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玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

居玉での急襲策(3)

2013年07月17日 | 右玉
今回は、私も何度かやられたことのある急襲策。
角換わりの序盤や相右玉になりそうな時に遭遇します(24高段者の将棋から取材)。


第1図は△7三桂と跳ねた局面。一見普通の手に見えますが、波乱を呼ぶ一手でした。

▲4五桂△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△2五角(第2図)

ここで▲4五桂と跳ねる手があります。この手は意外と盲点です。
△2三歩に▲3四飛と横歩を取り△2五角を誘います。
飛車が死にましたが、この後どのような構想で攻めるのか。

▲4四飛△同歩▲5三桂成△5二銀▲同成桂△同玉(第3図)

▲4四飛~▲5三桂成が狙いの捌き。
△5二銀に本譜は▲同成桂と清算しましたが、▲1五角△2四飛▲同角△同歩▲2三飛(変化図)とする順もあったと思います。

▲5四銀△3六角▲6三角△4二玉▲5三銀成△同玉▲3六角成(第4図)

▲5四銀と玉頭を押さえ、△3六角の銀取りに▲6三角と王手。
本譜は△4二玉と逃げて角の素抜きが成立してしまいましたが、△5一玉の方が良かったかも知れません(あまり差はない?)。

<参考棋譜>
▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △同 銀
▲8八銀 △3三銀 ▲7七銀 △7二銀 ▲4八銀 △6四歩
▲2五歩 △3二金 ▲3六歩 △6三銀 ▲4六歩 △7四歩
▲3七桂 △7三桂 ▲4五桂 △4四銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △2五角 ▲4四飛 △同 歩
▲5三桂成 △5二銀 ▲同成桂 △同 玉 ▲5四銀 △3六角
▲6三角 △4二玉 ▲5三銀成 △同 玉 ▲3六角成 △8五歩
▲4一角 △6二飛打 ▲6三銀
まで45手で先手の勝ち

居玉での急襲策(2)

2013年07月12日 | 右玉
今回は、右玉というよりも角換わりの序盤の常識(24高段者の将棋から取材)。


第1図は後手が△4二玉と上がった局面。玉上がりが不用意な一手でした。

▲3五歩△4四歩▲3四歩△同銀▲2二角△3三角▲同角成△同玉(第2図)

▲3五歩が△4二玉を咎める一手。
2三の地点への利きがないため、△同歩と取ると▲4五角で痺れます。△4四歩とするしかありませんが、構わず▲3四歩~▲2二角として主導権を握りました。

▲3八飛△2七角▲3四飛△同玉▲2五角(途中図)△3三玉▲6一角成△4九飛▲6八玉(第3図)

▲3八飛~▲2五角(途中図)が本局のハイライト。これで先手が指しやすくなりました。
▲6一角成に対して△4九飛ではなく、△5二銀の方が良かったと思います。

<参考棋譜>
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8八角成 ▲同 銀 △4二銀
▲1六歩 △1四歩 ▲3八銀 △3三銀 ▲4六歩 △6二銀
▲4七銀 △6四歩 ▲3六歩 △6三銀 ▲5八金右 △4二玉
▲3五歩 △4四歩 ▲3四歩 △同 銀 ▲2二角 △3三角
▲同角成 △同 玉 ▲3八飛 △2七角 ▲3四飛 △同 玉
▲2五角 △3三玉 ▲6一角成 △4九飛 ▲6八玉 △2九飛成
▲3四歩 △3二玉 ▲3三銀 △同 桂 ▲4三金 △2一玉
▲3三歩成 △8四桂 ▲7七銀 △8八銀 ▲2三と
まで47手で先手の勝ち

対後手居飛車(1)

2013年07月10日 | 右玉
実戦編の第1回は、「基本手筋集(1)」で紹介した「継ぎ歩のカウンター」の実戦編。
「手筋集」では技が決まったケースを紹介しました(ココセではなく実戦で遭遇しました)が、今回は技が決まらない一般的なケース(24高段者の将棋から取材)です。


第1図は△7五歩と仕掛けられた局面。
「手筋集」では互いに囲い合ってからの仕掛けでしたが、本譜は互いに居玉のまま仕掛ける超急戦。

▲同歩△同角▲2五歩△3三銀▲2四歩△同歩▲2五歩△3二金▲2四歩△2二歩(第2図)

第2図までの流れで変化するとしたら、△3三銀に換えて△8六歩。以下、▲同歩△同角▲同角△同飛▲8七歩△8二飛(変化1図)。
角を手持ちにしたものの、たいした戦果を上げられず局面が収まるのが不満でしょうが、本譜の順よりも良いと思います。

▲5八金△4二角▲6五歩△5三銀▲4五歩△2四銀▲4四歩△同銀▲5六銀右△3三銀右▲1五歩△同歩▲1三歩△2三歩▲6九玉△4四歩▲4五歩△4一玉▲4四歩△同銀▲4八飛(第3図)

居玉での急襲策」でも書きましたが、右玉にこだわらないのがポイント。
右玉に組むのも一局ですが、後手の陣形がまとまっていないうちに仕掛けてポイントを稼ぐのが好判断。
居玉なので雁木風の右四間飛車に変化することが可能になります。
右四間飛車に変化する将棋は、いずれ右玉偽装右四間飛車として紹介する予定です。

実戦詰将棋解答(2)

2013年06月15日 | 右玉
実戦詰将棋(6)~(9)の解答です(変別が多数ありますが、実戦なのでご了承を)。
長手数ながらも追い詰なので簡単だと思ったのですが、難しかったでしょうか。

実戦詰将棋(6)

△3七桂成▲1七玉△2七成桂▲同玉△4五馬▲1七玉△1八金▲同香△同馬▲2六玉△2四香▲3七玉△2八馬▲3六玉△3八竜▲3七歩合△3五銀▲4五玉△5四銀▲3四玉△3一飛▲2三玉△3二金▲3四玉△2二金まで25手。

実戦詰将棋(7)

▲2五金△1三玉▲1四金△同玉▲1五歩△2四玉▲2五歩△1三玉▲1四歩△1二玉▲1三歩成△同桂▲2二銀成△同玉▲3一竜△1二玉▲1三香成△同玉▲1一竜△1二歩合▲1四歩△同玉▲1五歩△同玉▲1六歩△同玉▲1二竜△1五歩合▲1七歩△同玉▲1五竜△1六金合▲同竜△同玉▲1八香△1七歩合▲2六金まで37手。

実戦詰将棋(8)

▲7一馬△同玉▲6二銀△同玉▲5二飛△6三玉▲6四金△同金▲同歩△7三玉▲8二銀△8四玉▲7五銀△同玉▲6七桂△6四玉▲5五金△6三玉▲6四金打まで19手。

実戦詰将棋(9)

▲8一飛成△8二香合▲8四馬△同玉▲8二竜△8三歩合▲9三角△8五玉▲8六香△7六玉▲7七歩△6五玉▲6九飛△5四玉▲6三飛成△同玉▲6四金まで17手。

相手にする囲い(その他)

2013年06月14日 | 右玉
最終回は前の2回で紹介できなかった囲い&戦型を紹介します。


角換わりでの右玉(上の図は一手損角換わりでの右玉)。
居飛車の玉の位置は68・79・88・99(穴熊)の4パターンあります。


右玉の天敵・地下鉄飛車。破壊力のある戦法です。


角換わりの将棋では、時に相右玉になることがあります。
角を換えないノーマル右玉でも相右玉になることはありますが、角換わりでの相右玉の方が多いです。


たまに右四間飛車を相手にすることがあります。
上の図は雁木右玉で対抗していますが、他にも対抗策があるので追々紹介できればと思います。


めったに遭遇しませんが、雁木と戦うこともあります。


筋違い角への対抗策はいろいろありますが、右玉で対抗することも可能です。
戦い方はいずれ紹介したいと思います。