ドミンゴ(土民子)のわくわくランド

自分が感じた面白い、かつ、怒りの話題を提供します。
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経営者とは孤独なもの~

2006-12-19 | Weblog
日本の製造業の80%は中小企業が支えている。

トヨタが世界一の車の生産台数となったと報じられ、利益も莫大だ!

このトヨタを支えている中小企業も半端な数ではない。

果たしてトヨタを支えている中小企業の経営者達もトヨタの利益と同じように創立

以来の利益を出しているだろうか?

答えはノーであろう。

たぶんコストカットを常に迫られ、年越しのボーナスをどう捻出しようかと綱渡り

の経営を与儀なくされている。

銀行を駆け回り、運転資金の調達に奔走している姿が見える。

自宅を担保に借入金、支払う立場の人は師走の12月は苦悩の連続で左団扇とかけ

離れた月である。

貰う立場の人と対局にいる。逃げるところもないし、相談できる相手もいない。

孤独で自分一人で解決の道を探るしかない。

こんな親の後ろ姿を小さい頃から見ていた中小企業の子供は親父のような苦労はし

たくないと考え、後を継がない。後継者不足に悩んでいる。と言う私も同じであ

る。息子が言う。

「父さんは人が好すぎる。高い給料を払えば人が働くと思っているようだが貰う人

にとっては当たり前、父さんに感謝するわけがない。彼ら彼女らは危ないと思った

らさっさと逃げ出す。借金も何も責任がない。履歴書一枚を書いて別なところに行

ってしまう。むしろ、利用されただけである。俺は違う。パートナーか、手足の人

か人を見ている。」グサリと心に刃(やいば)を突き刺してくれる。

若しかしてこのようなことを言う人は本当の後継者かもしれない。

息子はアメリカの大学で映画の技術を学んだ。

卒業して帰国したが2年間私と同居して私を観察していた。

彼は帰国してから、ある人に誘われて映像の仕事をしたいと就職の希望を相談して

きたが、私は許さなかった。「お前は使われる人でなく、使う人になれ!就職をし

てはならん。泥水をすすっても生き残る道を選べ!楽な道を歩くな!」と試練を与

えた。

彼は私と住んで2年間靴下一足も買っていない。少し、映像の仕事が入り生活費の

足しにしていたが一円も余裕がない。

この経験でお金を得る大変さを学んでいる。

「父さんアメリカにいる時は、父さんの仕送りで今よりリッチな生活をしていたが

このお金を稼ぐために父さんがどんなして働いていたか初めて知ったよ。」と言わ

れた。

私は白鳥、外から見ると優雅に泳いでいると見られていたが水面下の足は必死で動

かしていた。

息子は水面下の足の動きを察してくれたようだ。

今私は2つの会社の経営者であるが沖縄の会社の経営を息子に委ねてもいいかなと

思っている。彼は無給である。成功報酬を約束している。

彼は今、ニューヨーク行きの飛行機の機内、私が読んでいた本を数冊カバンに詰め

て持っていった。あと数時間で到着するだろう。

中小企業の経営者は孤独で辛い。でも立ち止まることは許されない。

だから人生は面白い!

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