ポートランド日記

米オレゴン州ポートランドでの生活模様

ビール事情⑥Full Sail Brewing Company

2009年10月12日 | ビール事情
先日、市内のビール醸造所への見学会に参加する機会があったので(喜び勇んで笑)行って来た。

フルセイル”は、地ビールの売り上げとしてはオレゴン第2位、全米9位を誇り、1987年4人の従業員により創業され、オレゴン州の中でも古株的存在。会社名の“順風満帆”という言葉どおり、なかなか売れているビール会社。
本社はオレゴン最高峰マウント・フッドのふもとの町“フッド・リバー”にあるのだけど、都市部での更なる浸透を目指し、ポートランド市内のリバー・サイドに小さめの醸造所を作ったとの由。

特にアンバー・エールの評価は高く、ビール世界選手権でも数々の金メダルを受賞。ちなみに、我々は今年発売されたLTD#3というビールがお気に入り。空色のラベルもかわいい。

ビール作りに欠かせない水は、水道水を使用しているとのこと。ポートランドの水の良さは定評があるが、以前行ったハードリカーの蒸留所では不純物が品質の良し悪しを左右するため(地元産だけれど)特別な処置を施した水を購入していると聞いていただけに、ビール作りはそこまで繊細さが求められず、むしろ水道水内のミネラル等もすべてうまみ成分に活用する、ということなのか。

このビール会社、経営形態もユニークで、1999年に“従業員所有”となったことで有名。“従業員所有”とは、自社株(会社によっては全部)を従業員が保有し、したがって従業員でありながら、会社の株主でもあり、場合によっては役員の選出なども従業員によってなされることもある、というもの。

なお、2003年に惜しまれながら廃業した、創業150年を誇った地元のビール会社“Henry Weinhard”の各種ビールを同社のブランド名のまま、フルセイルが製造・販売している。


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