。
棋譜の整理をして、もっといい棋譜があったらまた記事を書きます。

<参考棋譜>
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △3二金 ▲7八金 △8八角成 ▲同 銀 △4二銀
▲4八銀 △6二銀 ▲6八玉 △6四歩 ▲4六歩 △6三銀 ▲4七銀 △7四歩
▲9六歩 △9四歩 ▲3六歩 △5二金 ▲2五歩 △3三銀 ▲3七桂 △7三桂
▲7七銀 △8一飛 ▲5八金 △6二玉 ▲7九玉 △8四歩 ▲6六歩 △5四歩
▲8八玉 △7二玉 ▲5六銀 △4四歩 ▲9八香 △4二銀 ▲9九玉 △4三銀
▲1六歩 △1四歩 ▲6八金右 △3三桂 ▲8八銀 △6二金 ▲2四歩 △同 歩
▲3五歩 △同 歩 ▲4五歩 △3六歩 ▲4四歩 △同 銀 ▲2四飛 △3五角
▲3四飛 △3七歩成 ▲4五歩 △4三金 ▲2三角 △3四金 ▲同角成 △4五桂
▲同 銀 △4九飛 ▲4四銀 △同 角 ▲5八銀 △4八飛成 ▲4九歩 △3三歩
▲4八歩 △3四歩 ▲6七銀 △3六と ▲4二飛 △3五角 ▲4五桂 △4六と
▲5三金 △5一銀 ▲6三金 △同 玉 ▲4三飛成 △7二玉 ▲7五歩 △5二角
▲3二龍 △4二金 ▲3一龍 △5七と ▲同 金 △同角成 ▲5八歩 △3五馬
▲3三桂成 △同 金 ▲7四歩 △4三金 ▲1一龍 △7五歩 ▲7七香 △8三桂
▲7三歩成 △同 金 ▲8六桂 △8五歩 ▲7四歩 △6三金 ▲7三銀 △同 金
▲同歩成 △同 玉 ▲7四金 △6二玉 ▲6四金 △8六歩 ▲7四歩 △6三金
▲同 金 △同 玉 ▲6五歩 △5三玉 ▲7三歩成 △8七歩成 ▲同 銀 △8六歩
▲同 銀 △8七歩 ▲6三金 △4四玉 ▲5二金 △9五桂
まで134手で後手の勝ち