一昨日、隣の病室に入って来た患者、入院の説明とか、院内生活などが続いて、その後、静けさが訪れたかと思っていたら、声を押し殺したような唸り声が聞こえて来た。よくよく耳を傾けてみると、どうもお経のようだ!はじめは本人も声を小さくと考えているのだろうが、乗って来ると、声が大きくなるのも無理はない。こりゃ困った。病院に来て、お経に悩まされるとは、思っていなかった。
若い看護師さんが入って来て、「〜さん、声が出ていたようだけど、具合でも悪かった?」とサラリと話を流してくれた。
でも、これで終わる筈はないのだ。お経は控えめながらも続いた。翌日は朝から手術でバタバタしていた。手術室に向かう彼に、看護師さんは手術した後は観察室に入るから、今日はここには戻らないよと声を掛けた。私も、ほっと一息した。