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玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

2012年の詰棋書を振り返る

2012年12月30日 | 詰将棋
今年刊行された詰棋書を振り返ります。
昨年同様所有している本をリストアップしたので、完全なデータは「詰将棋一番星」でご確認を。

まずは『将棋世界』の付録。
1.伊藤果『伊藤果に挑戦! タイムトライアル60』
 5手・7手・9手を各20作ずつ収録。

続いては、一般向けの詰棋書。
2.浦野真彦『新版 5手詰ハンドブック』
 『5手詰ハンドブック』の改訂新版。200作収録。
 ある程度3手詰を解けるようになったらこの本。トレーニングに最適な作品集。
3.北浜健介『脳トレ5手詰』
 「脳トレ」シリーズ第3弾。150作収録。
 骨のある作品があるので、『5手詰ハンドブック』が物足りないという方はどうぞ。
4.伊藤果『詰将棋タイムトライアル』
 『将棋世界』付録の合本。194作収録。
5.内藤國雄『内藤のカンタン詰将棋』
 『のびのびしみじみ5手詰』『同7手詰』全作に『内藤詰将棋選集』から29作、新題21作の計250作収録。
6.内藤國雄『とっておきの詰将棋セレクション』
 『とっておきの詰将棋』1・2集から192作、新題10作の計202作収録。
7.森信雄『じっくり解こう詰将棋 ちょっと手強い7手詰 200題』
 『7手詰ハンドブック』より安く、難易度は『7手ハンド』と同じくらい。
 7手詰を多く解きたいという方はこちらもどうぞ。
8.小林健二『小林健二の軽快詰将棋』
 実戦形中心の3~9手詰を202作収録。
9.森信雄『逆転の3手詰』
 「あっという間の3手詰」(『将棋世界』連載)を40ヶ月分、400作収録。
 中段形、入玉形が多い。

最後はマニア向けの詰棋書。
10.石川和彦・編『平成の7手詰傑作集』
 平成元年~23年に『詰将棋パラダイス』に発表された7手詰を収録したアンソロジー。
 評点が高い順から「小学校」100作、「短編コンクール」20作を収録。
11.大塚播州『漫陀楽』
 全3巻。趣向作に興味のある方は必携の作品集+評論・研究集。
12.若島正・編『この詰将棋がすごい! 2012年度版』
 上田吉一特集、山本民雄全作品集など読み応えのあるマニア必携のガイド本。
13.赤羽守『信濃路 赤羽守詰将棋作品集』
 大作家・赤羽守氏の代表作を100作収録。
14.松田圭市『すなどけい』
 専門誌やネットで発表された100作を収録。
 マニア向けに入れましたが、解後感のよい短編ばかりなのでマニアでない方にもお勧め。

番外(凌ぎ・必至・持駒問題)
番1.武市三郎『受けと凌ぎ3』
 『将棋世界』付録。
番2.内藤國雄『内藤のカンタン必至』
 『将棋世界』付録の合本。1手・3手の必至問題を195作収録。
 タイトルは“カンタン必至”だが骨のある作品がそこそこあるので、中級以上向けの作品集。
番3.片上大輔『何を持てば詰みますか?』
番4.片上大輔『何を持てば詰みますか?2』
番5.片上大輔『何を持てば詰みますか?3』
 ねこまど舎の「ねこまど豆本」シリーズ。
 タイトルの通り、何を持てば詰むかを問う問題集。
番6.勝又清和・監修『プロの実戦に学ぶ終盤の手筋』
 『将棋世界』付録。
 プロの実戦から寄せ(詰or必死)・逃れor合駒・頓死の問題を出題。
番7.高橋道雄『3手必至問題集』
 実戦形3手必至問題集。
 骨のある問題が多いので、「○分で○級or段」という目安は全く当てにならない(笑)。

詰将棋紹介(第7回)

2012年05月15日 | 詰将棋
吉村達也氏の急逝には驚きました。
公式ホームページの「遺書」にも驚きました。どう反応していいものやら。

今回紹介する作品は、リアルタイムで触れた氏の作品の中で最も印象に残っている作品です。

某巨大匿名掲示板の某スレッドで角砂糖図式の話が出ていたので、1号局も紹介。
“禁断の詰将棋”として、連載エッセイ『毎日がパラダイス』で発表(公表?)されました。

謹んでお悔やみ申し上げます。

詰将棋紹介(第6回)

2012年02月24日 | 詰将棋
先日の予告通り、今回は清野静男八段の作品。

本作のオリジナルは『詰棋精通』第10番(懸賞出題)。
『詰棋精通』は三段時代に刊行した処女作品集(非売品のため、所蔵している人は少ないらしい)で、『詰棋めいと』18号に全五十番が再録されています。

紹介候補作が2作ありどちらにするか悩んだのですが、今回は本作を紹介することにしました。
もう1作もいつか紹介できればと思います。
手数は10手台。

解答はコメント欄。

清野流詰将棋

2012年02月21日 | 詰将棋
右玉・左玉の実戦ネタがない。
詰将棋の好作を紹介しようにも、冬眠蛙さんを筆頭にいろいろな方が紹介記事を書いているので自分の出る幕はないと思っていた所この記事を読み、次の詰将棋紹介は清野静男八段の作品を紹介することに決めました。
清野八段といえば、岐阜戦法と呼ばれる対振り飛車右玉の使い手。真っ先に紹介しなければならない詰将棋作家ではないですか(どうして今ままで気付かなかったのだ!)

下図はこちらで紹介されている作品のオリジナル(のはず)。
刊行時、懸賞問題として発表されているので手数は秘密(あちらが解ければ、簡単ですし)。
解答はコメント欄。

2011年の詰棋書を振り返る(2)

2012年02月04日 | 詰将棋
だいぶ間が空きましたが、前回の続きです。

最後はマニア向けの詰棋書。
8.詰将棋解答選手権実行委員会編『詰将棋解答選手権 2010』
9.詰将棋解答選手権実行委員会編『詰将棋解答選手権 2011』
 2004年から毎年開催されている詰将棋解答選手権で出題された作品と解説を掲載。
10.谷川浩司『月下推敲 谷川浩司詰将棋作品集』
 十七世名人の資格を持つ谷川九段の図式集。愛蔵版と普通版があります。
 100番収録。若島正教授が解説を書かれています。
11.門脇芳雄編『古今詰将棋作家名鑑 四百人一局集』
 詰将棋作家事典として使えるアンソロジーの決定版。
 一部の有名作家の項目がないのがとても残念。
12.近藤郷『小さな絵 近藤郷 詰将棋作品集』
 同人作家・近藤郷氏の作品集。
 代表作100作と随想を収録。
13.河内勲『ひより草 河内勲 詰将棋作品集』
 初形曲詰の大家・河内勲氏の第2作品集。
 初形曲詰と普通作計291作を収録。随想・論考も読みごたえあり。
14.『新約・神詰大全』
 一部の超マニア向け。フェアリー詰将棋の合同作品集です。

番外編(必死・必死逃れ)。
番1.金子タカシ『将棋・ひと目の必死』
 『ザ・必死』『詰みより必死』から各70作+新作40作の計180作収録。
番2.内藤國雄『内藤國雄の1手・3手必至』[『将棋世界』付録]
番3.武市三郎『受けと凌ぎ2 解いて身につけよう、受けのテクニック』[『将棋世界』付録]