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Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

染付 牡丹唐草文 小皿

2023年04月19日 15時27分02秒 | 古伊万里

 今回は、「染付 牡丹唐草文 小皿」の紹介です。

 これは、3日前の4月16日(日)に、骨董市で買ってきたものです。

 なお、この小皿は、売っていたときは、汚れが酷く、真っ二つに割れていたのですが、買ってきたから、漂白剤の中に漬けて綺麗にし、割れ部分を接着剤で接合したものです。

 

表面(接着剤での接着後)

全体的にかなり歪んでいます。

 

 

側面(接着剤での接着後)

かなりの歪みがみられます。

 

 

裏面(接着剤での接着後)

 

 

 この小皿は、骨董市では、次のような状態で売られていました。まるで、二つの陶片が売られているような状態ですよね(~_~;)

 

左:陶片A   右:陶片B

 

 

陶片Aの表面

 

 

陶片Aを断面が見えるように立てたところ

 

 

陶片Aの断面の拡大

素地に不純物が入っていることがわかります。

不純物が入った所は強度が弱いためか、衝撃を受けた時に

そこを中心に割れたことが分かります。

 

 

陶片Aの裏面

 

 

陶片Bの表面

 

 

陶片Bの断面の拡大

素地に不純物が入っていることがわかります。

不純物が入った所は強度が弱いためか、衝撃を受けた時に

そこを中心に割れたことが分かります。

 

 

陶片Bの裏面

 

 

陶片Bの表面の上方部分の拡大

陶片Bには、他にも、以前に割れた部分を補修した跡がみられます。

 

 

陶片Bの裏面の上方部分の拡大

陶片Bには、他にも、以前に割れた部分を補修した跡がみられます。

 

 陶片Bの上方部分に、既に補修されている痕跡があることから考えて、この小皿は、以前、真っ二つに割れ、そこを焼継ぎで補修したのか、接着剤を使用して補修したのかは分かりませんが、その真っ二つに割れた所を補修したようです。

 その後、その補修箇所の一部を残して、再度、真っ二つに割れてしまったわけですね。でも、捨てるにしのびなく、骨董市で売られることになったのでしょう。

 しかしね~、骨董市で売るにしても、もう少し大切に扱って売るべきでしょうよね。これでは、まるで、陶片扱いで売っているんですものね。この小皿に失礼ですよね。

 ところが、値段だけは立派で、2,000円の値札が付いていたんです。

 それで、私としては、「これじゃ、まるで、陶片でしょうよ。半値にして!」と店主に申し出たわけです。それに対して、店主は私の申し出をこころよく受け入れてくれたものですから、結局は1,000円で購入できました(^_^)

 そんなことがあったものですから、店主としても、この小皿に悪いことをしたと思ったのでしょう。私にこの小皿を渡す際、2個の陶片をセロテープで張り合わせ、一応皿の形にし、新聞紙に包んで渡してくれました(^-^*)

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : 口径14.3~14.6cm(歪みがあるため)  高さ2.8~3.0cm(歪みがあるため)

        底径9.1cm


染付 山水文 輪花形小皿

2023年04月17日 15時05分43秒 | 古伊万里

 今回は、「染付 山水文 輪花形小皿」の紹介です。

 これは、昨日の骨董市で買ってきたものです。

 

表面

 

 

側面

 

 

裏面

上の写真の口縁の時計の針の11時の方角に細いニュー(長さ1cmほど)

が1本あります。

 

 

  この皿には、表面に「小キズあり」と表示してありましたが、老眼の私には、何処に「小キズ」があるのかよく分かりませんでしたので、店主に、「何処に小キズがあるのですか?」と尋ねましたら、「ここです。細いニューです」と教えてくれました。

 言われて良く見れば、確かに、口縁の1箇所に長さ1cmほどの細いニューがあることがわかりました。

 これは、言われてから、よ~く観察して見ないと分からないほどでした。「無疵、完品」と言われてもわからないほどですね。良心的な業者さんです(^-^*)

 その後、自宅に戻り、漂白剤の中に一昼夜浸けておきましたら、ニューの汚れは更に薄くなり、「確か、この辺にニューがあったはずだけれどな~」と思ってよくよく見ないとニューの存在がわからないほどになりました(^-^*)

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : 口径16.5cm 高さ2.9cm 底径9.9cm

 

注 記 : 過去にも、これに類した「染付 山水文 輪花形小皿」を2点紹介していますので(2021年2月21日付け)、ご参照いただければ幸いです。


染付 唐子 雪遊文 六寸皿

2023年03月20日 10時47分46秒 | 古伊万里

 昨日は、私にとって、月に一度の、定例の骨董市と古美術品交換会の日でした。

 昨日は、一昨日とはうって変わって、良いお天気となりました(^-^*) でも、花冷えとでも言うのでしょうか、ちょとヒヤヒヤとしたお天気ではありました。

 なにはともあれ、先ずは我が家の近くの骨董市へ、、、!

 暖かくなってきましたし、お天気も良いので、皆さん、出足が良いようです。近くの駐車場は満杯で、出遅れた私は、ちょと離れた場所に駐車です。

 骨董市会場内も多くの人出で賑わっています。もう、完全にコロナ前の状況ですね(^_^) 違うのは、マスクをしている人が多いということくらいでしょうか、、、。

 そんななか、さっそく、「伊万里 染付 唐子 雪遊文 六寸皿」を発見です!

 この、「伊万里 染付 唐子 雪遊文の皿」は、よく図録等にも登場してくるもので、お馴染みの古伊万里ですね。以前、2021年9月7日にも、同じような文様の「伊万里 染付 唐子 雪遊文 八寸皿」を紹介しているところです。

 ただ、この六寸皿は、全面に細かな貫入が走り、焼も甘く、いわゆる甘手ですし、良く見ると口縁に小さなホツ直しもあり、疵物です。一般には、甘手は疵物とされていますので、疵の上塗りというところでしょうか(~_~;)

 でも、疵物だからといって、このまま見過ごして置き去りにするのも可哀想なので、連れ帰ることに、、、(^-^*)

 ということで、骨董市では、一応、1点ゲットしましたので、次なる古美術品交換会会場へと向かいました。

 古美術品交換会も随分とコロナから脱却したようです。会員の出席率も良くなり、その結果、競りにかけられる品物も多くなり、盛況となってきました。会場内でも、マスクをしていない者がチラホラ見られます。

 しかし、私のお目当ての古伊万里では、さしたる物は登場せず、競り落としてみたいという物は登場しませんでした。

 ということで、昨日の戦果は、「伊万里 染付 唐子 雪遊文 六寸皿」1点のみでした。

 次に、その「伊万里 染付 唐子 雪遊文 六寸皿」を紹介いたします。

 

 

伊万里 染付 唐子 雪遊文 六寸皿

 

表面

唐子が楽しそうに雪遊びをしています。

口縁の5時の方角に小ホツ(2mm程の大きさ)直しがありますが、ちょっと見には判りません。

 

 

表面の一部の拡大

全面に細かな貫入が走り、甘手です。指で弾いてみても、

キ~ンキ~ンという磁器特有の金属的な音がしません(><)

 

 

裏面

 

 

裏面の一部の拡大

裏面にも全面に細かな貫入が走っています。

 

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代後期

サ イ ズ : 口径18.6cm 底径11.4cm


銹釉 陰刻 牡丹文 徳利

2023年02月22日 19時38分50秒 | 古伊万里

 今回は、「銹釉 陰刻 牡丹文 徳利」の紹介です。

 これは、3日前の19日に、古美術品交換会で競り落としてきたものです。

 私には、汚れているものはまず綺麗に洗うというクセがあるのですが、この徳利もかなり汚れていましたので、家に帰ってきて直ぐに、メラミンスポンジを使ってゴシゴシ洗い出しました。

 ところが、一部、ゴシゴシ洗いだしましたら、予想以上に綺麗になりだしたのです(~_~;)

 「アレッ、これはやられたかな~! この徳利は、新しい徳利に時代付けをしたものなのかな~」と思い、急きょ、洗うのを一時中断しました。

 それで、急きょ、ビフォー、アフターの写真を撮っておこうと思いたち、まずはビフォーの写真を撮り、その後、ゴシゴシ洗う作業を継続しました。

 そうしましたら、かなり綺麗になり、見違えるほどになったのです。しかし、綺麗になったとはいえ、その汚れは、時代付けのための汚れではないことが分かりました。先ずは一安心です(^-^*)

 そうはいいましても、なんか、古色が消え、新しく作られたような明るい色合いの徳利に変身してしまったのです(~_~;)

 暗く沈んだ落ち着きのある古色がなくなり、明るく健康的な日用品の色合いになってしまったのです(~_~;) 骨董品とは言えないのではないかという様相を呈したわけですね(~_~;) 純粋な鑑賞陶磁器というような様相を呈してきたわけですね(~_~;)

 ということは、骨董品としての鑑賞陶磁器は、暗く侘びた不健康な非日用品的存在のものということになるのでしょうか、、、。

 まっ、骨董論議や美術論議はともかくとして、メラミンスポンジを使用して、長時間、ゴシゴシ洗っても、高台の汚れまではよく取れませんでした。それで、次に、底部を漂白剤に浸けて綺麗にすることにしました。

 その結果、今度は、見事に綺麗になりました(^-^*)

 綺麗になった高台部を見て、それまで、「いったいこの徳利は磁器なのか陶器なのか」と迷っていましたが、つまり、「いったいこの徳利は古伊万里なのかそうではないのか」と迷っていましたが、やはり、この徳利は古伊万里に違いないと思えるようになりました(^-^*)

 なお、2021年6月19日にも、この徳利に類する「鉄釉 飛鉋文 徳利」を紹介していますが、その徳利も、やはり、磁器の古伊万里に違いない思えるようになりました(^-^*)

 

 

銹釉 陰刻 牡丹文 徳利

 

洗う前の立面(正面と仮定)

汚れが古色を感じさせます(^-^*)

 

 

洗う前の立面(正面と仮定)の一部の拡大

 

 

漂白前の底部

高台部の色を見ますと、磁器なのか陶器なのかよく分かりません?

 

 

洗った後の立面(正面と仮定)

予想外に綺麗になり、古色まで消えてしまいました(><)

 

 

洗った後の立面(正面と仮定)の一部の拡大

 

 

洗った後の立面(正面と仮定)の反対面

 

 

漂白後の底部

綺麗になり、磁器であることを示しています。

 

 

生 産 地 : 肥前・有田  肥前・平戸(三川内)

製作年代: 江戸時代中期 江戸時代後期

サ イ ズ : 高さ19.0cm 口径2.8cm 胴径11.5cm 底径6.7cm

 

 

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追 記(令和5年2月27日)

 この徳利を紹介してから、2~3の方より、「この徳利の生産地は有田ではないのではないだろうか? 波佐見か平戸(三川内)辺りではないだろうか? また、製作年代も江戸中期ではなく、江戸後期になるのではないだろうか?」とか「現在、ヤフオクでは、これに類する徳利が平戸(三川内)焼として売られているようです」とのコメントが寄せられました。

 私も、この徳利の生産地と製作年代につきましては自信のもてないところではありましたが、以前、2021年6月19日に、この徳利に類する「鉄釉 飛鉋文 徳利」を紹介する際に、その生産地を有田と、製作年代を江戸中期としていましたので、それに習って、この徳利の生産地も有田とし、製作年代も江戸中期として紹介したところです。

 ところで、この徳利に類する「鉄釉 飛鉋文 徳利」は、平成10年に(今から25年前に)購入していますが、それには次の写真のような箱が付いていて、その箱には「古伊万里」と書かれていました。

 

 

 購入当時の平成10年頃は、単に「古伊万里」と言えば、それは有田産ということを意味していましたので、ちょっとこの箱書きは事実と違うのではないかな~とは思いましたが、有田ではいろんなものを作っていますので、このような物も作っていたのかもしれないな~、教材のつもりで買っておくかということで購入したわけです。

 しかし、その後、勉強もせず、そのままにしてしまい、2021年6月16日にその「鉄釉 飛鉋文 徳利」を紹介する際には、疑問のままに、生産地を有田として紹介してしまたわけです(~_~;)

 そのようなことで、この徳利の生産地と製作年代を安易に表示してしまたわけですが、皆様からのご指摘のコメントのとおり、この徳利の生産地と製作年代の表示を変更したいと思います。

 ネットで調べてみますと、現在、ヤフオクで、これに似た物が、「平戸(三川内) 飴釉(黄釉)徳利 時代:江戸後期~幕末」として売られているようですので、それに習って、生産地を「生産地:肥前・平戸(三川内)」に、製作年代を「製作年代:江戸時代後期」に訂正いたします。


染付 孔雀文 大鉢

2023年02月21日 19時02分48秒 | 古伊万里

 今回は、「染付 孔雀文 大鉢」の紹介です。

 これは、一昨日、我が家の近くの骨董市で買ってきたものです。

 一昨日は、骨董市に到着してから程なくしてこの大鉢を目にしました。

 今は、大皿等は、飾る場所もなく、保管場所にも困るので、人気がなく、安くなっています。私も同じで、保管場所に困るので、大皿等は極力買わないことにしているところです。

 しかし、どうした風の吹き回しか、一昨日は、この大鉢の迫力に気圧され、疵が無いかどうかを確かめるために、拳の先でコーン、コーンと軽く叩いて確認するだけで、即決して買ってしまいました。その他、重さなどを確認もしないで、良く見もしないで買ってしまったわけです。

 店主の「大きいですから帰りまで預かっておきましょう、、、。会場内をゆっくり散策してきてください」との言葉に甘え、お金だけ払ってその店を後にしました。

 そこで、まだ会場全体を一巡していませんでしたので、まだ散策していない会場内を一巡し終えたところでこの大鉢を預かってくれている店に戻ってきました。

 ところが、預かってくれていた店主から大きな箱に入ったこの大鉢を渡された時はビックリしました! 「あれっ、こんなに大きかったっけか? こんなに重かったっけか?」とビックリしたわけです!

 そもそも、よく見もせず、手にとって持ち上げてその重さを確認したりもせずに買ったものですから、当然といえば当然ですよね(><)

 そんなことで、この大鉢を駐車場に置いてある自分の車まで運ぶのに難儀してしまいました(~_~;) しかも、一昨日は、駐車場が、骨董市会場からちょっと離れた場所だったものですから一層大変でした。途中、何度か休憩をとるほどでした(><) 後で量ったら、「鉢」と「箱」との合計で5.1kgありました(~_~;)

 ということで、運ぶのに難儀したという大鉢というものは、次のようなものです。

 

染付 孔雀文 大鉢

 

表面

 

 

表面の上半分

 

 

表面の右半分

 

 

表面の下半分

 

 

表面の左半分

 

 

口縁部分の拡大

 

 この大鉢の口縁部分をよく見ましたら、この大鉢の口縁が分厚く造られていることがわかりました。

 普通、皿の場合は、底のほうが厚くなっていて、口縁にゆくにしたがってだんだんと薄くなっているわけですが、この大鉢の場合は、底のほうも分厚く造られていますけれど、それがほぼそのままの厚さのままで口縁になっているんです! それじゃ、重いわけですよね!!

 私は、「皿」と「鉢」の区別が分かりませんでしたが、この器物に接し、底のほうが厚くなっていて口縁にゆくにしたがってだんだんと薄くなっているものが「皿」で、底のほうも厚く造られていてそれがほぼそのままの厚さのままで口縁になっているものを「鉢」というのだろうと、認識を新たにした次第です(^-^*)

 

 

裏面

 

 

斜め上方から見た裏面

 

 

裏側面の拡大

 

 

 なお、この大鉢は、大きな箱に入っていました。

 

大鉢が入っていた箱

43.5cm×43.0cm×10.0cm

 

 

箱の表面(その1)

「大鉢入箱」と墨書されています。

 

 

箱の表面(その2)

「大鉢入箱」の左側には、「〇〇横町 〇〇〇・・」と墨書されています。

年号でも書かれていれば資料的には貴重になりますが、それはなさそうです、、(~_~;)

 

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代後期

サ イ ズ : 口径41.3cm 底径23.3cm 高さ7.0~7.8cm

      重さ3.1kg(箱の重さ2.0kg)